遅々として進まず

さて、今週は郵政・金融担当相が閣議後会見にて一次産品の価格高騰は予断を許さない状況と説明、「総合取引所」を進める議論はより一段優先度が高まったと思うとの認識を示していたが、この辺に絡んでは先週末の日経紙経済面に「総合取引所」の在り方を検討する副大臣級の会合が約2ヶ月ぶりに再会した旨も載っていた。

「総合取引所」に関しては先に今国会への提出を断念する方針が伝えられ、12年の通常国会での関連法案の提出を目指すものの、調整が難航すればさらに遅れる可能性が指摘されている。もともと昨年末に公表した中間整理において両論併記になっていた段階で暗雲漂っていたわけだが、やはりというか農水がネックになっている模様であるしそれ以前に政治主導を謳うその政治そのものが混迷極めている状況では何とも厳しいところ。

内閣支持率が約20%程度と末期的な状況で、本日も農水政務官が農水相に辞表を提出したりと自壊作用の話題には事欠かないが、周りが斯様な状況であるから各取引所サイドも模様眺めに回っている感じで、既にまな板の鯉状態になっている取引所はともかく、外枠がハッキリしてこないことには各所も腹を括っての動きはなかなか取り辛いか。

このところ書いてきた通りこの数週の間に世界の取引所はさながら風雲急を告げるような再編の構えを見せているが、そんな中で数年前に日本に歩み寄ったNYSEなどはゴタゴタの中で疎遠になってしまっている。諸外国の開拓も進められず共同歩調も取れない土壌を作っている行政の責任は重いと言わざるを得ないだろう。


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