213ページ目   雑記

院政懸念

本日の日経紙投資情報面には「顧問・相談役、廃止相次ぐ」と題し、企業統治の位置付けをはっきりとさせ経営の透明性を高めるべく、企業が顧問や相談役を廃止したりもしくはこれらの勤務実態や報酬などを公表したりする動きが広がっている旨が出ていた。

そもそも顧問や相談役は会社法に規定がなく株主に選任されるワケでもないので存在意義が明確でも無かったが、同紙でも書いてあったように東芝の不適切会計の発覚を切っ掛けに意思決定に彼らが関わる事に外国人投資家等から懸念の声が高まっていた事に対し数年前からこれらに対する見直しの動きは出ていた。

とはいえ経営上の指導助言や引退した役員の受け皿的役割もあって昨年に同紙が実施したアンケートではこうした制度を変えないとの回答が依然として7割近くとなっていたものの、アカウンタビリティー無しに企業経営に影響力を行使するのはやはり問題があろうか。何れにせよ不祥事を契機に形骸的に認められてきた日本企業特有の慣習見直しの動きがまた一歩進みつつある。


北斎漫画が与えた衝撃

さて、現在日経紙文化面には「音楽と響き合う美」と題し毎回有名な絵画がいろいろと紹介されているが、ちょうど一週間前にはエドガー・ドガの「踊り子たち、ピンクと緑」が紹介されていた。これを取り上げた音楽評論家は観られることを意識していない名もない踊り子の背中から腰にかけて永遠の徴を偉大な色彩によって刻み付けたと評している。

ところでこのドガの名作といえば先月末まで国立西洋美術館で開催していた「北斎とジャポニズム展」に出品されていたが、「似たモノ探し」の楽しみを提供したこの展のタイトルにみられるように同作のベースになったものとして葛飾北斎の北斎漫画十一編に描かれている力士の後ろ姿というのは当欄でも以前取り上げたように有名な話である。

自らが描いた力士を参考にしてまさか数十年後に踊り子が描かれるとは思ってもいなかったであろうが、他に北斎漫画の初編が参考にされたモノとしてメアリー・カサットの「青い肘掛け椅子に座る少女」があり、更に酷似しているモノとしてはジョルジュ・スーラの「尖ったオック岬」は北斎の「おしをくりはとうつうせんのづ」と構図はほとんど同一である。

また私の好きなエミール・ガレの1800年代後半の双耳鉢の中にはこれまた上記の北斎漫画十三編に出て来る鯉と全く同じ柄が描かれているモノがあるなど、ジャポニズムブームで北斎が新しい表現方法を求めていた西洋の著名芸術家に与えた影響は計り知れない。冒頭の展は終了したが、明後日まで墨田区観光協会では北斎漫画フラッグ&カードラリーなるイベントを展開中である。


プレミアムフライデー1年

さて、先週末でプレミアムフライデーが導入となってからはや1年が経過したが、政府の旗振りで仕事を早く切り上げ働き方改革や消費喚起を促すこの官民一体のイベントも首都圏の観光・商業施設などは期待したほど客足が伸びず、営業戦略を見直したりサービスを終了したりする動きが相次いでいる旨が日経紙に書かれていた。

当初このプレミアムフライデー構想が出て来た一昨年には勤務形態に関る部分など企業側の理解を得る事が前提と当欄では書いた憶えがあるが、ある調査では勤務先が奨励・実施しているのは11%にとどまりほぼ導入当初と変わりない結果となり、また実施されても早帰りの日の過ごし方として最も多かったのが自宅で過ごしたという回答で約半数を占めていた。

斯様に果たしてというか上記のような流れで冒頭に書いたような観光・商業施設の思惑とはギャップが生じる結果となっている。この1年で認知度は導入当初から上がった模様だが、
以前当欄で消費構造の変化を把握しなければ米国に倣った消費喚起も名前負けになってしまうとしたように先ずはこの辺が不発の背景にあるという事の把握が課題か。


日本選手団快挙

本日は平昌冬季五輪で17日間の熱戦を繰り広げた日本選手団の帰国報告と、解団式が東京ミッドタウンで行われた。冬季としては史上最多の13個のメダルを日本にもたらし、その内容も金メダルラッシュとなった女性陣の活躍や、66年ぶりの連覇など各方面で記録尽くしの快挙であった。

斯様な日本勢大健闘との報道の裏ではこの期に及んでなおドーピング疑いの選手が何人も挙げられ、フィギュアスケートの審判の一人がどう見ても不可解なジャッジをしていた旨が物議を醸し出すなど残念な報道も見られたが、コーポレートガバナンスコードよろしくオリンピックにおいてもこうした概念の徹底が求められようか。

それはさて置き、活躍した女性選手など各局から引っ張りだこで早くも芸能事務所からCMまで虎視眈々と狙っている模様だが、選手の地元のふるさと納税が急増している話も聞こえてきている。肝心の勝負どころで本人の力が最大限に発揮されるべく、全ての有力選手に大企業をバックにつけている選手並みの最高の環境やインセンティブが施され更なるレベルアップが図れるよう切望したいところ。


今年もイタチごっこ

先週末の日経紙総合面には「金密輸 4年で100倍」と題し、23日に財務省が公表した昨年1年間で全国の税関が摘発した金の密輸状況が、摘発件数で前年比66%増の1,347件と過去最高を4年連続で更新、消費税増税前の13年は12件であった事から実に4年で100倍以上に増えた旨が書かれていた。

この金密輸といえば今年に入ってからJALの機内トイレに金塊を隠し国内に密輸しようとした男女6人が逮捕された事が報じられているが、先月末にも中部国際空港で韓国からのツアー客7名が体内に金塊を隠して密輸入を謀ろうとした事件が発覚しているが、それにしても度々当欄でも取り上げている通り金密輸事件は絶えない。

今回の件含め体への巻き付けやスーツケースやアクセサリーの一部に隠したりとその手法は原始的な方法が殆どだが、中には海路を使ったり主流の空輸にしてもLCCが登場して以降はイグジットを想定し国際線と国内線の共同運航に着目するあたりなるほど目敏い。

上記の体内に隠した件では消費税と罰金相当を納付すれば金塊は返却するそうだが、財務省は関税法の罰金上限をこれまでの500万円から大幅に引き上げるなど抑止効果を高める事を図っている。以前にも書いたように金密輸成功率からの試算例では、年100億円が国庫から奪われている計算と看過できない額となっている事で今年も対策が焦眉の問題である。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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