逆行値上げ

さて、今週はお盆休みでガラガラの東京も高級ブランドの旗艦店は相変わらずの賑わいを通り掛りに見掛けたが、ヒッソリと本日から「ルイ・ヴィトン」は日本で時計と宝飾品の値上げを行っている。製造費用が高くなっている為で値上げ幅は平均で3.8%というが、この円高下いろいろな還元セールが続出している中を独り値上げ敢行する様はさすがなんとも強気な同社ならではといったところか。

ちなみに先に発表されたモエヘネシー・ルイヴィトンの決算は営業利益、純利益共に2桁増加を確保、売上高は前年同期比で13.1&%増と初の100億ユーロを突破である。これらの背景となっているのが新興国の伸びで日本を除くアジアが23.4%増と全体を牽引、此処に限らず他の主力ブランドも似たような決算と地域別売上高となっている模様。

CEOは手作りに拘り、新興国は売る場であってもどんなに生産コストが安かろうがこうした新興国への生産移管は質の低下に繋がるとみて依存を避ける傾向にあるという。事実、数ヶ月前にもフランス中部の山中に新工場をオープンさせているが、やはり数ある高級ブランドでもここまで過当競争と無縁でポリシーを貫けるのはホンの数社でそういった意味では特異な存在。

過当競争と無縁といえば、余談ながら先週末日経紙一面の「新しい日本へ 復興の道筋を聞く」にてコマツ会長の「〜円高で苦しくても値下げ競争には加わらず、率先して値上げしてきた。業界で強い立場だからこそ過当競争と無縁でいられる〜」との話が載っていたのをフト思い出したがこちらは中国が絡むだけに今後の政策と動向に注意、LVMHとは似て異なるか。


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