再編第二弾までの道のり
さて、先週末の日経紙一面には「東証・大証2段階で再編」として合併比率が大証の時価総額1に対して東証の価値を1.7倍程度に評価と載っていた。その他についてもほぼ事前の観測に沿った内容ではあるものの、最後の焦点であった合併統合比率などより一層具体化してきたことで株価の方も再三の蒸し返しに反発となっていた。
ところで既に【FUTURES PRESS】でも載せている通り、末尾の方には商品取引所などが将来合流する可能性も考慮して持ち株会社の社名は「証券」の文字を入れない日本取引所グループとし、1〜2年程度をかけて両社がシステム統合などに取り組み4事業会社にグループ内を再編と出ている。ただ公取委の審査が長引く可能性も考慮し合併予定時期は当初より延長され今のところ再来年へ、そこから数年かけての再編であるから商取にとってはそれまで体力勝負となるか。
これに関してもともと大証と縁があって注目されている東工取は11年3月期まで単体で3期連続最終赤字を計上、4-9月期赤字脱却ともいわれているものの金への単品依存で厳しい環境には変わりがなく、ここでなんとかしたいのは周りばかりでなく当人も同じところ。ただ実際に東工取のシステムは2014年5月にライセンスが切れ、これまでのような牛歩でコトを運ばれたら可也厳しい状況ともいえる。
そんな折に世界最大のデリバティブ取引所のCMEグループが東工取に取引システムの開発で提携を申し入れていることが先週報道されている。現在世界の再編劇はスピード感をもって進行しており東工取のスタンスも微妙に、対抗案とも取れなくもないCMEの提案は現在進行形の国内再編に影響を与えることになるのかどうかこの辺も見守りたい。