買収防衛策変遷

本日の日経紙法務面には「企業、買収防衛策に知恵」と題して、ここ数年買収防衛策を廃止する企業が増えつつあるなか、一方ではルール等を設定・公表する事前警告型を設け新たに導入に踏み切る企業や、新株予約権の無償割当など株式価値の希薄化に配慮するなど仕組みを工夫して維持する企業もある旨が書いてあった。

買収防衛策の廃止といえば二つのコード改定を睨み株主からの風当たりを気にして近年では廃止する企業が確かに増えており、導入社数のピークだった08年は569社あったが先月末時点では411社まで減少してきており9年連続での減少、とりわけ今年は5月にかけて過去最多ペースで廃止となった経緯がある。

近年ではROE重視も声高らかに謳われているが、確かにもともとこれが低水準な企業が防止策を導入するケースでは株主価値を毀損し所謂ゾンビ企業を延命してしまうというパターンが多い。過去にはニッポン放送やブルドックソース事件の攻防が記憶に新しく企業に対する影響力行使も線引きが難しいところだが、今後もガバナンス重視策は均衡点を探りながらの進行という事になるか。


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