地銀の苦悩

本日の日経紙地方経済面には「持ち合い株削減じわり」と題し、北関東の5地銀・グループが持ち合い株式の削減を進めている旨が出ていた。単体の中核的自己資本に占める持ち合い株残高比率を25%まで低下させる方針を掲げる群馬銀行は、2019年3月期で18銘柄135億円を売却、以降額ではめぶきFG、栃木銀行、東和銀行と続く。

周知の通り日銀の超低金利政策の長期化による利鞘縮小を背景に地銀は収益力の低下に苦悩しており、先に全国地方銀行協会が公表した会員63行の平成31年3月期決算は最終損益合計が前年比20.7%減の6211億円と3年連続で前年割れとなり、全体の7割弱にあたる41行が減益の憂き目に遭っている。

企業資金需要低下や地域経済地盤沈下のなか貸し出し競争激化でスルガの様な苦し紛れの不正融資事例も出てきてしまっており、削減促進の背景にはコーポレートガバナンス・コードの政策保有株削減方針明記要求を背景にしているだけではない上記のような構造問題の恒常化もあり再編促機運がまた高まりそうだ。


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