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中小型コスト

昨日から株式市場ではROE等を基準に200銘柄を選定した「JPX日経中型株指数」の算出が始まったが、この日には早速ザラバで2006年から算出する参考値で最高値を付けている。中小型といえば日経ジャスダック平均等もまた週末こそ伸び幅は僅かであったものの実に21日続伸となっていた。

みなし額面換算のディスクロも明確でないので今一つ実感が湧かないが、株主優待を導入したり拡充したりする中小型株が資金の受け皿になっているのは確かで、値幅取りのみならず先週末の日経紙マーケット面には「権利落ち・IPOに不安」と題し、株価下落を避けて権利を得る為信用売りの組み合わせでコストが急騰する例も出されていた。

ここでは一例として昨年12月の湖池屋が1,000円相当の優待を得るために32,000円のコストが発生と書いてあったが、この辺は以前に当欄でも東京ドームの観戦指定席欲しさに数万株の繋ぎで数十万円の逆日歩がかかったとの笑えない話を書いた事もあったのを思い出す。当時から比べるに繋ぎの手段も商品開発が進み随分と選択肢も広がったが、それを使いこなせるリテラシーがあるか否かが要か。


国際標準への課題

本日の日経平均は小幅ながら3営業日続落となったが、そんな中で寄与度の高いソフトバンクは中国華為技術製の大画面タブレット発売との発表で動意付く場面が見られた。ところで同社といえば借入金をテコに世界規模のM&Aを駆使した利益の上積みでROEを伸ばしている企業として注目されてきたが先週金曜の日経夕刊一面には「ROE3年ぶり上昇」の見出しが躍っていた。

昨年はタイトルにあるように上場企業のROEが8.3%と3年ぶりに上昇する事となったが、この8%台というのはこれまで機関投資家等が日本株に求める最多株主資本コストでこれの達成で9割超の投資家要求を満たすといわれてきた。丁度この水準をウロウロしていたのが約3年前であったからなるほど昨年の反発でまずまずといった感もある。

ROE等を基準に銘柄を構成しているJPX日経インデックス400も登場し専ら企業評価も自社株買いや増配等で不要資本を如何ほど減らすかの傾向になってきたが、とはいえ国際水準ではお世辞にも遜色ないレベルという状況でもなく今後もコーポレートガバナンス・コード等と併せ今後も如何ほど続伸出来るのかが注目される。


変わり種増加

さて先週末の日経紙投資情報面には「野菜直売や婚礼IPO多彩に」と題して、事業内容でくくった昨年のIPO企業83社が18業種となり、業種数は07年以来9年ぶりの多さになった旨が書かれていた。今年は今月末までに10業種の28社が上場し年間ではその裾野が更に広がりそうとの観測も出ている。

リーマン・ショック後に見られたゲームやバイオ一辺倒の傾向から業種に幅が出てきた背景には東証の上場審査厳格化で収益の先行き見通しが難しいモノの上場が逡巡された事もあるようだが、確かに同紙総合面のインタビューにも載っていたジャスダック上場予定の「ほぼ日」なども変わり種の部類である。

他に昨年も本来であれば秋口のオークネットや、年末には自動運転技術開発のZMPがIPO予定であったように需給とは別に個人が食い付き易いユニーク企業が控えていたものだったが、これらの仕切り直しも含め投資選択肢増加が個人マネーのカンフル剤となってゆくのかどうか今年のIPOも目が離せない。


群がる

さて、一昨日の日経紙夕刊には「投信保有7年ぶり長さ」と題して、個人投資家が運用実績を吟味して選ぶ傾向が浸透したほか投信を長く保有する傾向になった旨が載っていたが、投信で思い出したのがちょうど一週間前にたまたま見かけたここ数年人気を誇っているひふみ投信を取り上げたカンブリア宮殿であった。

冒頭から3年間で500万投資した資金が約300万プラスに!100万円が4年で2倍!と景気のいい話が続きそれを販売した高木証券の外務員もすごいですよねと成績自慢満載で、投資の儲けで海外旅行をしているという外国人観光客も織り交ぜタイトルからしていかにも一般が食い付き易そうな構成に仕上がっていた。

翌日に同投信の購入者が殺到したどうか知る由もないが、番組中で取り上げた銘柄群は果たしてというか明らかに群がり具合が顕著であった。放映直後のPTSが既に反応していたのはさておき、例えば第三位の大株主に名を連ねるまで保有を進めたというマザーズ市場のWASHハウスなど翌日の寄りが6,700円だったものが本日は年初来高値更新で9,010円の高値まであり僅か5営業日で3割以上も急騰している。

他にもニイタカや朝日印刷は放映日翌日に揃って年初来高値を更新、更に番組最後に「投資は自己責任で」とコンプラ対応バッチリのスーパーと共に投資セミナー最後に見られるお約束のような大ブレイク寸前企業は?との問いに答えた薬王堂が、放映翌日には出来高が前日の約10倍に膨らみ連日の続伸で本日も年初来高値を更新、大義名分は長期資産形成の投信特集だろうがそんな番組も短期筋のイナゴのエサとなる様は今のマーケットを或る意味如実に表していると言えるか。


2部指数最高値更新

さて先週末の日経紙マーケット面では「東証2部指数最高値」と題し、週末の東証2部株価指数が2006年以来およそ11年ぶりに過去最高値を更新した旨が出ていたが、本日も値上がり率ランキングにはTOBの2部ニッコウトラベルがストップ高で堂々の一位となるなど同指数は4日続伸となっている。

中長期で同指数を底上げする原動力となった背景として寄与度の高い時価総額首位のシャープ株価が約4倍近くに化けた事が主因と書かれてあったが、本日も上記のニッコウトラベルはじめ鉄道関連株人気から先週のストップ高の余勢を駆って森尾電機が続急騰、ほかフジマックもストップ高するなど個別でテーマ物色も旺盛である。

斯様に個人の小型株選好や同紙では中小型株へ投資するファンドも年々増えている旨の指摘もあったが、日米首脳会談も終了しVI等がじわりと低下とはいえ今後もトランプ大統領の朝改暮令な言動で一喜一憂場面が出てきそうな状況に変わりはなく外部環境に左右されにくい2部の一角はまだ折に触れ物色の対象にされそうだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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