セレブとICOバブル
さて、当欄ではちょうど1カ月くらい前にICOについて取り上げているが、直近で中国当局がこのICOを全面禁止にした旨を発表、その後には仮想通貨の取引所を当面閉じる事も決めたと報じられている。中国勢はビットコインで世界の半数のシェアを握っていただけにこの影響で元建てビットコイン価格は約2割急落の憂き目に遭った。
ICOといえばクラウドファンディング形式で資金調達出来る上に、ブロックチェーンの負担も無いなど容易に調達出来る仕組みから今年の調達額は既に約1,370億円に上っているが、当局の介入は別に中国に限った事ではなくSECも7月下旬にトークンについて証券取引所法抵触の可能性を指摘、ICOを予定していた上場企業の株式取引停止の処分も下した経緯がある。
ところで中国当局が全面禁止にする数時間前にはあのパリス・ヒルトン嬢がツイートでリディアンコイン社が行うICOに参加するのが楽しみだとコメントしていたが、昨年からインスタ等でイーサリアムの幹部と交流を持っていた様子が確認されており成る程という感じ。他にも著名プロボクサーのメイウェザー氏も2つのICOをプロモートしている。
こういった所謂セレブな面々がICOへ参加すれば否が応でも人気沸騰しその効果は計り知れず、彼らの関与は発展を加速させるネットワーキング効果の証左との意見もある。ある種黎明期バブルとセレブの存在は切っても切れない関係だが、斯様な事例が一時的流行に終るのか否か当局の動きと併せ引き続き注目しておきたい。