336ページ目   雑記

再編第二弾までの道のり

さて、先週末の日経紙一面には「東証・大証2段階で再編」として合併比率が大証の時価総額1に対して東証の価値を1.7倍程度に評価と載っていた。その他についてもほぼ事前の観測に沿った内容ではあるものの、最後の焦点であった合併統合比率などより一層具体化してきたことで株価の方も再三の蒸し返しに反発となっていた。

ところで既に【FUTURES PRESS】でも載せている通り、末尾の方には商品取引所などが将来合流する可能性も考慮して持ち株会社の社名は「証券」の文字を入れない日本取引所グループとし、1〜2年程度をかけて両社がシステム統合などに取り組み4事業会社にグループ内を再編と出ている。ただ公取委の審査が長引く可能性も考慮し合併予定時期は当初より延長され今のところ再来年へ、そこから数年かけての再編であるから商取にとってはそれまで体力勝負となるか。

これに関してもともと大証と縁があって注目されている東工取は11年3月期まで単体で3期連続最終赤字を計上、4-9月期赤字脱却ともいわれているものの金への単品依存で厳しい環境には変わりがなく、ここでなんとかしたいのは周りばかりでなく当人も同じところ。ただ実際に東工取のシステムは2014年5月にライセンスが切れ、これまでのような牛歩でコトを運ばれたら可也厳しい状況ともいえる。

そんな折に世界最大のデリバティブ取引所のCMEグループが東工取に取引システムの開発で提携を申し入れていることが先週報道されている。現在世界の再編劇はスピード感をもって進行しており東工取のスタンスも微妙に、対抗案とも取れなくもないCMEの提案は現在進行形の国内再編に影響を与えることになるのかどうかこの辺も見守りたい。


さよなら0990

さて、今週はNTT東日本と西日本が、電話での情報番組の提供に使われている「ダイヤルQ2」サービスを2014年2月末で終了するとの報があった。近年のインターネットの普及に伴って利用者が減少していることに因るものとしているが、これは一寸前の両社のLモード同様に相場関係業者に多用されていた時代もあり当時が懐かしい。

こんな報があったことで久し振りに思い出したが、確かに最近ではメッキリ存在感が無くなり一頃業界紙には0990の番号が犇めき合っていたものもすっかり見なくなったなと。アダルトやツーショット等で社会問題化したこともあったが、今は殆ど消えてしまった街の投資顧問屋等の相場情報もその内容よりもいかに最後までフルに聞かせるかの話術がポイントで、その中毒性を上手く利用し一社で何本も提供するなどそういった意味ではこちらもツーショット系と然程構造に変わりは無かったか。

しかし報道によれば現存する番組は55番組というから存在は薄いとはいえもうそんなに廃れたのかと時代を感じる。まあiモードもルーツを辿ればQ2という話もあり日進月歩の世界、Q2のダークな部分を餌に肥えて今は善良顔している企業もあるが、また一つ時代の産物が消えるのは感慨深い事だ。


火の無いところに煙は?

昨日の欧州市場ではイタリアの10年物国債利回りが再度上昇、3営業日ぶりに7%台に乗せてきている。既に昨今の金融市場の材料は日和見な欧州情勢一色でそれに株価も一喜一憂、ここへきてユーロそのものの構造問題を指摘する向きも増えてきたがもともと事情が違う向きをパッケージ化する事に無理があったか。

そんなワケでデレバレッジの動きも活発化しており、昨日の日経紙でも投資家に分配金を毎月払う国内最大の投資信託「グロソブ」がイタリア国債を7日までにすべて売却した旨が載っていた。ECBの買い支えも虚しくこの水準ではさすがに持続不能の向きも多くコレに限らず見切りで国債価格が下落、追加損失回避で関連の処分売りがスパイラル的に進行するさまは資金調達の件も含めそれこそ最近の東電やオリンパスにも似たものを感じる。

こんな時に先週は米格付け会社のS&Pは仏の格付けを巡って誤送信したという一幕があったが、その慌てぶりがかえって怪しまれ火の無いところに煙は立たないといまだに仏格下げ懸念は払拭されていない状態、それにしてもタイミング的に最悪というか出来過ぎと勘繰られても仕方あるまい。

欧州ではこんな折に今度は金融規制強化という新たな要因も加わり、年末を控えた市場にまた一つ不透明要因が加わることになる。


総裁連動株価?

