225ページ目   雑記

ハナキン復活?

当欄では昨年の12月に一度触れているが、先週から毎月末金曜日の仕事を午後3時をメドに切り上げ、消費喚起や働き方改革を促す官民一体のイベント「プレミアムフライデー」が始まっており、近所でも百貨店などこれに因んだ催し物が開催されている光景などを目にした。

此のイベントを商機と捉え旅行やホテル業界も様々な商品を投入、サービス、小売りも特別イベントを開くなどの動きが見られ消費取り込みに余念がなかったようだが、事前調査では歓迎はするものの特に対策は考えていないとする企業が約45%との一部報道も見掛けられ、果たして如何ほどの企業がこれを実施出来たのであろうか?

経済効果は一回で1200億円との試算も某シンクタンクから出ているようだが、月イチ2時間ほどの時短とはいえ実施するのが難しい企業が数多あるのが現状。次回のプレミアムフライデーは3月31日、こんな年度末にはたして如何ほどの企業が仕事を3時に切り上げる事が可能なのか見ものだが、今後もこの動向を追ってみたいところ。


難攻不落?

昨日の日経紙夕刊一面には「英独取引所 統合に暗雲」と題して、一昨日に英ロンドン証券取引所(LSE)グループがドイツ証券取引所との経営統合に関して規制当局である欧州委員会の承認を得られない見通しになったと発表した旨が記事になっていた。

ロンドン証券取引所に絡む案件ではまたかといった感じだが、それもそのはずLSEといえば今から約10年前に米ナスダックがTOBを試みたものの株主の圧倒的多数が応じず失敗し、その数年後に今度はカナダのTMXグループが2月に対等合併案を発表したものの、プロクシー投票結果が株主の三分の二の賛成票を得られなかった事でこれまた合併合意が撤回になった経緯がある。

このLSEグループとドイツ証券取引所の経営統合に向けた動きについては当欄でもちょうど昨年の今頃に「再編機運と壁」と題して取り上げた事があり、その時も上記のようにTMXの数回の破談案件ならずドイツ証券取引所もユーロネクストとの統合話が白紙になった旨を書き規制当局の壁含め国境を越えた合併は一筋縄ではいかないとも書いたが、いつの日かLSEも縁談が現実になる日が来るのか否か今後の動向を見守りたい。


ブランドのカラクリ

本日も送られてきたDM類の処分をしている際に伊ブランドのファミリーセールなど紛れていたが、今週あたまの未来世紀ジパングで「揺れるイタリアの真実・・・高級ブランドの裏側」と題し、各所でメード・イン・イタリーの危機が忍び寄ってきている旨が放映されていたのを思い出した。

昨年の夏頃にも当欄では、イタリアのハイブランドバッグが劣悪環境下と安い賃金でほとんど中国人が作成したものが、メード・イン・イタリーと銘打って売られている旨を書いた事があったが、今回も冒頭で靴産業界幹部が一部の高級ブランド以外は安い賃金で中国人に作らせそれを高い値段で売っている旨を話していた。

今回は食材でも加工物については加工した国を表示する事が認められている事から、中国産トマトを輸入しイタリア国内で加工しメード・イン・イタリーを堂々と銘打つ事例など垣根を越えた其れが問われる事態にも触れ、長い歴史をかけ大事にしてきたブランドや食文化に大国から人、モノなどが大量に流れ込んでいる様を報じていた。

確か昨年も伊ブランドの闇を報じていたのもこれも同じ番組の特集ではなかったかと記憶しているがそれは兎も角も、一頃の爆買いも沈静化し中国人が作ったメード・イン・イタリーをこれまた中国人が買い漁る姿もあまり見かけなくなったが、ハイブランドから食材までもういちど背景を正確に視る眼を持つ必要があるか。


格差拡大

さて今月はまさに確定申告の時期だが、それに向けてふるさと納税などの寄附金受領証明書などを揃えている向きも多いことと思う。このふるさと納税といえば当欄でも何回か触れているが、先週末の日経紙には「ふるさと納税 過熱にクギ」と題して、行き過ぎたふるさと納税に対して総務省が地方自治体の対応に是正を促す方針との旨の記事もあった。

行き過ぎといえば今からちょうど三年前の当欄では「納税利回り?」と題し50%を超える利回り?がゴロゴロしているワケだからこれに群がらない理由がなく、ふるさと納税熱は続きそうな気配であると書いた事があったが、その後エスカレートし家電や商品券、果ては純金製品など換金性の高いモノへ明らかに寄付を媒体として「その次」の橋渡しが容易な事例も出てきた。

また昨年末にも下剋上の格差はますます拍車がかかりそうだと書いたが、果たして「売り」を持たない首都圏は税流出が止まらず今年の税収減は昨年度の1.6倍になる見通しとも報じられている。こんな格差背景には節税メリットを謳いその豪華な返礼品をお得感たっぷりに煽ったマスコミの功罪もあろうが、寄付する向きや自治体も一度吸ってしまった甘い蜜の味は忘れ難く今後の総務省の対応が注目される。


サロン・デュ・ショコラ 2017

さて、今週も恒例のバレンタインデーがあった。バレンタインといえば例年この日に先駆けて開催されるものにサロン・デュ・ショコラがある。今年は東京国際フォーラムで開催され私は一般公開前の招待があったものの、初日は入場待ちで最大3,600人が並ぶなど年を追う毎に人気も過熱気味になってきている。

送られてきた本のような立派なカタログを先にザッと見てみたが、今年も初顔らしきショコラティエが登場の模様で、やはり先に書いたように産地生産者を謳ったビーン・トゥー・バーにより一層磨きがかかり数年前のビジュアルモノから或る意味本質に回帰したような感もある。

そんな傾向だけに今やトレンドはそういった蘊蓄が解る自分用おもたせといった感だが、バイヤー側としては日本に対する注目が極めて高くなり所謂THIS IS JAPANといったところと言う。確かに仏アンリ・ルルーなど去年のクリスマスケーキのテーマが「VOYAGE AU JAPON」と題し柚子をふんだんに使用した物を出していたが、果たして此処でも胡麻やほうじ茶といった日本食材の組み合わせを出してきた。

こうした背景には本家仏のサロン・デュ・ショコラ品評会や、ワールドチョコレートマスターズ等において金賞や総合優勝を勝ち取るなど、日本人ショコラティエの技術がここ十年の間にかつて仏料理でも歩んできたように世界の注目を集めた功績に因るところが大きいか。

そんな彼らもお家芸だけに別の日本食材で応戦、王道の抹茶はお約束としても今年は山椒や桜、煮切り醤油から果ては納豆や奈良漬まで登場させるなど縦横無尽の様相である。ただ其処にはシェリー酒など洋とのマリアージュではじめて絶妙な味を醸し出す技術が光り今後何所まで進化してゆくのか来年がすでに待ち遠しい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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