77ページ目   商品先物

オルタナティブの重要性

さて二週間ほど前にも同じような事を冒頭から書き出したものだが、今週も商品相場の暴騰は続き昨日はWTIが5ドル高と急騰、金も一時最高値更新のほか穀物も最高値更新ペースが続いている。

株ではトレーダーの不正とやらでソジェンが話題となったが、こんな状況だからつい先日はMFグローバルが小麦で飛ばしたとかの話題が出たり、米人気女優が穀物高から援助食糧の財源不足に直面しているWFP(世界食糧計画)にポケットマネーから100万ドルを寄付したりと実生活でもチャーリーズ・エンジェルぶりを披露している。

ところで昨日の日経紙一面には公的年金の積立金の市場での運用利回りが2007年度は5年ぶりマイナス運用と出ていたが、さすがにこうなって来るとオルタナティブの重要性が更に言われ始めるのは時間の問題、年金といえば時事ではあのカルパースが商品投資拡大表明したばかりというのもあいまって今後日本はどう動く?


半々の行動

本日東穀は2009年度中の株式会社化を目指す事を明らかにしていたが、そういえば東工取の方は本年中に株式会社化に移行し向こう数年で上場意向であったか。

さて東工取といえば先週には先の東証に続いて大証とも包括的な相互協力協定を結んだと発表、産業インフラとしての本格的活躍が十分確立されていない前にも政府の意向汲む格好で金融化として各々の事項が粛々と進んでいる状況だ。

また、振興協会の制度政策委員会で指摘されていた定率会費についても来月からボリュームディスカウントを試行的に実施する模様だが、この辺のツナギ的な事はともかく株式会社化を睨むなら当然資金ソースが違って来るだけに今後は透明性の高さも要求される一つの課題となって来るだろうか。


追い風と副作用

周知の通り昨晩のWTIは暴騰し終値として初めて100ドル乗せの達成となったが、これに限らずプラチナも13営業日連続の最高値更新、パラジウムや金も最高値更新だし大豆も然りと他の商品も軒並み史上最高値と商品は破竹の勢いである。

そんなわけでCRB指数も前日比2.8%高の395.25とこちらも市場最高値を更新、AIGやGSCI等も軒並み反発しているが、消去法でなく各々の材料が内包されているだけに過剰流動性が失望した市場から大挙して流れ込んで来るには格好な環境という事になろうか。

それでも国内では直ぐにアクティブ系というわけにはいかないだろうが、昨今大手証券系でも株価低迷からコモディティ投信の販売を強化しており認識が大きく変化するかどうかの試金石になるだろうか。

一方で懸念されるべきは国内市場、昨晩の上げ幅を見てもWTIの4ドル超や白金の90ドル近く尋常ではないが、設計上で追い付けず度重なる規制の連続では更なる取組減少を誘発しスパイラル的にリクイディティが失われてゆくのは明白、この辺こそ関係者の見直しが必要だろう。


プラチナバレンタイン

このところコモディティは史上初というモノ続出だが昨晩は白金が史上初の2,000ドル台乗せ、ジョンソンマッセイの予想レンジ上限を抜けたのも束の間早々の大台替り、最近は一日の上げ幅が常軌を逸していても普通に見る事が出来るようになりこれはこれで慣れの恐ろしさを感じるが、それでもTOCOMでは当限が7,000円の大台乗せだから素直に凄い。

この白金、田中貴金属が昨年に開始したキャンペーンでのプラチナ積み立ては開始から1ヵ月半で2万件の資料請求があったそうだが、生産始め取り巻く環境からして積み立て向きの商品としてどうかはさておいて、TOCOMでもこんな動きをされたらインターマンスで触手が伸びそうになるというもの。

折りしもTOCOMでは昨日この白金について臨時の貴金属市場管理委員会が開催されたものの、結局今回は諸規制措置の見送りを決定、数年前だったか年末の金を彷彿させる光景だがはたして今回は目先でどういったランディングとなるのだろうか?


混在取引所

先週頭に触れた東穀だがこれまで4月以降とされていたトウモロコシのザラバ取引移行を、取引システム改修方針により同移行が今夏以降になる見通しと週末に発表している。

ところで昨年末には「ユーザーサイドとの絡み、また取引所に合せた会員の投資にしても先を見ると躊躇する部分がある」とコメントしたが、本日は豊商事が大株主との初の業務提携事業であったCXカフェの今月一杯での休止を打ち出している。

まあこのトウモロコシを巡ってはほぼ遅れるというのが市場のコンセンサスであった為にやはりという声は多いが、板寄においての聖域では丁度中間に位置している同銘柄を終えて一段落となったその後の方向性は如何に、まずザラバ化は無理という商品もありやのように時折聞こえるがバラバラ運営で何時まで我慢出来ることやら。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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