376ページ目   雑記

春の息吹

さて今週は期末、新年度と一寸バタバタしていたが、其の合間をぬって知人から御招待を頂いた春の行事の幕開けともいわれる『池坊展』へ行ってきた。

会場となった東京都美術館も久し振りであったが、しかしこの上野も季節柄もうあと数日で桜が満開という事もあって相当な混み様、100年に一度の危機の中でもまだまだ桜を楽しむ心と時間の余裕があるではないかとも思ったがこれも日本人の花見好き故か。

さて池坊、さすがその素材だけでなく器も実に美しい、竹筒に椿などはそれこそ和のど真ん中であったが、アンスリウムやストレリチアまたグロリオサなどトロピック?なものが多用されていたのは結構意外、そういえばこの竹筒にストレリチアや羊歯の組み合わせという作品があったが見事に融合していて私の今回の一番のお気に入りとなった。一方で旬ということで桜や木蓮を配した作品も幾つかあったが此れ自体のキャラが強いので素人の私にはどう合せようがなんとも違和感が拭えず、そうした意味では薔薇やチューリップも同様であった。

まあ今回は時間が取れなくて最終日になってしまった為に、ものによっては花弁が可也開いてしまい作品としてはそろそろ限界かなというものもあったが、いずれにせよ総じて素晴らしく心の洗濯には最高であった。


デイトレからエコへ

新年度がスタートした本日、全国各地で入社式が執り行われたが取引員も然り、今年は上場組も採用見送りや人数を絞ったりしていた模様だったが時事に出ていた恒例の社長挨拶も心なしか短く荒涼感が一層漂っていた感じがした。

その辺はさておき、今年の場合は厳しい言葉が並ぶ社長挨拶でさえ入社式で聴ける向きはまだマシな方で、この期に及んで突然の内定取消や自宅待機等々フレッシュマンには依然として厳しい現実が容赦なく襲い掛かっている様も続々と報じられている。

ホンの二年前には景気回復を背景にコロコロと転職などを繰り返す「デイトレーダー型」とまで言われた新入社員の特徴があったものだが、日本生産性本部によれば今年の場合はエコに関心が強く折り目正しいが使用時には育成の必要があるという?「エコバック型」であるとか。

しかしこんな時世に就活しなければならなかった方々は本当に間が悪いというか大変であったと思うが仕事も投資感覚が問われる時代、数年前だったか「会社選びは銘柄選び」というような事を書いた記憶があるが、将来のM&A、統合・再編まで視野に入れて臨んだ向きははたしてどの程度居たのだろうか?


La Multi Ani

バタバタしているうちに早いものでもう年度末であるが、今月は財源特別法が成立しそれに則した目新しい物としては高速道路通行料引き下げや定額給付金関係書類の封筒が中旬くらいに届いた事か。

この定額給付金、配るのに合せプレミアム付き商品券を発行する自治体が約700にのぼったらしいが、周知の通り海外旅行やら有名ブランド品の福袋やホテル等々12,000円を軸にしてこれ絡みの商戦が一斉にスタートし、さながらちょっと前のタンス株を狙えの金融機関営業の如くの様相だ。

焦眉の急である雇用対策をおざなりにしてバラマキと揶揄されたこの金でどんどん消費してくださいと威勢はいいが、数年後の増税負担を考えると「ただより高いものはない」とは昔の人はよく言ったものだ。果たしてこの使い道も上記に加えて本来の意としない預金の他に辞退、寄付等々なんとも焦点の定まらぬ提案が喧しい。

ただこの定額給付金、支給時期も自治体で違うし外国人は後回し的な扱いでマーケティングにしても一斉には出来ない部分もあるし、はてその消費刺激効果は如何ほどに。


資産運用先としてのフェラーリ

本日は待ち合わせ先へ向かう際に普段は通らない道を歩いたのだが、先週の木曜日だったか日経紙夕刊の一面に珍しく?も春夏の新作スーツを挙げた広告を載せていた覚えが急速に蘇り、それでフト目に留まったのが紳士服『ブリオーニ』の店であった。

直近ではトムフォードに変ってしまったものの、同社はあの007シリーズにおいては馴染みが深いが、確か産経紙だったかこの不況の中においても一着数百万円クラスの同社スーツが相も変わらずの人気で売れているとの報道がある。

モノは違うがこれに限らず一貫してその強気姿勢を崩さない価格設定で売れている物といえばフェラーリか、自動車業界が軒並み減産体制を強いられる中を同社は増産体制に入り昨年は過去最高の販売台数を記録、これらの層にも結構人気な同じ伊のマセラッティも昨年は過去2番目の水準、国を変えてもう一つ英が誇るロールス・ロイスも世界販売が10%増と報じられている。

対してベンツやBMW、ポルシェといったところのドイツ勢は軒並みダウン、結局こうした部分でミドルクラスやせいぜいアッパーミドル迄の客層が総じて不況に抗せないという事からその縮図を垣間見る事が出来る。

ところでこれら資産運用先として普遍的な価値に着目する向きもあるとしているアナリストも一部に居るようだが、余談ながらあの華麗なる営業?で上場企業からまんまと資金獲得に成功したものの、最後は結局パクられてしまったプリンストン経済研究所の総帥が当時帝国ホテルでフェラーリも面白い資産運用先だと熱っぽく語っていたのをフト思い出した。


再生法に備えた一手?

祭日がある週などは最近特にマンション関係のパンフが折込なり投函なり増えているようにも感じるが、昨日の日経でもモデルルームに客足が戻り所謂アウトレットマンション市場が拡大している旨も記事であった。

なるほど新興ディベロッパーの破綻が相次ぐ中をこうした末端部分での市場創造も納得がいくが、不動産といえば度々触れているREIT市場はどうだろうか?

まあ、先月「萎縮から再編」のタイトルで書いた件を裏付けるかのように本日の日経紙では3割が期末で評価損を抱える結果となっているが、直近では傘下二社を擁するパシフィックホールディングスの破綻では昨年まで見られた破綻前に受け皿が出現するパターンとは異なる事態となっている。

今後も破綻が出て来る可能性もまだ高い中でも会社更生法では回収不能の貸出金に対し引当金を積み増す必要があり、その前に何処かのノンバンクではないが貸出金の回収を急ぐ動きが出ないとも限らず、これらの思惑も十分で急落急騰を繰り返す価格はさながら仕手株そのものの様相を呈している。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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