106ページ目   雑記

びっくり10大予想2021

さて、一昨日には年明け恒例のユーラシア・グループの「10大リスク」を取り上げてみたが、同じく年明け恒例の10大予想といえば米投資会社ブラックストーン・グループのバイロン・ウィーン氏らによる「びっくり10大予想」も有名で当欄でも6年くらい前から度々取り上げ、先週の日経紙夕刊でも「びっくり予想市場が注目」と題して取り上げられていた。

この定義は平均的な投資家が発生確率を3分の1程度とみるイベントで同氏が5割以上と予想するもので今年でかれこれ36回目の公表となるが、ちなみに昨年は株式相場は5%超の下落をする調整が起こるがS&P500種は3500超になるとか民主党の過半数獲得やトランプ政策等々を挙げており概ね的中させている。

今年の21年版だが気になる新型コロナに関しては複数のワクチンの成功や治療法の確立により米国はメモリアルデーまでに何等かの形で正常に戻ることが可能になるとしており、これらによって上記のS&P500種に関しては年前半に20%近く下落するも後半に4500を上回るとしており、経済活動の正常化で原油価格も1バレル65ドルまで上昇するとしている。

これが発表された時の値からS&P500種は更に20.7%程度の上昇、原油価格は36.5%程度の上昇余地があるという事になるが、この原油価格一つ取っても昨年の史上初のマイナス価格示現など100年かそれ以上に一度の想定外の珍事が現実的に起きる時代、この予想以外にもこれまで想定もしていなかった自由な発想が結果的に的中するケースが多発しても何ら不思議ではないか。


コロナ相場?

さて、先週末まで米市場では連日にわたり主要三指数が揃って史上最高値を更新していたが、個別でも年末にS&P500種に新規採用されたテスラが火柱高となり年末年始を挟んで実に上場来初めての11連騰を達成、その時価総額もS&P500採用前は円換算で約56兆円であった同社は年明け8日にははや86兆円を超えてきている。

もう一つ、このテスラ並みの値上がりを演じていたモノに暗号資産のビットコインがあるが、こちらも2万ドルの大台突破からわずか2週間ほどで3万ドルの大台を突破し更に先週はあれよあれよという間に軽く?4万ドルの大台を超えてきている。また直近の珍事?ではピンクシート市場の米シグナル・アドバンスがテスラCEOの放ったツイート文の勘違いから10000%を超える値上がりを演じるなどバブル以外の言葉が見当たらなくなってくる。

冒頭の通り年末年始の11日連騰の間だけでも時価総額が日本の時価総額がトップのトヨタ自動車分ほど増加したテスラもバブルと見るか否か、週明けはテスラが12営業日ぶりに反落しこのビットコインも12日未明には高値から一気に25%安と急落、いずれにせよ過剰流動性が齎す相場は終わってみないとバブルだったかそうでなかった解らぬものだがよく言われるところの音楽が鳴り続く限り踊りは止められないというのを地で行く感じか。


10大リスク2021

さて、先週取り上げた日経紙恒例の「経営者が占う」シリーズと共に年明けは地政学リスク調査会社ユーラシア・グループの10大リスクも発表されているが、今年の10大リスクとして挙げられた首位には「時期米大統領」が選ばれ、2位にはやはり新型コロナウイルスが入りここ数年その動向が注目されているトルコが昨年の10位から7位へと順位を上げていた。

同社は昨年も首位に「誰が米国を統治するのか」を挙げて米大統領選の不確実性を巡るリスクを指摘していたが、上記の通り今年も米国内政治を最大のリスクとしている。既に先週の連邦議会議事堂への乱入事件を受け民主党のトランプ大統領弾劾訴追案下院提出で政局混乱が懸念されるところだが、確かに先の大統領選では曲がりなりにもトランプ氏が実に半数の7000万票超を獲得したという事実は大きい。

これだけ分断が深刻化している米社会を一つに纏めるのは至難の技ともいえ、この影響が国境を越えて広がってゆくのかどうかこの辺は外交政策等にも少なからず影響を及ぼしそうだが、長引く新型コロナの影響もワクチン外交など絡めて4位に挙げた米中緊張の拡大に掛かって来るしコロナ禍で経済危機に直面する7位に挙げたトルコや10位に挙げた中南米もまた然り、米中心に今年も目の離せない展開となろうか。


経営者が占った2020年

さて、年初の当欄では毎年日経紙で恒例の「経営者が占う」シリーズを取り上げているが、いつもの通り振り返ってみたい。日経平均の高値予想は平均で25450円であったが、年末の27196.40円とこれを大幅に上回る結果となった。また安値予想も21625円に対して16358.19円とこれまた予想を大幅に下回るものであったが、結局コロナ禍での未曾有の乱高下で3月の安値から年末高値まで11,000円を超す値幅は30年ぶりの大きさだったというからこれが当たる筈も無しというもの。

ただ個別の有望銘柄予想ではトップであったソニーが低金利環境の継続を受けた大型グロース株物色の流れに乗り約20年ぶりの高値水準まで上昇とヒットを放った他、2位のトヨタ自動車、それに次ぐ3位だった信越化学工業などもこの1年で5割以上の上昇を演じて上場来高値を更新しこのソニーと共に時価総額を大きく伸ばす結果となった。

他に三越伊勢丹の社長やセコムの社長が取り上げていた8位のNTTドコモはTOB銘柄となるなどこちらも面白かったが、味の素の社長が一推ししていたエムスリーも年間上昇率は上記銘柄を遙かに凌ぐ300%とダントツのパフォーマンスを演じた事で昨年ベスト10にも入っていなかった同銘柄が今年の有望銘柄予想5位にランキングされている。他に有望銘柄予想は上位3位まで昨年と同一とまたもこの辺は手堅く置きに行ったという感じ。

ところで今日は東京で新型コロナウイルスの感染者数が昨日を一気に800人も上回り2400人超と2日連続で過去最多を更新するなか、日経平均は1990年8月以来およそ30年5か月ぶりの高値を更新と何とも不気味な構図。今年の高値予想は3万円台の大台も出てきたがそんな期待通りに牛年で「ブル」な展開になるのか、はたまた相場格言の如く「丑つまずく」になってしまうのか注目してゆきたい。


百貨店初売り

さて、一昨日には大手百貨店5社の昨年12月の既存店売上速報が発表されているが、前年同期比で約1割から2割と軒並み減少となった。百貨店といえば各社とも初売りも始まっているが、新型コロナウイルスの感染対策のため来店客分散に取り組んだ事などが影響しやはり前年同期比で各社約4割から5割の減収となっている模様。

二度目の緊急事態宣言が間もなく発令されようとしているなか、今年は開店時の来店客も例年の十分の一以下となるところもあるなど例年のような混雑は無かった様子が伝えられている。こうした事を想定しネット販売へのシフトも進んでいる模様で、上記の来店客分散といえば年内販売に踏み切った福袋など最たるものだが伊勢丹など9割がネットに切り替えている。

その中身も昨年まではバブル世代やコト消費を意識したモノが多く見受けられたが、今年は一転して巣ごもり消費を意識したモノが多数見受けられた。しかし福袋争奪戦といえばこれまで日本の正月の風物詩でもあったが新様式で斯様な光景は姿を消す事となり、新常態の商機を探る動きが各社共に今後鮮明になって来るか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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