資源下剋上

先週金曜日の日経紙マーケット面には、プラチナが下げ止まらず2008年12月以来ほぼ7年ぶりの安値まで沈んでいる旨が載っていたが、個別のそんな事情もあって先週末の商品市場全体の値動きを示すロイター・コアコモディティーCRB指数は184.77と2002年12月以来、13年ぶりの安値をつけている。

これまでの安値は夏場に当欄で何度か取り上げた通り12年8ヵ月ぶりの安値となった8月下旬であったが、当時の中国発景気減速に加えて俄かに台頭してきた米の年内利上げ観測で投資資金が更に商品市場から引き上げられたのを背景に今回これを下回る事態となった。

こんな夏場からの背景もあって日経夕刊の「なるほど投資講座」でも資源開発を手掛ける商社は下期も厳しい状況が続くとの指摘が載っていたが、これに絡んでの一寸サプライズな話では伊藤忠商事の2016年3月期純利益見通しがあの三菱商事を抜くという件もあった。資源ビジネスの出遅れで蚊帳の外?視されてきた同社の下剋上は、逆に改めて資源ビジネスのリスクを思い知らされる。


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