新興国猛迫
昨日の日経紙には「新・新興国」であるラオスで、上場2銘柄の世界一小さな株式市場が発足した旨が載っていた。初の株式文化スタートということで初々しいが、同所はKRX(韓国取引所)が49%を出資して売買注文の付け合わせや清算・決済など主要システムを全て提供している韓流市場という。
ところで取引所といえば先にWFE(国際取引所連合)が発表した統計によると、2010年の株式売買代金ランキングはトップがニューヨーク証券取引所で2位が米ナスダックOMX、3位が上海証券取引所となっていた。
さて、東証はというと3位の上海に注いで4位、これで09年に続いてアジアでは2年連続で2位であった。その東証の次に位置しているのが新興市場として活況を呈している深セン証券取引所であるが、下半期ではこの深センにも東証は抜かれておりその猛迫ぶりは際立っている。
国際金融市場としての地盤沈下がこのところ燻ぶっている問題だが、近年はMBOの増加や親子上場も少しずつ解消してゆこうとする機運もあり、この辺は国の独自の事情という点もありそうだ。ただ一部特異なオペレーションによって本来の新陳代謝機能がそがれてしまって来た部分なども問題であり、この辺はやはり今後も課題となるだろう。