294ページ目   雑記

フュージョン料理

さて、今週あたま迄にユネスコの無形文化遺産に登録された「和食 日本人の伝統的な食文化」の認定書をユネスコ事務局長が文部科学相に手渡すはこびとなった。こうした動きが世界で巻き起こっている和食ブームに拍車をかけ、なかでも寿司などは人気が不動のものになりつつある。

過日もTBS系で「世界に巻き起こる寿司ブーム」として全国寿司商生活衛生同業組合連合会と国際すし知識認証協会が主催する「ワールド寿司カップ」の模様が放映されていたが、今年は12か国が出場した模様で独創的な素材を用いたなんとも創造性のある作品?が並んでいた。

今や定番となっているアボカドをはじめとして、例えばチェコの職人はウニが手に入りにくい為にカボチャでウニを、グリーンピースでわさびを表現した軍艦を、またブラジルの職人は生ハムにチ−ズ、そして仕上げにコアントローを垂らすなど一度トライしてみたいと思わせるような作品もあった。

一昔前にはお笑いのネタになりそうな見様見真似の和食屋が世界各地で見られたものだが、今や隔世の感。既にアパレルでは世界同一規格を謳いつつも現地の嗜好性を取り入れたラインナップを展開するのが普通になってきたが、上記のように漸く食の世界も旨みの文化がその地の料理と融合し新しい物を創造してゆくという形態が整ってきたように感じる。


消えゆく歴史

過日所用があって横浜に行き日本大通り近辺を通った際に思い出したのだが、この辺で最古とされる1910年に完成した旧「三井物産横浜支店倉庫」の解体工事が最近着手された件がある。地元ではこのところ保存を求める声が上がっていただけに、いろいろと物議を醸している。

明治末期に建てられ輸出用生糸を収めていたこの倉庫、関東大震災の被災を免れその後の貿易復興の先導的役割を果たした貴重な遺産として知られていた上、国内では現存例がほとんどないレンガや木造、鉄筋を組み合せた混構造と技術的面でも可也の価値があっただけに建築関係者からも惜しむ声が上がっていた。

生糸といえば8年前には生糸先物を上場していた横浜商品取引所もひっそりとその100年以上の歴史に幕を閉じたが、それはともかくも他にも旧帝蚕倉庫もリーマンショック後には同じような憂き目に遭い、横浜松坂屋本館、日本ビクターの工場など歴史的建造物の取り壊しが相次いできた。いろいろ事情があるのだろうが行政としては為す術がなかったのであろうか一連の件は甚だ残念である。


体質

本日の日経紙には「証券、顧客と長く深く」と題して、野村や大和など証券各社が金融資
を手厚く持つ高齢の顧客等と長く深い関係を築くために営業正社員の定年を最長で70歳まで伸ばしたり、遺産相続等の相談に乗る専門家を支店に置くなどという試みに取り込んでいる旨が載っていた。

斯様に短期的な証券売買による手数料収入への依存から脱して個人投資家との信頼関係を重視した質の高い営業への転換を目指すとしているが、この課題はもうバブル崩壊後あたりからいわれて久しいが結果的に収益構造はあまり変り映えがしていないのが実情か。

確かに一昔前の仕切りや不抜け売買の営業など、入社してくる新卒はその言葉さえ知らない向きも多いだろうがやはり回転してナンボの部分は要だ。販売にしても証券会社や銀行は今が旬となっている投資家人気の高いテーマものを次々と新しく設定、リスクの大小に関わらず大々的に営業をかけ旬が過ぎれば解約の嵐だが、その頃は既に営業の主力からは外してしまっている。

この辺が手数料稼ぎの道具という批評が多くなる所以だが、それでも並行してここ数年で漸くいくつか販売手数料無しなど投資家目線を謳うファンドも出てきている。とはいえ純資産額はまだまだ僅かで、今後数十年にわたって続いてきた上記の構図に変化が出てくるや否やこの辺の動きが注視される。


試金石

先週末の日経紙マーケット面には「日銀頼み裏で進む選別」と題して、先月末の金融緩和決定に従って決定後初となる5日のETF購入額が10月平均の147億円の約2.6倍の380億円に達したことが出ており、その辺と併せて日銀頼みの株高期待が広がっている旨が載っていた。

ところで文中には、週末から週初にかけての総株高の中にあってもジャスダック上場の日銀株は反応薄であったとも書いてある。確かにサプライズな発表があった31日の出資証券価格は前日比マイナスで引けており出来高も過去数日と変わらずと、前回の緩和時とは価格も出来高もまるで様子を異にしていた。

上場銘柄とはいえ株主総会もなければ議決権もない所謂普通の株式会社ではない日銀のそれは正確には出資証券ということで当欄では常にそう書いてきたが、その価格は長年円の信用力を測る目安とされ、また相場全体を映す鏡とも言われてきた。昨年3月に当欄でこれを取り上げた際には、「白から「黒」への交代劇で今後の政策もこの出資証券と併せ注目されてゆくことになろう。」と書いたがここからが正念場になるか。


ドミノ再編の契機?

さて今週は週明けの日経紙一面を飾っていた通り、横浜銀行と東日本銀行が共同持ち株会社を作り両行が傘下に入るような格好で経営統合する方針を固めた旨の発表があった。この横浜銀に関しては静岡銀や常陽銀などと共に長年にわたって常に統合のうわさが燻っていたものだが、いよいよ現実のものとなったか。

地銀に関しては当欄でも今年8月に「低PBR離脱」と題して書いた際に「地銀は業績回復の期待のかかるゼネコンと違って利益成長への手詰まり感が否めない。こちらはこうした方向性が出てこない限り、暫くは再編思惑がこの辺の切っ掛けとなろうか。」としたが、果たしてこの日の値上がり率ランキングでは東日本銀行が東証一部で一時トップに躍り出る急騰となり、横浜銀行も続伸となっていた。

上記の通り当欄で触れた8月から2ヶ月一寸で先ずはこの両行が出てきた格好になったワケだが、人口減などで地銀経営環境は厳しさを増しているなかそうした波もいよいよ首都圏行にも波及、これまでと違って健全経営とされた二行の統合で攻めの時代に入った感もあり市場では早くも次の候補探しが始まっている。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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