232ページ目   雑記

未曾有ゾーン

世界が大注目した米大統領選だったが、周知の通りトランプ氏がクリントン氏との大接戦を制することとなった。しかし、世界が注目する大イベントといえばブレグジットの時もまさか離脱が現実のものになるとは誰もが想像していなかったものだったが、今回の大統領選も同様な構図であろう。

昨日のマーケットもこれを映し日経紙マーケット面で株安を警戒する動きからまとまった買いが入ったと書いてあった16,000円プットは、寄り付きの15円からトランプ氏優勢が喧伝された昼過ぎには205円まで暴騰。ディープアウトの14,000円台の行使価格も寄り付きの1円、2円から昼前には10倍〜15倍まで化けるのだから毎度イベントで勝負に出る向きはこの中毒からなかなか逃れられないのも理解できる。

ところで勝負と言えば前回のブレグジットでは英ブックメーカーの多くが大きな損失を被った模様が報道されていたが、アイルランドのバディーパワーは、既に先月から今回の投票を待たずクリントン候補に賭けた利用者に総額100万ドル以上の賞金を支払い始めていたというが、今回賭けには既に200億円近くが集まっている模様でこの辺はどう処理するのだろうか?

まあその辺は兎も角も、本日のマーケットは悪夢再来?の昨日から一転して今年最大の上げ幅で急反発とまさに「往って来い」となり、上記の16,000円プットも本日の寄り付きは2円と冗談のような紙クズ価格に。往って来いで往復ビンタを食らった向きも少なくはないのではと思うが、いよいよ未曾有の世界が始まる事になる。


結果待ち

本日の日経平均は5.83円安、後場に入ると殆ど凪のような相場展開であったが米大統領選を間近に控え取り敢えず模様眺めモード一色といった状況か。心理の方を覗いてみれば今年のブレグジット時よろしく先週末の日経VIは7月29日以来となる25.54まで上昇、ちなみにこのブレグジットの時は40超を見せていた。

米市場でもベンチマークとなるS&P500種は36年ぶりとなる9日続落を演じ、同指数オプションから弾き出されるVIX指数もまた週末まで9日続伸して週後半には節目の20の大台を超えてきている。それ以前の年明けの世界的株安時もVIは急騰した経緯があるがその山は徐々に低下し収斂型に見えなくもないものの、大化けを秘めるオプション等々虎視眈々と「落ちるナイフ」を狙う向きは多い。

いずれにせよ明日の前場には開票作業が進み途中経過等を見ながらそれ如何でマーケットも乱高下というところで、大方の予想通りになったとしても僅差の場合はまた再集計やら訴訟やらの可能性で上記恐怖指数も高止まりリスクパリティ戦略への警戒もまた燻り続けるという事態も考えられるが、先ずは世界が注目する結果を見てみよう。


ハロウィーン経済

さて、秋の一大イベントになりつつあるハロウィーンから1週間が経過したが、今年の渋谷も初の交通規制導入するもあまり費用対効果が得られなかった模様だが、1,000億円の大台を軽く超えバレンタインを既に抜いていると言われた経済効果の方は果たして如何ほどであったのだろうか。

この辺の経済効果に関して最近では草食化する若者を背景にした恋愛減少からこのハロウィーンがバレンタインの市場規模を侵食したとする見方も出てきたが成る程妙に説得力がある。ところで経済と言えばもう一つ、ハロウィーン翌日を高値に急速に値を崩した日経平均だが「株はハロウィーンに買え」との格言がある。

2000年以降の16年間を検証してみると外れたのは5回ほどで、その平均騰落率は2000年以降は7%ほどのプラスとなっていると日経紙で見掛けた所謂アノマリーだが、昨年から今年にかけてはこの間に日経平均が12.7%下落した外れパターン、さて今年はアノマリーの期待に適うや否や米大統領選を挟む注目のサンプルである。


ピンポイント消費

さて、今朝見掛けたTVでは最近のインバウンド需要の傾向をかつての「爆買い」から、「錦鯉」や「ウイスキー」から「ニッカポッカ」等々に狙いを定めてくるというような所謂ピンポント消費の傾向になってきている旨の報道が為されていた。

とはいってもこの辺は以前より世界中のシェフが挙って買いに来る「包丁」や、上記の錦鯉よろしく生物では「秋田犬」から上記のニッカポッカのようにファッションとして注目されている「ランドセル」や「着物生地」等々、一寸思い返しただけでも幾つも過去に報道されていたような気がしないでもない。

ともあれ爆買いの勢いに陰りが出始めホテル稼働率等の数値はそれを如実に表し始めている。日本経済新聞社がまとめた8月都内主要18ホテルの平均稼働率は、79.2%と前年同月より6.2ポイント下がり低下は実に7ヵ月連続となっており、割安プランの販売強化が各所で目立ってきたという。

また、首都圏ほどではないにしろ大阪・名古屋でも稼働率低下が目立つというが、当欄では東京五輪も睨んだ高級ホテル競争について7月に触れたばかりであり、ここからの局面で外資系含めた各社政策にブレはないのか否か引き続きインバウンド動向はこれら稼働率等睨みつつ見てゆきたい。


相互インスピレーション

さてここ一週間で気になった報としては、長らく作者不明とされてきたオランダのライデン国立美術館所蔵の6枚の絵が江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の肉筆画である事が同博物館の調査でわかったという件か。親交があったドイツ人医師シーボルトから影響を受けた作品群とみられるが、西欧の水彩画技法を真似た異色の作品とか。

葛飾北斎といえばこの間久し振りに会ったピアノ講師をしている知人女性と逢った際にも、ドビッシーが浮世絵が好きで自身の交響曲「海」の楽譜の初版表紙には此処からインスピレーションを得たとして、北斎の富嶽計三十六景の第二十八景[神奈川沖浪裏]を使用、自室にも同じ北斎の絵が飾られていた云々の話をしたばかりであった。

また、印象派の画家も浮世絵に影響を受けた向きが多く、例えばエドガー・ドガは「北斎漫画」を参考にした人物像を描いた事で知られているが、この「北斎漫画」を用いたのはこのドガだけではなく、アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家のエミール・ガレもまた「北斎漫画」の鯉を図案に入れた花瓶を世に送り出すなど挙って自身の作品に浮世絵の要素を取り入れていた。

斯様に世界中の多くの巨匠にインスピレーションを与えてきた北斎も今回の件で同様にまた西欧技法からインスピレーションを得ていたという事が窺える話だが、いずれにせよドビッシー然りドガ然りこの頃のパリの東洋趣味を象徴する話と併せアートの世界は時々こうしたエピソードが舞い込んでくるから面白い。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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