商習慣の壁
先週の日経紙一面には13日から「M&Aに賭ける」としてここ最近のM&A事情が載っていた。確かに恒常的な円高の影響もあって一寸したM&Aブームにもなっているが、週末の方の項にはこうした機運の中では外国勢の日本企業売りもまた誘発とも書いてあった。
斯様に環境で思わぬ出物が出て来るのはオークションと同様だが、この辺は株式市場で最近話題になったのが米投資ファンドのサーベラスが筆頭株主になっている「あおぞら銀行」か。相手として噂されているのが「ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)」で、その株価も思惑で一寸前には乱高下した経緯がある。もう一つこれも同紙に載っていたが、8月末に日本事業を撤退すると発表した英小売最大手「テスコ」等。
当時は鳴り物入りで登場したものだったが本国流経営方針が合わずに8年で撤退、また同じスーパー業界からこの手のパターンで撤退していったのが仏大手の「カルフール」がある。これもまた卸しを飛ばし直接仕入れを目論んだものの、上手くゆかずに撤退していったパターンだ。そうそう、本日も週末に続いてオリンパスが外国人社長の解任騒動で暴落しているが、これも相容れなかった部分があるのだろうか?
また上記のあおぞら銀の話とて今迄外銀が日本で大成功を収めた例が無く、こう考えると日本固有の商習慣とどう付き合うかが非常にキーとなってくるが、これは何も企業に限ったことでなく、例えば商品先物の新規上場商品なども或る面同じだなとフト思ったりもする。