171ページ目   雑記

再流出

さて、年明けの仮想通貨交換会社コインチェックによる仮想通貨巨額流出事件から約8ヵ月が経過したが、先週はまたも仮想通貨交換会社テックビューロが不正アクセスによってビットコインなど仮想通貨67億円が流出したとの発表があった。

同社はもともとシステム障害への対応などを巡って金融庁から業務改善命令を2度にわたって受けていたが、こうした事から報道当日の株式市場ではFFRIからカイカまでセキュリティ対策関連が物色される一方で、同社へ出資しているインフォテリアや他に仮想通貨取引所を運営するリミックスポイントなど連想売りの憂き目に遭っていた。

そんな中で同社に対する金融支援を実施し株式の過半数を取得する資本提携等を検討する事を明らかにしたフィスコも当日は先のマネックスGの二番煎じの連想でザラバ急騰を演じ本日も続伸しているが、昨日は金融庁が3度目の処分を出しており補償基準のインフラ含め当局の今後の審査にも影響してくるのかどうか注目される。


雪・(月)・花

昨日から六本木のサントリー美術館では「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙」が開催され国宝や重要文化財に指定された仏像や仏画が堪能出来るが、此処で出展されている空海像や足利家所縁の書などと同じ室町時代の重要文化財が出展された「金剛宗家の能面と能装束」を観に今月は三井記念美術館に行って来た。

同展ではなんといっても同館が所蔵する重要文化財である孫次郎作の「ヲモカゲ」を見る事が出来るのが要だが、私がこの能面と再会するのは2011年以来約7年ぶりのこと。久し振りに再会し7年前初めてこの能面を直に観た時の感動が再度蘇ったが今回はもう一つ、豊臣秀吉が愛蔵したという龍右衛門作の小面が揃って展示されているのも目玉だ。

上記の孫次郎作「ヲモカゲ」と共に三井記念美術館は重要文化財である龍右衛門作「花の小面」も所蔵しており、ここに金剛宗家が所蔵する龍右衛門作「雪の小面」が特別出品されるという夢のような展示はやはり圧巻で大満足であったが、時空を超えてこれらもまた久方ぶりに静謐な空間で再会を果たしたということになるか。


脱プラスチック気運

さて、スーパー等で買い物をする際に今ではレジ袋不要か否か何所でも会計時に聞かれるのが普通になったが、近年のプラスチックごみによる海洋汚染が世界的に関心を集めつつあるのを反映してか、先週末の日経紙には豪の食品スーパー双璧の大手2社が相次いでレジ袋の廃止を打ち出した旨の記事があった。

他に米でも食品スーパー大手では先月にクローガがプラスチック製のレジ袋を2025年までに全店で廃止する方針を発表、またスタバは2020年までにプラスチック製スロトーを全世界で廃止することを発表し、マックも英国とアイルランド全店舗で今月からプラスチック製ストローを順次紙製に切替えるという。

この波は日本もまた然りですかいらーくグループはジョナサンなどで使用のタピオカ用のストローは継続予定としながらも、ドリンクバーで使用するプラスチックストローの廃止を検討している。紙製品大手の尚美堂には2ヵ月の間に1,000件近くの問い合わせがあった模様で脱プラスチックに商機ありの片鱗がのぞく。

とはいえ一部製品では約5倍にもなるコスト面などでまだ問題は残るものの、中小限らず大手でも推進室を設け開発が進む。斯様にプラスチックごみが海洋汚染で世界規模の問題となっているが、海洋経由で巡り巡って再度我々の食卓に返って来る恐れも十分考えられるだけに、上記の通りの企業努力に加え我々消費者の理解も求められるところ。


ふるさとへの想いと商標権

さて本日はコーチのセールの案内がメールで来ていたが、コーチといえばこの「COACH」ならぬ「高知」の財布がSNS発で最近話題になっていたなと思い出した。お笑い芸人がCOACHと勘違いした高知の財布をツイートにあげたのが事の発端だが、なるほどこのデフォルメ具合が絶妙である。

デフォルメというとちょっと気になるのが商標問題だが、このパターンでは少し前のフランク三浦を思い出す。結局は外見や概念が大きく違うと最高裁でフランク三浦側が無事?勝訴という結果となったが、こちらもアルファベット表記と漢字表記という具合等々明らかに外見的に違うもので商標権侵害云々の可能性は低いだろうか。

そもそもこれは高知出身のアーティストが高知を盛り上げて恩返しをしたいマトモな想いを込めて作ったものだが、販売を始めた当初3日に1個売れるかどうかというペースだったのが、このツイートを切っ掛けに全国から注文が殺到し先月末段階で約6千個の注文が殺到し入荷待ちの状態、今なお完売状態が続き予約を停止しているというから今更ながらインフルエンサーの影響の大きさを感じざるを得ない。


通知から規制へ

本日の日経紙夕刊一面には「ふるさと納税見直し」と題し、寄附金に対する自治体の返礼品の額の割合が3割超の場合や、地場産品で無い自治体への寄付は税優遇の対象から外すなど抜本的な見直しを検討する発表をした旨が書かれていた。

このふるさと納税について当欄では直近では7月に1都3件で減収4割増と首都圏で流出が顕著になっている旨を取り上げたが、ここ2年にわたって寄附金に対する返戻品割合を3割以下に抑え地場産品以外は扱わないようにと注意喚起した総務省も全く無視し続ける自治体を上記と併せいよいよ看過出来ないと10年目にして本格的に腰を上げた感じか。

返戻品無き寄付はしないと発言していた一部のふるさと納税評論家と称する高所得者層もこれで我が世の春も終焉という感じで、2019年の通常国会に地方税改正案を提出という前に最後の一稼ぎ?と駆け込みも想像に難くないが、同時にESGの流れで被災地への代理寄付が盛んになり首都圏自治体もテーマ型や体験型に知恵を絞るなど新しい動きも顕著になっておりこれらがどの程度漸増傾向が継続されている部分の貢献を果たすのかこの辺も注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2024

11

1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30