243ページ目   雑記

福袋模様

さて、昨日は新春恒例の初セリが築地で行われた。築地の初セリといえばマグロだが、今年もやはりお約束というか「すしざんまい」の喜代村が競り合った結果高い物で1匹1,400万円で競り落としている。これで落札は5年連続となるが、1億円を超えた最高値からここ数年の続落歩調も今年は反発といったところ。

また野菜の宝船も最高値が昨年より倍近くの1艘25万円と過去10年で最も高い水準であったそうだが、他の海産物も絞られているせいか全体的に相場は堅い傾向が見られた。ところでこの初セリも今年の豊洲移転に絡んで見納めで、上記の喜代村など移転先の新市場観光施設を巡って志半ばで撤退するなどの経緯もあった事でいろいろ想うところもあっただろう。

堅調だったのは築地相場だけではなく同じ中央区では初セリというか百貨店も初売りで福袋等各社趣向を凝らしているなか、松屋など1,000万円近くのロマコンの6本セットなど開店早々に売り切れ、高島屋では2億円を超える福袋も出るなどしているが大勢で実感薄いなかスポットで格差が如実に表れている。


十大リスク

本日の日経紙国際面には、政治リスクの調査会社ユーラシア・グループが昨日に発表した2016年の世界の「十大リスク」が載っていた。首位の同盟の空洞化から10位のトルコまで並べてあったが、5位に挙げたサウジアラビアなど早速イランとの断交を表明しバーレーン、スーダンもこれに続く動きを見せている。

この辺は4位に挙げているIS等へ及ぼす影響も少なからず出てこようが、こうした地政学リスクで新年相場はアジアから欧米まで世界規模で波乱の幕開けを演じている。加えて上海もPMI悪化を嫌気し導入された初日にサーキットブレーカーを使うハメになるなどまたぞろ怪しい雲行きだが、これまた規制が裏目にでてくる可能性も秘める。

地政学リスクの影響で原油相場は今年もボラタイルな展開が予想されるが、これによる各所への影響も計り知れない。所謂「森」で見るものから「木」を見る選別眼も問われることになる場面が随所で出てきそうである。


申騒ぐ

皆様、新年あけましておめでとうございます。

さてマーケットの方だが、大納会で何とか帳尻を合わせ19,000円台に乗せ1996年以来19年ぶりの高値水準で引けていたものの、今年の大発会は昨年同様に一転しての急反落スタートとなった。

今年はといえば申年、兜町界隈は申年は「騒ぐ」の相場格言があり、東証再開以降5回あった申年の年間騰落率は平均で10.4%上昇し十二支の中ではほぼ中位、ちなみに前回の16年は約8%の上昇であった。しかし昨年も6月後半に年初来高値を付けるもそこから約3ヵ月で4,000円近くも急落し、その後約1ヵ月で2,000円近くも戻す等相場つきは既に「騒ぐ」だったと言えようか。

ともあれ昨年はコーポレートガバナンス元年の号砲が鳴らされたワケだが、そんな直後に例の東芝問題が発覚。またROEも焦眉の急とばかりに改善傾向にあるとはいえ内部留保の活用に関しては歯痒い部分も多く前者と併せ海外勢の懐疑的な見方も燻る。上記のアノマリーも加わり交錯した相場になろうが、如何に実効性のある攻めが盛り込めるかこの辺が焦点となってこようか。

本年もどうそ宜しく御願い申し上げます。


永青文庫の賑わい

さて、昨日で9月から永青文庫で開催していた「SHUNGA 春画展」が盛況のうちに閉幕した。日本では初めての本格的春画展ということでモノが春画だけに入場は18禁という異例の展であったが、遅ればせながら私も華道を嗜むご婦人の御招待で同展を過日観てきた。

エントランスでは凛とした着物の婦人方の姿が多く目に付いたが、永青文庫のこじんまりした建物の中は異様な熱気が漂っていた。二年前には大英博物館で大規模な春画展が開催され話題になっていた経緯があるだけに外国人の姿も多かったが、その大英博物館や三井記念美術館蔵の貴重な作品の数々が一堂に会し果たして印刷物と実物の差をまざまざと見せつけられた。

しかし当初20以上の美術館に当たって全てダメだったり、スポンサーも難航したそうだが結局この辺は各所の保身に他ならないというところか。かつてメイプルソープの写真集も裁判沙汰にまでなり芸術か猥褻かでよく議論になったり、愛知美術館でも作品の一部にシーツが覆われて展示された一件も思い出したが、いずれも日本の後進性を表しているともいえるだろう。

そんなワケで今回の春画展が試金石となるかどうか等と色々と考えつつ和敬塾を臨む静かな道を歩いていたが、もう今年もあと一週間で終わり。今年を表す漢字は「安」となったようだが来年に想いを馳せつつ今年はこれで筆を置きたい。皆様、本年もご愛読ありがとうございました。
どなた様もよいお年をお迎えください。


33年の歴史

さて、本日は所用で有楽町界隈を歩いていたのだが、通りに面したプランタンを見た時にそういえば来年いっぱいで百貨店「プランタン」を持つフランスのプランタン社との商号・商標契約を終了する旨の報道があり、このプランタン銀座の名称もこれによって消えてゆくのだなとふと思い出した。

契約解消となった背景にはフランス本国同様の高級感を追求する同社と、一方では客層の幅広さを求めてゆく姿勢を鮮明にしてきた銀座店とで経営方針に食い違いが生じたというところが主因となっているようだが、確かに近年のプランタンは今や売り場で最大面積を誇るユニクロを誘致、またその階下にはニトリも店舗を構えるなどテナントのカラーは可也変わってきているのは事実だ。

有楽町といえば西武有楽町店が消えたちょうど5年前の時の当欄では、「フォーエバー21」、「うふふガールズ」から「ラオックス」まで導入した松坂屋を書いた事があったが、差し詰めこんなテイストに近いものがあるか。

ビゴやイリナなど都内では二子玉あたりにしかないような店も入る洒落たビルの割に、パーキングのリフトなどレトロ感たっぷりでダイエー時代からの歴史も感じられたものだったが、これを機に大規模改装にも着手との報もあり新生店舗がどんなコンセプトになるのか興味深い。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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