還元機運

本日の日経平均は、市場予想に反してマイナス成長となった7-9月期GDPを受けて16,973.80円と前週末比500円以上の急反落となり5日ぶりの大幅反落で取引を終了した。日経平均へ寄与度の高い銘柄はもとよりほとんどの銘柄が売られていたが、一方でこんな日でも年初来高値を更新している銘柄もあった。

富士フィルムホールディングス等がそれだったが、この辺は日銀のサプライズな金融緩和第二弾で総上げとなった銘柄群とは違い持続的な上昇が特徴となっている。これは先週の日経紙にも「電撃緩和より株主配分」と題してキーエンスやヤマトホールディングス等と共に同銘柄も上がっており、このヤマトホールディングスもやはりこの悪地合下で年初来高値を更新している。

この株主配分、上記の富士フィルムは今年度から配当と自社株買いを通じ2,000億円強を株主に還元と発表しているが同実施期間の純利益が3,000億円見当とされているから約70%程度を株主に戻す計算となる。株主還元といえば先にサプライズな100%還元を発表したアマダがあったが、直近ではインテリア大手のサンゲツが3年で純利益の100%以上を配当や自社株買いで還元すると発表しておりまさに挙ってという感がある。

この一連の動きの先にはやはりROEという一つのテーマがちらつき上記もサンゲツなどのそれは東証平均の半分程度という現状の問題を抱えている。何度も挙げてきたJPX日経インデックス400の登場が如何に企業を刺激し資本効率の向上を意識させているかだが、来週には同指数も先物の上場を控え今後もますますこうした動きが広がるのは想像に難くない。


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