356ページ目   雑記

就活消耗戦

さて、昨日付けの日経紙には今年4月入社の新入社員を対象に実施したアンケート調査で、入社した会社が「第一志望だった」と答えた人は前の年より15.5ポイント少ない41.9%と、三人に一人が第三志望以下の会社に入っており、リーマン・ショック後の就職活動の厳しさが改めて浮き彫りになった旨が載っていた。

しかし就活と一言でいってもいまや学生も企業も消耗戦の様相ともいえるか。枠?の関係もあっての絞込みその他では、人事部意外からでも何らかの形でかり出され現場の方がかなりおろそかになっている弊害も起きており、学生側としても講義欠席などこの就活に伴う行動で可也犠牲になっている部分は多い。

考えてみれば大卒という肩書きだけの為に出もしない講義に費用を払っているといえば大袈裟だが、就活行動だけを見れば学生も企業も本末転倒になっている部分は昨今かなり見受けられる。

先週末の日経紙マーケット総合面でも就活に「株式ゲーム」などと出ていたが、立場的見地から企業の方としても学生が講義を欠席せざるをえない面接や企業セミナーの類を平日実施から少し他にシフトするなどの工夫があってもいいのではないか。


ワケあり下剋上

さて、先週末の日経紙にはイトーヨーカ堂が今月下旬から大手食品メーカーと協力してメーカー在庫の処分販売を定期化する旨の記事が載っていた。5月末の試験販売では主力大手が参加したが、今後は地方の有力メーカーなどにも幅広く商品提供を呼びかけるとしている。

大手不動産会社などが出資するブランド衣料のアウトレットなどはもう周知の通り確立されているが、この辺の食品等も長引く消費低迷で漸くポストPB?の形態構築に大手が動いてきた感じだ。

ワケありにもいろいろあるが、製品の所謂型落ちや食品などの不揃い物はスペック若しくは味など全く遜色の無いものなど札によってはほんとうに叩けるので旨みがある。反面、同じワケありでも不動産その他モロモロ、最後までその裏を知らない方がいいなどというモノも在り。蛇足ながら金融商品も一部は間違いなくワケありもモノ在りである。

しかし、今回のスーパー戦略などは試験的に始めたワケあり品販売が好調だったことに起因するものだが、最近ではワケあり品=割安との判断直結で思わず食指を動かしてしまう消費行動を読んでワケも無いのにワケありの一言を添えて普通の札で売る業者も多く見かける。こうなるとそうしたプレミアムが乗った分、適正なバリューは如何ほどかとなってくるのだが、その辺がまたワケありなのだろうか。


消去法的

周知の通り、民主・国民新両党連立の菅内閣が発足の運びとなった。早速各識者や経済界トップからは次々に要望が出されているが、まあ毎度布陣をみる度にホントにこの国の首相はコロコロと変り長続きしないなとつくづく。

政治の話にはあまり触れたくないが、マニフェスト破りから新首相決定のプロセスまで野党時代に散々非難していた項目をそっくり見事に再現している様を見るに付け、政治不信がまた一層浸透し、国民を納得させるのは極めてシンプルながらもう黙って結果を出すことくらいしか残っていないだろうなと。

ところでこれらを受けてマーケットの方はどうだろうか?よくいわれるアノマリーでは新首相誕生直後では株価が上昇し易いとされ、今回も「閑散に売り無し」の「閑散」を「菅さん」に置き換えた相場格言の造語が市場関係者にも飛び交った。個別でもまたこれらを買う動きがあったり、相場誘導の舌禍?がある氏だけに一時は円売りもあった模様だが、この円の基調も結局は消去法的要因といわれて久しい。

この円相場同様に長続きしない首相誕生の背景も消去法的な要因ばかりというのもなんとも情けないものだが、まあ問題山積みのこの期の発足なので市場参加者が為にするという意味ではいろいろとまた使い道もあるかもしれないなと。


構造変化と商機

さて、けっこう洒落ていていろいろな用途?に使われてもいた仏ルモンド紙が経営建て直しの為に近く大幅な増資を実施し、60年近くにわたり記者会が筆頭株主として経営権を握ってきた歴史に終止符が打たれることになった旨の報道があった。

この新聞業界を巡っては別にルモンドでなくとも米調査機関などのメディア経営幹部を対象とした調査では、インターネットなどの伸長の裏返しで今後新たな収入源を確保できない場合は業界も10年以内に経営が立ちゆかなくなると現状半数の回答者が答えている。

一方では、本日の日経紙には米ダウ・ジョーンズCEOでウォール・ストリート・ジャーナル発行人のコメントがあり、新聞記事有料化-iPadで加速-などとあった。ところで昨日あたりから渋谷のHMVが8月中旬にも閉鎖することが明らかになっていたが、音楽業界もiPodが登場した時はいろいろと物議を醸し出したのは記憶に新しい。

上記のウォール・ストリート・ジャーナルなどは経済モノに強みを持つなどカラーがハッキリしていて有料化で成功したパターンと思うが、どれを軸にし共存共栄を図るか。電気自動車然り、無煙煙草然りで、この業界も商機入り乱れまた構図が変わってくるのは必至か。


リヤドロ展

さて、過日は京王プラザホテルへ所用で出掛けたが、打ち合わせの後にちょうどホテルとのコラボで「リヤドロミュージアム展」を開催していたので暫しこれを鑑賞。此処では絶版の「バラ園」や「シンデレラ」などの大作は写真でしか見た事が無かったので、間近でこれらを見る事が出来たのに一寸感激。

他、1957年の「GOING FOR A WALK」や、同年の「VANITY」などに見られるチュールのプリーツが、既にこの時代複雑なレース編みの技術を駆使し表現されていたのにはやはりこのブランドならではの重みを感じた。

リヤドロといえば上記のように宮廷の貴婦人などのイメージが強いが、「子どもの情景」シリーズなどを見ていると、78年の「ブランコ遊びの少女達」などにも見られるように、ほんとうにその表情には艶がある。同社の「雛人形」などには以前当欄で触れた事があるが、先月の「こどもの日」にも先駆けて「五月人形」の広告をあちこちで見掛け、近年人気があるのも頷ける。

ところでこの五月人形、今年は現代風にアレンジしたモノが人気だとかで「スワロフスキー」をあしらったものあれば、金価格の上昇で純金製かぶとも俄かに人気があったとか。歴女ブームなどもあって伝統にもモードの波だが、この手との共存など構図も近年変わってきたなとつくづく感じる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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