52ページ目   商品先物

相関化

昨日の米株式は欧州信用不安の高まりや中国の景気鈍化懸念から大幅続落となったが、欧州債務問題が懸念され大幅安となった原油先物の影響も少なくなかった。そんな商品安の中でも金がしっかりとするあたりリクス回避の片鱗も見受けられる。

しかし海外に限らず国内でも最近は欧米株式安などから売り物が先行しても、時間外で原油価格が切り返すのに合わせ明らかに先物からの買い物で戻りを入れるケースも多い。主要どころの決算がピークを超えて手掛かり材料が乏しくなる中を、こうして株式もコモディティー価格に連れるようになってきている。

一頃の営業は「株価とは非相関の関係」とヘッジを謳い文句にしていたものだが、ここ近年の金などのメタル系も今迄の教科書通りであった所謂相関関係が次々に崩れてきている。通貨なども含めそれぞれ新しい相関の認識が必要とされているのは言うまでもないだろうか。


可否待ちのコメ

本日の日経紙には、現在農水省に東穀と関西商取がコメの試験上場を申請している件に絡んでJA全中が先週の理事会で反対を表明した件について東穀の社長が共通認識を得られていないと発言した旨が載っていた。

先にも書いたとおりで前回申請では全農OBの突然の辞任など政策的な動きも見られ、やはりいろいろ絡んでいる分全中の反対は想定内であったが、この震災以降は市場も一層政府介入色が濃くなっているだけに気になるところ。

そういえばコメといえば、政府が原発事故で放射性物質が基準を超えて含まれた水田でのイネの作付けを制限する方針を明らかにしたことで、今後の生産量低下に伴うコメ価格の上昇思惑が先行する格好で株式などはヤマタネなどが商いを集めたことも先月はあった。さて商品先物はどうなるかだが、何れにせよ7月下旬までその可否が待たれる。


臨増

先にあの銀先物急落のトリガーとなったのは証拠金引き上げであったが、次にCMEは10日の取引終了後からWTI原油先物の取引証拠金を25%引き上げると発表している。併せて北海ブレントやガソリン、灯油など他のオイル系の証拠金も引き上げる模様だ。

昨日は為替デリバティブの損失について触れたが、上記の通り頻繁な所謂臨増し証拠金が必要になるくらいコモディティーも荒れてくるとヤラレたファンドなどメジャー系が浮上してくる。早速というか直近では世界最大のコモディティーファンドともいわれる「クライブ・キャピタル」が、先の原油急落で4億ドルヤラレたという報をFT紙は伝えている。

この「クライブ・キャピタル」といえば年間の平均リターンが27%といわれ、推定50億ドルの顧客資産運用額を擁しているというファンド。今年は直近の4月まで上記の通り好調なパフォーマンスを示していた模様だが、この原油でその週のパフォーマンスが8.9%悪化したという。

他にもココの半分程度の規模のエネルギー系ヘッジファンド、アステンベック・キャピタル・マネジメント擁する主力ファンドも運用資産が12%減少したと伝えられているが、近年はLTCMのような超レバ系はめっきりその姿を消し一発パンク型もなくなってきたなと。商品もジュリアン率いるタイガー等が破竹の勢いだった頃がなんとも懐かしい。


シルバー・ショックとか?

さて、GW前の当欄ではコモディティー、特にメタルやオイル系の破竹の勢いを取り上げ銀など「TOCOMでは空中戦の感も。」としたが果たしてというか山高ければなんとかで、19商品の先物相場で構成されるロイタージェフリーズCRB指数は5%の急落で史上5番目の下げを記録、上記の銀などは連休前に31年ぶりの高値を取ったが今度は週間ベースで約30年ぶりの暴落とか。

これを受けたGW後半6日のTOCOMではこれらコモディティーが軒並みサーキットブレイカー交えての暴落、またETFの方も果実シリーズの純銀がザラバ2,640円安と痺れる急落で非鉄モノなどは年初来安値を更新するものも出ており、株式もNYMEXで09年4月以来の下落率を記録した原油先物急落から今まで素直に原油高の恩恵を受けてきた国際帝石や石油資源開など軒並み急落となっていた。

こうして一寸した宴が終ってみると、先月のゴールドマン・サックスのCCCP(商品バスケット)の「買い推奨」打ち切りやJPモルガンなどの警告が非常に有難みを帯びてくるというものだが、外科的措置で冷やされたものの構造自体なかなか変わりようもなくさてこれで終焉か否か?

そんなワケで国内などこの影響もあってGWが明けてみれば総取組高は39万枚割れと最低枚数更新となった模様だが、一方で香港では18日からHKMEX(香港商品取引所)が取引を始める。第一弾としては金の米ドル決済先物取引となるらしいが、米ドル決済モノというと以前にはTOCOMで構想に挙がったのが思い出されたりもするが何れにせよこちらの今後にも注目したい。


三役揃い踏み

週明け25日のコモディティーマーケットは引続きの元気印。コメックスの金は6営業日連続で過去最高値を更新、銀先物も49ドル台でまたまた31年ぶりの高値を更新、またマーカンタイルのWTIも2008年9月以来、2年7ヶ月ぶりの高値とどれもこれも破竹の勢いである。

しかし、特に銀など年明けのウォール・ストリート・ジャーナル紙始め各誌で取り上げられた経緯があったが、ホントにヒットし直近では金以上の輝きといっても過言ではないだろう。TOCOMでも大台超えも束の間更に一段高し、銀系のETFも昨日は軒並み年初来高値更新となっているが本日のTOCOMに見られる通りもはや空中戦の感も。

複合的な好材料を抱え込み過ぎると消化難となるものだが、昨今のコモディティーは環境が味方し息が長い。折しもG・W入りを控えて株式であれば逆日歩銘柄にカバーが入り易い時期だが、仮に逆日歩が存在していたらこれら上限10倍規制の適用になっていたかもしれないなと。そんなワケで今後どうなる?コモディティーだが、目先焦点はFOMC、そしてバーナンキ議長の会見が待たれるところか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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