本日より明日まで恒例の日銀金融政策決定会合があるが、日銀といえば先週此処の株が遂に40,000円の大台を下回ったのが話題になっていた。昨今の個別銘柄は実に20年ぶりとか30年ぶりの安値に沈む個別銘柄が多いが、当欄でこの日銀株に触れたのが8月でその時は約10年ぶりの安値であったが、これで実に約26年ぶりの安値になった。

さて株価の衰退よろしく段々と細ってきたのが、例の金融緩和策の一環として株価の下落局面で基金を通じ行うETF買いか。上記の8月は1日あたり256億円を買った日もありその買い入れ合計は1,732億円であったが、9月は同合計が1,561億円、そして10月は同合計が742億円、今月というと今のところは同合計が328億円と明らかに勢いが鈍っている。現在までに基金のETF購入総枠半分超を費やしたが、為替介入は一発で8兆円投入というからこの辺の采配は如何に。

しかし見ていると日銀総裁というのも影が薄い。バーナンキ氏など見ていると賛否両論あるものの一応は雇用拡大と経済成長を最優先課題に掲げる旨の明確化が目立つが、今の日銀総裁にはこうした責務の発言も無ければ明確なビジョンも全くといっていいほどない。先週末の日経紙「まちかど」ではこの日銀株が換金される様を「日銀株より日銀券を志向する投資家は、デフレがまだ続くと判断しているのかもしれない。」と書いてあったが、となれば介入効果も虚しくまだ円高継続という見方にもなるが。


新生マリオンの顔

本日の日経紙には三越伊勢丹HDが来春、羽田空港に「メンズ館」を出店する旨が載っていたが、このメンズ物で最近気になるといえば先月には有楽町に「阪急メンズ・トウキョー」がオープンしている。このマリオンには同店と共にその後西武の閉店セールがまだ記憶に新しい中を「ルミネ有楽町店」もオープンしているが、過日近所に所用があった序にどんなものか一寸覘いて来た。

オープン直後だけにそこそこの人手であったが、エントランスには先に世間を騒がせたあの海老蔵の写真が掲げられ銀座地区へ対しなんとも挑戦的な感、それは兎も角ザッと見た感じではなかなか小奇麗にハイブランドも纏まっており、「セルジオロッシ」や「ナラカミーチェ」などレディースに傾斜しているブランドなどなかなか国内では品数が乏しいメンズ物がそれなりに揃っていたのには一寸感動。感動ついでに、衝撃の日本撤退をしたあの「ベルサーチ」も再度復活していたのがまた印象的で、ホンノリとバブル再来の香りさえ感じた。

メンズ特化ということで上記新宿伊勢丹のコピーも連想したりしたものだが、失礼ながら風俗マネーがコアの消費層とされる伊勢丹メンズとはやはり毛色が違う。イタリア系ラグジュアリーブランドなどウィンドーショッピングでホンの一寸会話しただけにもかかわらず、何れの店も店員が名刺を差し出し何時でも使ってくださいと実に丁寧な応対。個人的な感ではなにかこうメンズを謳ってはいるものの女性こそが金を落しそうな感じがする。

対する「ルミネ有楽町店」も所詮はアゲハ系ブランドで固めた駅ビル系を想像していたのだが、意外?にもココもまた店員の対応は商品知識からマナーまで素晴らしく、「有楽町イトシア」や「プランタン」などもウカウカしていると顧客が流れそうな感もした。

何れにしても関西で成功した「阪急メンズ」、初の(脱)駅ビル形態の「ルミネ有楽町店」、共に成功できるかどうか今回試金石となるのは間違いなく、呉越同舟で迎え撃つ三越伊勢丹と松屋など銀座勢と併せまた目が離せなくなってきた。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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