163ページ目   雑記

史上最高値のクロマグロ

さて、先週末には昨年10月の築地市場からの移転後初となる新年のマグロの初セリが行われた。毎年恒例で果たしてというかもうお約束のようにすしざんまいを展開する「喜代村」が落札したのだが、驚くのはその値段でこれまでの最高値を塗り替える3億3,360万円で競り落とされた。

ちなみに記録が残る1999年以降、これまで最も高値だったのは2013年の1億5,540万円という自身の記録であったが、今回はこれを2倍以上更新するご祝儀価格となった。競り合ったのは昨年共に狙うモノが割れ市場2番目の大物を競り落とした「やま幸」であったが、今年は喜代村が再度返り咲いた?格好となった。

しかしキロ当たり120万円という事ですしに換算すると一貫平均では2万4千円程度になる計算となるが、PR効果を狙うすしざんまいではこの競った向きと違いいつも通り通常の価格で振る舞われた。一方で気になるこの3億超の行方で、漁連や漁協その他への約1割を控除し税控除を勘案すれば約5割が漁師にわたる筈だが何れにせよ夢のある新年行事であった。


亥固まる

皆様、新年おめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、昨年の大発会を振り返ってみると「戌」の格言を裏付けるように急反発スタートで大発会としては96年以来の上げ幅で幕を開けたが、一転して今年の大発会は米アップルショックから一時700円以上も急落し大発会としての下げ幅は3年ぶりの大きさとなる全面安の展開となる新年の市場は波乱含みの幕開けを演じることとなった。

ちなみに毎度のことながら兜町界隈の相場格言では今年の干支「亥」は値固めで小幅な値動きにとどまる「固まる」とされている。日経平均の算出以来過去5回の騰落率を見ると4勝1敗で勝率は80%、干支別では申・酉に次ぐ勝率となっており昨年の戌年より期待が持てるデータとはなっている。

一昨年は記録尽くしの一年と当欄で年初に書いた覚えがあるが、昨年は更にそれを上回る記録尽くしの一年であった。振り返ると2月にVIXショックで相場が急落し、10月には約27年振りの高値を付けた後にクリスマスには再度急落、12月は1ヵ月の下落幅としては2008年10月以来、およそ10年ぶりの大きさになり結果として18年は2度の1,000円超の急落を演じこの大きさの複数回下落は90年以来、28年ぶりの事である。

ここまで高値から急落した背景には海外投資による巨額の日本株売り越しも効いており、現物株の5.6兆円の売り越しは87年以来、31年ぶりの大きさであった。年末にも書いた通り今年は元号が新元号に改元、また消費税も10%へ引き上がり、世界情勢も英のEU完全離脱や米中・米朝関係等々さらなる変化が待っているが、はたして過去のアノマリーが活きるのか否かいつになく注目の年になりそうだ。


2018年彼是

さて、本日の日経平均は1,000ドル超と過去最大の上げ幅を演じた米株式を受け、1,000円超の急落と今年最大の下落率を演じた昨日から一転して今年最大の上げ幅を演じた。先々週にはスパークス・アセット・マネジメントが発表した平成最後の日本株相場を表す今年の漢字で「乱」がトップに選ばれた件を書いたが、まさに最後まで乱高下に見舞われる株式市場である。

一方でこれとほぼ同時期に発表された一年の世相を表す毎年恒例の今年の漢字には「災」が選ばれることとなった。上記の相場を表す「乱」も一昨年に一度選ばれているが、こちらの「災」も2004年に一度選ばれている。この時は観測史上最多の台風が上陸した年だったが、今年は北海道や大阪を襲った地震や台風上陸に西日本豪雨、記録的な猛暑とまさに災害続きの年であった。

そんな今年もあと5日、来年は英のEU完全離脱や米中・米朝関係も引き続き気になるところであるが国内でも元号が新元号に改元、また消費税が10%へ引き上げ等々さらなる大変化が待っているが、来年は「災い転じて福と成す」となるのかどうか期待を込めて今年は筆を置きたい。

本年もご愛読ありがとうございました。
どなた様もよいお年をお迎えください。


おせち彼是

この時期は昨日のふるさと納税と共にお正月のおせち料理の予約等も終盤戦とあって百貨店などではどこも大賑わいを見せているが、おせちといえば先の日曜日の日経紙には「おせち食材 懐に厳しく」と題して、毛ガニやタコなどの水産物から黒毛和牛、果ては里芋までその材料が高騰している旨が出ていた。

確か昨年の今頃もサケの不漁続きでイクラが30年ぶりの高値水準にあり、健康志向の高まりで鶏肉も高くおせち作りには厳しい旨を書いた覚えがあるが、上記のカニ類などは予てより懸念されていた通り特にそれが顕著でズワイは内外で明暗を分けているものの輸入価格は5年で2倍、タラバや毛ガニも一寸前の値札が恋しくなるほど上がっている。

送られて来るおせち案内なども見ているとこれに便乗して粛々と強気な値上げをしている向きも一部ありヤレヤレという感じだが、それは兎も角も毎年の如くその傾向が話題になるおせちは昨年あたりからインスタにあげたくなる犬用のモノから、近年のクリスマスケーキでも見られる所謂お一人様用など多様化している。斯様に伝統モノの変遷が近年著しいがいずれ原点回帰となるのだろうか。


税偏在への不満

はやいもので本日はもうクリスマスだが、師走ということでふるさと納税も駆け込み需要的に申し込みが相次ぎ人気の品など品切れ中の札がやたらと目立つようになっている。今年も何度かこのふるさと納税を取り上げたが、総務省も昨年4月に続いて今年4月の通達を経て来年は基準を守らない自治体はいよいよ制度の対象から外す意向だ。

これまで総務省が条件とする地場産品そして寄付額3割以下の2条件から共に外れ調査にも無回答であった自治体の会見を先月に見掛けたが、総務省の聞く耳を持たないという姿勢があまりにも傲慢に感じ、自治体潰しをされていると受け取っているとして逆にこの2条件の根拠に関しての説明を求める回答書を送付するなど徹底抗戦をあらわにしていた。

この自治体は早期健全化団体の過去があるだけに同制度には想いも一入だろうが、ここに限らず他にもアマゾンのギフト券や5割相当旅行券など総務省意向から逸脱している自治体はまだあるが、確かに特に地場産品を持たない自治体からすれば公平性に疑問符もあるなかで一括りのルールで嵌め込めばやはりこういった問題が自ずと出て来るのは想像に難くない。

また今回の本腰を入れた規制でふるさと納税バブルがいよいよ弾けた場合、これまで返戻品バブルで一気に雇用を増やし設備投資も拡大させてきた逆回転が中小企業を直撃しないかも大いに懸念される。このまま手打ちせず来年はふるさと納税から撤退する自治体が出るや否やだがいずれにせよいよいよ来年は最後の返礼品駆け込み需要が起こるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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