227ページ目   雑記

インベストメント・チェーン

昨日の日経紙夕刊一面には「ベテラン投信人気」と題して、昨年は運用歴が5年以上ある投信の買い付け額(設定額)が全体の6割とデータがある08年以降で最高だったと運用実績を積み上げたベテラン投資信託の人気が高まっている旨が載っていた。

NISAやDCなど長期投資が優遇される税制が整ってきた背景もあるものの、一頃の短期ハイパフォーマンスを売りに発売直後から販売停止になるような現象から、昨年の政治イベントを鑑み不確実性への警戒感から信頼できる過去の運用実績重視といった原点回帰といったところだろうか。

とはいえこの18年でダウは2倍、S&P500種は20年で約3倍に上昇した一方でTOPIXはほぼ同水準に甘んじている。まさに失われた20年といったところで、近年は漸く転がしノルマ商品的な販売が鳴りを潜め手数料の見直しも正常化しつつあるが、今後もガバナンスにおいても国際標準に近づき運用会社もその辺が強く問われるようになるかどうか焦点となってくる。


トランプラリーの行方

さて有言実行とはこの事なのかトランプ大統領は次々に大統領令のカードを切り、週末に署名した難民やテロ懸念国の市民の入国を制限する大統領令により本邦も日本航空やANAが一部例外を除き搭乗拒否措置を取り始め、その混乱は米国だけでなく世界中に物議を醸し出している。

ニューヨーク連邦地裁などさすがに翌日大統領令の効力の一部を停止する判断を示したが、当の本人は国の安全を盾に世論など何所吹く風といった感じで、それもそのはず先週には米国株式市場でダウ工業株30種平均が史上初めて20,000ドル大台に乗せて引け本人はツィッターで「グレート!」とツイートしご満悦の様子だ。

ちなみにこの日はS&P500種やナスダックも史上最高値を更新していたが、遡ることダウが初めて10,000ドルの大台を突破したのは1999年のことであるから18年でちょうど2倍となった事になる。何れにしてもトランプ・ラリー再開となれば日経平均も何時大台をクリヤ云々と期待も掛かり、官房長官などダウ2万ドル突破は日本にとって望ましいことと発言しているが、2月10日の日米首脳会談を挟み何れにもボラタイルな展開となろうか。


パリ万博150周年

さて、今週は岡田美術館が秘蔵するエミール・ガレやドーム兄弟のコレクションが公開される「ガレとドームの世界展」を観てきた。ちょうど一週間前にオキーフの絵を取り上げた時にエミール・ガレの名も挙げている通りで、ガレ好きな私としてはこれを近所の日本橋で見る事が出来る機会を見逃すわけにはいかない。

今年は日本文物がヨーロッパに正式デビューした1867年のパリ万国博覧会から150周年の節目を迎える年という事で、ジャポニズムに焦点を当ててアール・ヌーヴォーの工芸品と併せ他にも日本美術の清華を展示するに至ったという。そんなワケで葛飾北斎の「雪中鴉図」や伊藤若冲の「笠に鶏図」等も展示されていたのは嬉しい誤算であった。

肝心のガレの方はエントランスを入っていきなり正面に大作の「藤文ランプ」が鎮座しており久し振りに見るその姿はやはり圧巻。1800年代のエナメルや金彩を駆使したガラス器群の飴色もただただ美しく、透過光と順光で表情の変わる様が感じられる選りすぐりの作品も改めてその技術に感動した。

他にドーム兄弟の冬景色文や風雨樹林文シリーズなど色褪せない相変わらずの美しさであったが、上記のパリ万博では数多くの日本の文物が金賞を受賞し葛飾北斎の作品が後のティファニーなどへ多大な影響を及ぼしたのは有名な話。こうして日欧併せて並べ観るにそういった事を思い出させてもくれる工夫のある展であった。


ツイッター大統領就任

周知の通り先週末に米国の第45代大統領に共和党のドナルド・トランプ氏が就任した。泡沫候補扱いの同氏が大統領になってしまったのも既報の通り大番狂わせであったが、政府系職務経験無しや史上最高齢、支持率の低さ等々そのキャリア、私生活等全てが異端づくしのスタートとなる。

こんなトランプ氏勝利で先行きが不透明と感じていた消費者にとってサプライズだったのは株高で、高額品の売れ行きに活気が戻り始めるなど消費マインドに微妙な変化も生まれている旨が先週末の日経MJに載っていた。年末に高島屋ウォッチメゾンの難波店オープンを当欄で取り上げたが、日本橋店でも12月は売上高が前年同期比プラスへと転換し今月も前年比を上回るペースだという。

斯様に株高で富裕層消費は底堅いものの、一方で中間層の回復は厳しく消費の二極化の構図はなかなか変わり辛いようだ。マーケットも何所までトランプ効果が続くかというところだが、外交の孤立主義や通商では保護主義の色が濃い。上記の末端部分はもとより内向きに傾斜する政策がこれからどう舵取りされてゆくのだろうかと世界が懸念する中での船出となる。


あの絵を思い出した週

さて、今週は週明けの日経紙文化面・絵の中のわたしにて詩人の小池昌代氏がジョージア・オキーフの絵を取り上げていたのが目に留まった。ジョージア・オキーフは私の好きな画家のひとりで、やはりエミール・ガレや若冲然りで個人的に好きな作品が取り上げられていると嫌でも目に付く。

当欄ではこのジョージア・オキーフを11年前の2006年に一度、翌2007年にも一度取り上げているが、オキーフの特徴として作品で挙げればベラドンナ、紫のペチュニア、赤いカンナ、青の朝顔などなど画面いっぱいに拡大して花などを描くスタイルで、私は初めて彼女を知る事になった「ピンクの背景の2本のカラー」の出逢いが脳裏に焼き付いて離れない。

薔薇画で有名なルドゥーテのような精密技法を持ちつつ「白薔薇」にみられるような抽象感を描く神秘性や、なんといっても私がツボなのは上記の「ピンクの背景の2本のカラー」のようにガレ同様に植物であってそれが動物のようにも感じられる温度感というか溶けるような艶かしさが刺さる点である。

私が日本でジョージア・オキーフの作品を観たのはかれこれ今から20年以上前の93年の秋に横浜美術館で開催された企画展「アメリカン&モダン展」であったが、いつしかサンタフェにあるオキーフ美術館にも足を運んでみたいものである。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

4

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30