色のあった街
さて、本日は4月30日だがちょうど21年前のこの4月30日を最後に東京証券取引所の「場立」が居た立会場が閉鎖した旨が一昨日の日経夕刊(ニュースなこの日)に出ていた。元々この場立の手振りサインは古くは大阪堂島のコメの先物取引まで遡る歴史のあるものだが、かつての株式取引所から約120年もの間場立は投資家の注文を取り次いできた。
上記の背景もありこの世代でも、証券営業マンより商品営業の方が実際に同じ場立のサインで場中に注文を出していた経緯がある事からむしろ馴染はあるのでは?更には今どきの証券マンに銘柄を表すサインを見せても何の事やらサッパリわからないだろうが、それは兎も角も当時の怒号飛び交う笛吹き交えた仕手株などの活気が今更ながら鮮明に思い出される。
そういえばちょうど1年前の当欄では「時代と対面需要」と題してその末尾では「〜笛吹で場立が殺気立つ光景が消えた後はアローヘッドが稼働する無機質な光景に変り、兜町も東証から続く中小証券が犇めき合っていたその街並みもガラリと変わり果てたものだ。」と書いていたが、今年に入りK5などリノベーションを経て誕生した複合施設がオープンしている。
最近では蔵前などこの手の試みで東京のブルックリンなどとも呼ばれ人の流れも変化しているが、以前も書いた近所の浜町も再開発が進んでいるおり所謂賑わいという観点でこれが減ってしまったこちらも上記のように活気のあった時代よろしく再び街全体の「色」が戻ってくるのかどうか今後も注目してゆきたい。