Kai-X設立
昨日は東商取を少し取り上げたが、取引所といえば本日の日経紙投資情報面には「超高速取引を排除」と題して、PTS(私設取引システム)を運営するチャイエックス・ジャパンが今月17日から主に機関投資家向けに東証と比べ売買スピードを意図的に遅らせるHFTを実質的に排除する仕組みを設けた新たな株式取引市場を設立する旨が出ていた。
この手で思い浮かぶものに既に米国では既に3年前から取引をスタートしている同じ私設取引所のIEXがあるが、今年6月には公式な取引所としてSEC(米証券取引委員会)に認可されている。ちなみに同所は受注から売買までの時間を350マイクロ秒遅らせているが、もともと超高速取引に対して疑問を呈していたCEOはこれを対抗手段として売り込んできた経緯があった。
HFTなど超高速取引に関してはこれまで幾度となく当欄でも触れてきたが、これらがリクイディティー提供に重要な役割を担っている一方で、米バーチュフィナンシャルに見られたような一般との機会不平等も混在する。この手の創設によって棲み分けが出てくるかどうかだが、何れにしろ東証を経由しない取引が何所まで普及するか今後に注目か。