140ページ目   雑記

スパイス嗜好

本日の日経紙商品面には「シナモン高値」と題し、スパイスの王様ともいわれるシナモンが産地の天候不順などを背景に生産が伸び悩む一方で、カレーや菓子のほか近年のカフェ増加から紅茶やコーヒーの飲料向け需要も伸びその輸入価格が10年前比で2倍以上に上昇している旨が載っていた。

今中国ではコロナウイルスによる新型肺炎に漢方の「双黄連」が効くという噂でマスクの如く店頭からこれが姿を消しているらしいが、一頃はこのシナモンも丈夫な血管を保つための物質「Tie2」を活性化するとして血管のゴースト化やシミ防止に健康に過敏な向きが同じ効用と香りを持つ「ヒハツ」と共に挙って買い求め品切れが相次いだ時期があったのを思い出す。

斯様に多彩な顔を持つシナモンだが、そういえばこの「ヒハツ」もまたシナモンに及ばずとも人気の拡大からその市場規模は5年前に比べて約150倍と驚異的な伸びを見せている。「花椒」人気等もそうだが近年では食の多様化を背景にこの手のスパイスを多用する料理も増えており今後もまだまだ伸びる余地がありそうだ。


売る悪に買う愚

本日の日経紙企業面には「マスク半月で10億枚出荷」と題し、猛威を振う新型肺炎の感染拡大を受け国内では1月中旬以降の約2週間で平時の国内在庫相当の10億枚が出荷され、メーカー側の増産能力を超えている事で小売店では品切れに悩み購入制限を設けるなど品薄が深刻化している旨が出ていた。

マスクの品薄については丁度1週間前に当欄でもビックカメラの様子を書いたばかりだが更に深刻化している模様。こうなると涌いてくるのがやはり転売ヤーの存在で、ネット上では足元を見てフリマアプリ等で定価の5倍から酷いモノでは10倍以上の値が付けられ大量に出品されている。

彼らも在庫解消の暁にはヤフオク等で投げ売りするハメになるリスクを取っている分勝負を賭けているのだろうが、まるで約10年前の新型インフルエンザの時を彷彿させる。この手には転売行為への規制が及ばないとはいえ、これから花粉症が本格化する季節に入るだけにこうした行為に対してはプラットフォーマー側も何らかの対策が求められて然るべきか。


節分変遷

さて本日は節分、近年では関東の方でもこの日に「恵方巻」を購入する向きも増えてきたようにも感じるが、恵方巻といえば大量発注の弊害による余剰商品廃棄問題から食品ロスのイメージが強い。斯様な事で今年はネット予約販売強化で廃棄ロス削減を目指す動きもみられたが昨日一昨日も閉店間際に半額以下になった恵方巻が大量に売れ残っているなど依然として余剰感は否めない。

ところで恵方巻はさておき節分といえばやはり「鬼は外、福は内」の豆撒き行事だが、近年ではこんな伝統行事も誤嚥の危険性があるとか、はては子どものイジメ助長に繋がる等の世論で次第にやり辛くなってきているという。やり辛いといえばこれ以外にも騒音と見なす苦情で除夜の鐘や盆踊りまで最近はやり辛くなるなどなんとも世知辛い世の中になってきた。

そんな動きの一方で昨今では本日の日経紙・春秋や、先週末の日経夕刊・明日への話題等に見られるように豆撒きで追い立てられる鬼を擁護?するようなコラムも良く見られるようになってきた。児童本でも鬼が別な視点から描かれている「おにたのぼうし」が教育現場で取り上げられるなどこの辺もまた新しい潮流といえようか。


映画とかTOBとか

さて、「前田建設ファンタジー営業部」が月末に全国の劇場での映画公開を控え予告動画などもTVでは頻繁に目にするようになったが、こんな娯楽映画とは裏腹に当の前田建設工業が持ち株比率で約25%を保有する道路舗装大手の前田道路に対してのTOB実施に前田道路側が反対表明と穏やかでない。

一見親子喧嘩にも見えなくもないが、大塚家具の親子喧嘩等とは毛色が違ってこちらは同じ前田の名が付き資本関係があるも元は他人同士で独立を保ってきた経緯がある。それは兎も角もこれまで日本企業ではタブー視されてきた大手企業間の敵対的TOBも、つい最近のニューフレアテクノロジー社を巡る東芝とHOYAによるTOB合戦などに見られるようにごく普通の光景に変りつつある。

今回のケースは上記のHOYAとは若干違って両社株を其々保有するアクティビストの存在が大きいところ。アクティビスト間でもどういったシナリオでイグジットを成功させるか腹の探り合いというところだが、コーポレートガバナンスへの意識の高まりを背景にこうした株主圧力がかかる案件は今後も増加するのは想像に難くない。

いずれにせよ目先は直近で触れた旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンズによる東芝機械へのTOBと、この前田建設工業による前田道路へのTOBがそれぞれどういった決着となるのかその辺の動向には注目しておきたい。


ごはんと植物肉のマック

昨日マクドナルドは午後5時から閉店までのディナー時間帯に販売する「夜マック」の新商品として、人気メニューをご飯のバンズでサンドした「ごはんバーガー」なる商品を来月から販売する事を発表しているが、同じマックでもカナダでは昨年末に28店舗で植物肉をパティに使ったハンバーガーを試験販売した旨を先週の日経紙連載で書いてあった。

マクドナルドといえば同紙にも書いてあったように肉食文化の象徴の一つであったが、嗜好の変化は植物肉を主に提供しているビヨンドミートが同社以外にもドーナツのダンキン運営会社と提携を結び、最近では中国本土でも製品を販売し始めるなど世界中の外食チェーンやスーパーに製品が供給され如実に表れている。

代替肉ベンチャーの同社は株式市場でも人気を沸騰させているが、シリコンバレーに本拠を置くスタートアップ企業のインポッシブル・フーズも双璧の存在で同社もまた中国市場を魅力あるマーケットとして狙いを定めている。日経紙には「マックから肉が消える日」と題してあったが今後ますますこのタイトルが現実味を帯びてこようか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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