BaaS

週末に米アップルが2023年4~6月期決算を発表している。アイフォーンの販売伸び悩みが懸念されていたものの、アプリ販売等のサービスの売上高拡大がカバーし売上高と一株利益共に市場予想を上回る事となった。ところでこのアップルといえば4月に始めた預金サービスの残高が100億ドルを超えたとも発表している。

このアップル預金については当欄でも5月に一度触れているが、同社は口座提供と管理を米ゴールドマン・サックスが担っており、預金利回りが全米の預金口座の平均の10倍以上となっていることに加え、アップルカードで買い物などをした際に付与されるキャッシュバックが口座に自動入金され残高に対する利息が受け取れるなど貯蓄習慣を簡単に確立・継続する事が出来るのも魅力となっている。

こうした異業種のサービスを既存の金融サービスと連携出来る新たな金融プラットフォームとして注目されているBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)だが、今年の春先に米銀破綻という悪地合いの中で東証スタンダードに上場した住信SBIネット銀行など公開価格を上回る初値となったのも同事業が評価されてのものと指摘する向きもある。

銀行やライセンスを持った事業者がキャッシュレス決済をはじめ後払いや送金などの仕組みを他の事業者に貸す事で内製化の動きという流れが顕著化すると想定した場合、同事業の市場規模は非常に広いといえ今後銀行もこうした部分での在り方が求められる場面ではその領域で先行している向きが或る意味アドバンテージになるか。


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