97ページ目   商品先物

共存限界

本日は周知の通りで、東工取から東穀取まで主力銘柄全てがストップ安という商品全面安商状であった。

今迄各マーケットは不自然な相関関係の中にあっても上昇し続けていたが、為替や債券の流れが変り昨日の株式は今年最大の下げ幅を演じた。

上手く出来たものでその翌日には上記の通りの商品急落であるが、各マーケットの基調転換となった物は各々ファンダメンタルズの裏作用がどのように具現化して来るのかが重要なポイントになってこよう。


牽引商品

昨年の夏頃当欄にてコモディティーを原資産とするGSのワラント発行について触れた記憶があるが、原油・金に続いて今度は銅と大豆がスタートする模様だ。

大豆はポピュラーだが、もう一方の銅は今や国際商品の牽引役となりながらも未だ国内先物には上場していない代物。

いつもの事ながら同社は出すタイミングが絶妙であると思うが、それは兎も角アジア絡みで熱い中、非鉄の主力である同商品の動向には暫し注目してみたい。


対処療法

相次ぐ製油所火災に煽られ、値幅制限の無い石油製品当限は久し振りに急騰となっていた。

これに限らず依然としてシルバーあたりも急騰が続いているが、こうした高水準なボラティリティーを考慮しTOCOMは制限値段や証拠金制度の見直しをするらしい。

時事の記事にてある役員はこれら絡めて総取組高減少傾向にも言及していたが、それは結果的に上記現象が最後になっただけであって、そもそもの主因は他のインタヴューで発言しているように別なところにあるのは明白。

こうした部分についてもそろそろ策を講じる時ではないかとも思うが。


慣習

本日付けで東穀取は会員に対して、ザラバ移行の希望商品に関するアンケート用紙を発送したとの事。

コメ先物が不認可になった為に暫定的な感もあるが、さてどんな意見が集まるか。

一方、福商では今月から市場活性化対策として定率会費還元キャンペーンを会員各社へ協力要請するらしいが、こうした要請モノも何時まで続ける事が出来るのだろうか。

そのまま当て嵌まる訳ではないが一般の場合、魅力の無い銘柄のコストをゼロにしてくれたところで一向に食指が動かなのが普通だが・・


投資尺度

本日も貴金属や石油製品等、高い物ほど更に高い展開。

当然ながら先月少し触れた取引員株も高く、最近は企業規模や業績云々というより単純に上昇率等における出遅れ感のみで寄付きから急騰する展開となっている。

思うに株式市場活況同様に商品市場が沸く場面が過去あったものの、そうした時の証券株同様の息の長さが今迄取引員株に感じられなかった事が不信感の裏返しであったようにも感じる。

そう考えると昨今の動きは余程物色対象が枯渇してきたか、漸くそうした部分を正当に判断して貰えるようになった証とも取れるがさて何れが本当であろうか?


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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