92ページ目   商品先物

CHICAGO

約一週間前に各取引所の合従連衡について触れたばかりであるが、本日の日経一面にはCMEがCBOTを買収、合併する旨が出ていた。

合併後は「CMEグループ」と新名称になる模様だが、広範囲な商品をカバーし時価総額は実に250億ドルというから何れにせよ世界最大の取引所の誕生となり、今後の展開如何では更なる再編を促すことになるのは必至。

しかしこう面子が揃うと目先米国では気になるのが主力WTIを擁するNYMEXあたりで、既にグローベックス上では提携しているものの、今回の件でまた動向が注目される事となったLMEと共に行方が注目される。


占有

WTIはOPECの思惑を挟んでナーバスな展開となっているが、TOCOMも依然乱高下続く展開で本日は久し振りにファンド勢の纏まった売り浴びせに急反落となっていた。

不透明感漂う今の相場であるが、過日GSのコモディティ・インデックスに注釈付きの記事を見ていたらやはりシーズナブルな傾向は其れなりに未だあるなとも思える。

しかしながら昨今ポジションキャリーの問題その他いわれているが、占有率の腕力相場の為に近い眼で見るとそれらまるでアノマリーが消えたかのように通用しないのも事実である。

やはり特異な市場性の問題だろう。


素地と受け皿

今年に入ってから商品の派手な上げにも下げにも随分と慣れた向きは多いと思うが、それでもやはり本日あたりの?谷深し?の動きは底の音が聞こえてこない不気味さである。

本日はメタルも石油系よろしく酷い暴落となっているが、メタルといえば先月上旬にシンガポール通貨庁に目論見書を提出していた金ETFが、同市場に二重上場の見通しと時事に出ていた。

先に英金融会社が組成した商品相場連動型の証券29種をロンドン証取にて上場する旨の話も出ていたが、斯様に新規マネーの流入の素地は着々と築かれている。

前者の場合アジアでは初なだけに、日本の柵に縛られた旧態依然とした規制が恨めしい限り。


バランス

出直り掛けた石油系は内外共に再度の急落でロング系の失望をかったような格好であるが、ディーラー系の流出・流入が激しいのがこれと共にゴムあたりか。

前日比だけ見れば本日あたりもおとなしいが、ザラバでは先月から相当ボラタイルな動きを演じている。

板寄せからザラバに移行し取組増加させながら、果たしてザラバらしい動きを参入筋の貢献もあってするようになったが、TOCOM系のネックは昨今の取組高の急減である。

この取組で出来高がそこそこなのはディーリング活発化を如実に物語るが、同時に共存が困難になった向きも多くバランス上の問題を抱える。


モノ言う集団

今週は商品終焉論も出始めているように主力が崩落の一途であったが、そんな中を週初にあの「カルパース」が商品市場への投資を検討との報があった。

ロイターによれば会長曰く「商品への世界的需要増大と、代替資源への投資機会を活用することにより、かなり大きな利益を得る可能性がある」との事だが既に日本企業へは可也の額を投資しており、且つ以前のニフコ等に見られるように企業価値向上の提言には定評がある。

平たく言えば巨大な?モノ言う年金?だが、商品といっても将来的に国内にも触手を伸ばした場合、やはり現行にどんな物言いをするか見物・・とは言っても彼らのハードルをクリヤするには未だ未だ程遠いか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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