214ページ目   雑記

国難突破解散?

さて、安倍首相は昨日夕に首相官邸で記者会見し、28日召集の臨時国会冒頭に衆院を解散すると表明した。「国難突破解散」という建て前は兎も角も2019年10月に予定する消費増税の使い道を広げ、幼児教育の無償化など新たな看板政策人づくり革命に充てる意向を示し衆院選で国民の信を問うらしい。

約一週間前の当欄では「解散総選挙テーマ」と題し末尾にて目先では18年度予算の概算要求関連等にも矛先が向く展開が暫く続く事になるかと書いたが、果たして昨日は子育て関連が一斉に物色された。蒸し返しとはいえ幼児活動研究会は再度ストップ高を演じ本日も上場来高値を更新、解散風が吹いた先週はいまひとつ反応が鈍かった東海染工も昨日は同じくストップ高で10年ぶりの高値まで急騰を演じた。

この人づくり革命に2兆円規模を投入、設備投資実行企業には減税措置云々と選挙に向けたある種のリップサービスという感もあるが、本日は9月中間配当権利付き最終売買日で明日は権利落ち日、騰落レシオの高値警戒感がくすぶる中で配当狙いの買い需要無き後は再度材料株やテーマ株にホットマネーが向かう事も予想されまだ循環の流れは続くか。


慣用句誤用いろいろ

さて、先週末の日経紙には「慣用句誤用が定着」と題して、文化庁の昨年度の国語に関する世論調査で本来とは違う意味で慣用句が使われたり、表記も間違っている使われ方をしているケースが多数に上ることが明らかにされた旨が載っていた。

冒頭では「存亡の危機」や「足元をすくわれる」など間違いが例として挙げられていたが、これ以外でも日経に出ていなかったものの我々がウッカリ使ってしまっているであろう間違ったモノには、「雪辱を晴らす」、「的を得た〜」、「采配を振るう」、「押しも押されぬ」、「きめ細やか」、「二の舞を踏む」等々挙げたらキリがない。

上記のような表記に限らず本来とは違う意味で使いやすいモノでは、物事の本質をとらえた鋭い見方の意味である「うがった見方をする」など否定的に使われケースが多く、主張を人々に知らせ動意を求める意味である「檄を飛ばす」など、激励という誤用がもはや定着してしまった感があるモノもある。

こんな事を書いている私も、これまでの当欄をさかのぼってザッと読んでみれば誤用が見つかるのは間違いないであろうが、誤用をわざわざ指摘するのも躊躇われ逆に指摘されるのもなかなか恥ずかしいだけに日頃よりウッカリ誤用などという事の無いよう気を付けたいものだ。


目的の相違

さて今週の新聞折り込み広告には銀座三越も入っていたが、其処には京都のジェレミー・ジェマイマの綿菓子が写真入りで出ていた。キュート&カラフル!と題したその綿菓子はそれを手に持つ店員の顔の数倍はあろうかという大きさで、まさにSNS映えしそうなフォトジェニックな綿菓子である。

SNS映えしそうな綿菓子といえば先週末の日経紙トレンドサーチにも「今どきソフト盛りまくり」と題し、綿菓子の上にソフトクリームを乗せた原宿のアイス屋が紹介されていたが、流行発信地である同地には他にも霰でソフトクリームを飾ったモノもあれば、コーンの部分を焼トウモロコシにした何所まで駄洒落なのかわからないモノまで増殖している。

奇を衒った類は最先端に違い無いのだろうが、例えば同じSNS映えするジェラートでもアモリーノの花弁デザインにしてくれるソレと比べると何かなあという感も。目的の相違が背景にあるのか否か写真を撮ったら用済みで、一寸口を付けた商品がゴミ箱に大量廃棄されている様が前に話題になったが、先に挙げたナイトプールも然りで本質の部分が違うと不完全な模倣に見える事がある。


解散総選挙テーマ

本日の日経平均は小幅ながら3日続伸となったが、昨日は10月に総選挙実施の観測が浮上しその解散風の追い風から2年1ヵ月ぶりの高値まで大幅続伸し、東証一部の時価総額もこれまでの過去最高であった2015年8月10日を抜いて過去最高を更新と景色が一変である。

衆院解散の観測が背景にあるだけに昨日の値上がり率ランキングも関連銘柄が席巻しており、封筒を手掛ける二部のイムラ封筒は本日も2日連続のストップ高と破竹の勢い。同様に選挙機材のムサシもザラバで前週末比18%高と約11年ぶりの高値まで急騰する場面があり、同じく18%高となったものに幼児活動研究会もあった。

こんな保育関連株物色の背景には、政府が消費税収の使途を幼児教育無償化等に広げるとの期待があるワケだが、一方では鳴り物入りで登場したプレ金等には早くも見直し論が浮上している。そうなるとキッズウィークもどうなる事やらという感もあるが、それは兎も角も目先では18年度予算の概算要求関連等にも矛先が向く展開が暫く続く事になるか。


変る鎧橋界隈

さて、先週は近所の日本橋浜町を安田不動産が再開発に乗り出した旨に触れたが、同じく近所絡みでは先週末の日経紙に「株式の街・兜町 今や昔」と題して、日本証券業協会が早ければ2018年中にも移転する可能性が出てきた事で、日本橋兜町が株式の街としての存在感が一段と薄れてゆく可能性が書かれていた。

この背景には東京証券会館の老朽化があり先にJASDAQ-OSEプラザが閉鎖している経緯があるが、東証の大家である平和不動産の再開発構想では此処は建て替え後には国内外の金融関係者向けの宿泊施設を設ける予定という。この再開発構想ではその前に東京オリンピック後にこの証券会館並びに複合ビルを完成させる予定で今後企業の誘致活動にも熱が入ろうか。

しかし、日本橋でも長らくこの界隈は鎧橋を境として方や商品の街、そして東証側の兜町は証券の街という光景が不動であったが、近年は取引員の移転が相次ぎ東穀取も取り壊され今やその場所はコンビニやマンションに変った。そして兜町もまた同様に老舗中小証券の廃業・移転が相次ぎ上記の日本証券業協会も転出と街の顔役が次々と消えゆく様は感慨深く時代の変わり目を感じる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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