魅せる割高感

さて、先週は米電気自動車メーカーのテスラが市場予想に反した黒字発表以来株価上昇が加速、年初から約4割上昇して上場来高値を更新しその時価総額が1,000億ドルを超えて独のフォルクスワーゲンを抜いて自動車メーカーではトヨタ自動車に次ぐ2位に躍り出たのが関係者の話題になっていた。

テスラといえば一昨年だったか空売り勢が挙って同社株に攻勢を仕掛けたところへMBO計画の大風呂敷を広げたのが記憶に新しいが、結局このMBO劇は幻に終わったものの当時買い付けるとした金額が1株あたり420ドル、それが冒頭のフォルクスワーゲン超となった先週22日の終値が569ドルだから当時踏まされた売り方もヤレヤレといったところか。

とはいえ通期黒字化も未達な上に20年度の市場予測ベースでの予想PERは77倍台と、独フォルクスワーゲンの6倍台やゼネラルモーターズの5倍台にフォード・モーターズの7倍台、更には我らがトヨタ自動車の9倍台と比較しても割高感は否めず依然として同社株のカラ売り人気も根強い。

先週の日経産業紙でも「グーグルとテスラ、大義の有無」と題し、学生達の人気を二分しているグーグルとテスラという両極端な企業は何が魅力なのかという点についてスイスのビジネススクール教授の視察談が書いていたが、先ずは今週の19年10〜12月期の決算発表が注目される。


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