248ページ目   雑記

都会の試金石

本日は大手町の「星のや東京」がはれて開業となった。明日なら大安だったのに何故わざわざ仏滅の今日にオープンしたのかとも思ったが、かつて社運を賭けリニューアルオープンした「星のや軽井沢」の開業日が7月20日であった事からこれに合せたというところだろうか。

この星のやは18階建てのビルをまるごと旅館に仕上げた形態となっておりそのコンセプトは「塔の日本旅館」としているが、星のや東京の至近距離で先に開業している「アマン東京」も明らかに日本旅館を意識した作りとなっている。初の大都市圏で「旅館」が通用するのか否か、将来的にNYやロンドンまで見据えているだけに失敗は許されないところ。

ところで高級宿泊施設といえば今月下旬には赤プリ跡地だったところに「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」も開業が予定されている。他にも外資系含め続々と開発計画が挙げられており、東京五輪を睨んで富裕層をターゲットとした都内の高級ホテル競争がまたぞろ激化しそうな気配だ。


無くなる旬

さて、この時期ホテルやパティスリー等からは「ピーチ&マンゴーフェア」等と期間限定のオリジナルメニューの案内などが送られてくるが、確かに今の時期青果店の店頭を飾っているのはみずみずしい桃やマンゴーなど、所謂ストーンフルーツの類が旬の盛りである。

斯様に青果店の店頭などは当然その時々の旬のものが並び季節を感じる楽しさがあるものだが、昨今はこうした旬のものが過ぎてしばらくしたあたりで季節外れなフルーツがこれまたなかなかそのフルーツからは想像出来ない産地のモノで並んでいる光景を何度か目にした。

例えば今が旬のマンゴーなど、年明けの雪が降りそうな時期に北海道産のモノが並んでいるのを見たことがあるし、桃にしても秋田産の桃が秋口に並んでいるのも見掛けた事がある。また、マンゴーと並んで今が旬のパッションフルーツも山形産のモノを春先に見た事もあった。

なんでもこの辺は大産地の出荷がピ−クを過ぎた時期に攻勢をかけ大産地と同等の価格帯を確保できる事が背景にあるらしい。地域を挙げて転作・増産が進んでいるというが今後も思わぬ新興産地から思わぬフルーツが登場し、時季外れに店頭を飾るケースもいろいろと増えてきそうだ。


倍増目標

本日も大幅続落となった円相場を受けて日経平均は幅広い業種に買いが先行して3日続伸、ほぼ英ショック前の水準を回復している。さすがに昨日記の任天堂など先駆した銘柄はダレている物もあるが、ETF・ETN計での売買代金は寄り後段階で既に昨日比49.1%増加、225連動型も49.4%増加と大活況であった。

ところでETFといえば東京証券取引所は先に個人投資家にこれらの普及を目的に専従班を新設している。東証社長は外国債や商品を対象にした物もあり、ETFのみで優れたポートフォリオを作成できるとしているが、1995年に登場したこの商品、東証は100万人超まで保有者を増やしたいと目標を掲げている。

ざっと本日の売買を見てもレバ系などは言うに及ばずの活況で、海外指数系からコモディティーも原油系など安定した中々侮れない売買代金を弾き出している。ちょうど一年前のETF保有者は約57万と公表されているが、品揃えの多様化に負けないリクディティー確保が上記目標達成のキーとなってくるか。


空売り界の文春?

本日の日経平均は参院選での与党勝利で600円高と、空売り筋の踏みを誘うような急反発となったが、空売りといえば先週末の日経紙マーケット面で企業の不正を見極めて空売りする米グラウカス・リサーチ・グループが日本市場に参入する旨の記事があった。昨今のコーポレートガバナンスの重要性から、これまで以上に外部から問題を指摘する必要性を感じたという。

しかし監査法人が決算を了承している限りオリンパスのような内部告発やらインサイダーでもない限りディスクロ済みの有価証券報告書やら決算短信等の資料だけで不正を見つけるのは困難かと思われるものの、それ自体がデキレースで東芝の不適切会計問題や自動車メーカーの不正が続々と出てきたあたりに商機を見出したというところか。

これまで11年に設立来の実績としては株式中心に22銘柄を仕掛けうち7銘柄は3月末時点で価格が90%超下落、5銘柄は経営者が告訴されているというからまさに文春?なみの破壊力といった感もするが、数か月前から日本企業株の調査を始め、既に時価総額の大きな企業3〜4銘柄を対象に絞ったという。

ちなみに日本市場でも最低でも50%の株価下落が見込めるモノを狙うというが、果たして「見えざる手による妨害」に屈せずこれまで通りの成果が得られるや否や、先ずはお手並み拝見といきたいところだ。


ブランドの光と影

さて一寸の無沙汰で光景移り変わり激しい銀座だが、先週末の日経紙・企業消費面には「銀座旗艦店、相次ぎ改装」と題して、伊ジョルジオ・アルマーニや同サルヴァトーレ・フェラガモ等の海外高級ブランドが2020年の東京五輪開催に向けて観光客が増えると見込み東京銀座の旗艦店への投資を拡大、相次いで改装に着手する旨が書いてあった。

海外の高級ブランドといえば銀座を有望市場と位置付けて、一度は本邦から撤退したヴェルサーチが昨年はホームも交えた立派なフラッグシップストアをオープンするなど再度イタリア勢の進出著しいが、先駆けて建てた同形態のアルマーニタワーも来年ではや10年が経過であるから時の流れは早いものだ。

ところで伊ハイブランドといえば、以前に見た未来世紀ジパングで「激変するイタリア」と題し、現在の食やファッションを取り巻く環境が放映されていた中でメイドインイタリーと銘打った高級ブランドのバッグが、実は安い工賃でほとんど中国人が作成しているとのドキュメント番組が告発者と共に取り上げられていたのが記憶に新しい。

この番組中ではそのブランド名は伏せてあったが、けっこう有名になった話なので知っている向きも多いだろう。(念の為、上記ブランドではないが・・)銀座に出向いた折など当該ブランド店に並ぶ品を見る度に劣悪環境で作業する中国人労働者の姿が思い出されるが、またそれを挙って狂ったように爆買いしている中国人の姿も滑稽というか複雑な気持ちになるのは否めない。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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