225ページ目   雑記

メンズ開拓

本日も近所では「日本橋恵比寿講べったら市」が開催されているが、例年この市を境にだいたい肌寒さが増してくる。そういった季節になるとファッション系のDM等も数が多くなってくるが、最近では従来レディスのイメージが強かったフルラ、コーチ等のブランドもメンズの案内が随分と増えてきたように感じる。

この辺は今月上旬の日経MJでも「メンズ市場掘り起こせ!」と題して仏エルメスが伊勢丹新宿本店にメンズ商品を集めた期間限定店を開いた他、仏シャネルや米ティファニーも機能性を重視した男性向け腕時計を投入するなど欧米のハイブランドが男性への販売促進に知恵を絞っている旨の記事が書かれていたのを思い出す。

このエルメスといえば先に当欄でも、来年以降はビジネス環境の先行き不透明感から年間の売り上げ成長見通しを発表しないとしたことを嫌気し株価が9%近く下落した旨を書いたが、インバウンド需要一服の危機感からでリシュモン始めとする値下げ政策等と並行し伸びしろのあるメンズ市場も攻め始めたというところか。


全自動へ

本日の日経紙一面には「AIで株売買 顧客に提供」と題して、みずほ証券が11月末にも自社開発で株価変動を予測し「安く買い高く売る」ように注文執行のタイミングを調整したAI(人工知能)を搭載した株式売買システムを機関投資家向けに提供し始める旨が載っていた。

個別銘柄ごとの注文状況や売買ボリューム、過去の値動きなどのデータから、株価が30分〜1時間後に現時点と比べてどのくらい上昇・下落するかをAIで予測との事で、ホールセールよりバイナリー等でリテール向けに売れそうな気がしないでもないがそれは兎も角も受託している年金基金や投資信託の運用成績の下支えに繋がる可能性もあるとの事。

先にアナリストリポートを全てAIで解析し投資判断の変更を予測するGSAMの試みや、大手証券のアナリストがカバーしていない中小型銘柄のリポートをAIに投げるといった件も当欄で取り上げた事があるが、これら一本化したモデルが出てきていずれがそれらの競合戦となってくるのは想像に難くないか。


白と黒のダイヤモンド

さて、一週間ほど前の日経紙・春秋には密漁で大きな利益が上がる事から、ナマコは「黒いダイヤ」、ウナギの稚魚のシラスは「白いダイヤ」と呼ばれている旨が書いてあったが、同じ食材でもこの時期「黒いダイヤ」といえばやはり世界三大珍味の一つトリュフだろうか?ちなみに旬の短い白は勿論「白いダイヤ」である。

菌茸類といえばこの時期彼方此方の店頭では松茸が誇らしげに鎮座している光景を多く目にするようになり、最近ではカナダ産やブータン産が出てきて国産より随分と安価で流通するようになったが、これらよろしくこのトリュフも一部安価な中国産等が台頭するも松茸と共に人工栽培はほぼ不可能とされる。

ところでかつては人工栽培が不可能なキノコとされた舞茸は、雪国まいたけの創設者による技術確立でこれが可能になったとされている。斯様に長年培ってきたお家芸の技術で今後は松茸やトリュフ等もしかしたらとの期待もかかるが、余談ながらそんな会社も内紛のゴタゴタを経て昨年には米投資ファンドの手に渡り市場からは姿を消している。昨日記の通り、さが美を巡る投資ファンド争奪戦に終止符が打たれた事でふとこんな事を思い出してしまった次第だ。


池坊2016

ハロウィーンが近いのでこのところ彼方此方でカボチャの出現率が高くなっているが、過日観てきた「池坊展」でも皐月展と時期も違うという事でハロウィンチックな作品も多く見られた。同展はここ暫くご無沙汰していたので一寸久し振りであったものの、「新風のきざし」をテーマに約450名の作品は何れも圧巻であった。

東京都美術館でやっていた頃に見たアンスリウムやストレリチアなどに竹や椿を組合せた斬新さに感動したものだったが、今回も上記アンスリウムにせいばんもろこしや満天星つつじを合せたりとこの辺の技は相変わらず。斬新といえば飲料ボトルに挿した花をフィルムで包んだモノが前回見られたが、これまた今年も国旗プレートやエンゼルヘアを花に絡ませたモノもありこの辺の創造は止まる事が無い。

また、花の種類も生け花では想像もつかないエアープランツを用いたり、通常は葉を多用するところで花の方はなかなか見ないオクロレウカ、これまたなかなか目にする事が無いブラックキャットなど珍しい花が見られるのも楽しい。ところで家元クラスの大作は毎度の事ながら感動ものだが、学生コーナーに見られた小学生の作品も立派なモノ多数で将来が本当に楽しみというものである。


オートファジー

周知の通り2016年度のノーベル生理学・医学賞は、生物が細胞内で不要なたんぱく質を分解して再利用する「オートファジー(自食作用)」の仕組みを解明した、東京工業大学の大隅栄誉教授に贈られる事が発表されている。この仕組みで新たな創薬の道が開かれる期待が掛かるが、日本のノーベル賞受賞は3年連続で計25人目という快挙であった。

毎年恒例行事ということで今一つ方向感が出ないマーケットにおいてこの手は恰好の材料になるワケで特にバイオ系はお約束ともいえる急騰、本日は一服したが先月後半から先取りで賑わっていたコスモ・バイオが昨日はストップ高比例配分、また医学生物研究も同様にストップ高比例配分と急騰、タカラバイオもザラバ急騰して年初来高値更新となっていた。

今年の風景を見ると昨年のパターンと重なる部分も多いが、今年も次の文学賞など今度こそ?の期待を織り込んで丸善HDの出来高が膨らんだり文教堂グループHDも年初来高値を取ってきている。ノーベル賞相場は一過性と揶揄されるのも恒例ながら意外に二番煎じも効き、一種のお祭り感覚で参加する向きは絶えない。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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