忖度市場
昨日LVMH傘下の高級宝飾ブランドであるブルガリが海外のウェブサイトで台湾を中国からの独立国のように扱っていると、中国のソーシャルメディア上で批判された事を受けて謝罪する声明文を出した旨をロイターが報じている。同社にとって戦略上重要な消費地だけに迅速な対応というところだろうが、ラグジュアリーブランドのこの手の問題はこと中国絡みでよく目にする。
今回と一番よく似タパターンではちょうど4年くらい前だっただろうか、あの香港政府に対するデモ活動で緊張が高まっていた中、伊のベルサーチがTシャツのデザインで北京と上海を中国として表記していた一方で、香港とマカオは中国ではなくそれぞれが別の国として「HONG KONG」などとプリントされていた事で炎上した一件がある。
これに続くかのように米コーチや仏ジバンシィも其々発売した同じくTシャツが同様のデザインであるとして謝罪文を各々SNSに掲載した経緯がある。迅速な火消し?を講じたものの、アンバサダーとして契約していた中国人の女優やモデルは契約解除などの声明を出すに至ったが、幾多の不買運動含め改めて政府と国民が外交関係で一体化し連動している踏み絵のような市場という事をこの手のニュースが出る度に思い知らされるものだ。