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制度改革進展と共生感

今週は株主総会がピークとなるが、先週に行われた注目の東芝の定時株主総会では会社側が提案した取締役のうち永山取締役会議長含む2名の選任案が否決されることとなった。4月に会社を追われた?車谷前社長が上場廃止派ならこちらの永山会議長は上場維持派で知られていたが、これで両派何れもが退場の事態になってしまった。

更には株主総会で選任されたばかりの他社社外取締役も務める投資銀行出身の取締役も新任早々辞任が申し出されるなど大混乱とも言える絵図に。同氏の辞任の背景には上記の永山会議長の手腕を評価しており今回の同氏の選任案否決が大きく関係しているとの事だが、コーポレートガバナンス改革舵取りの同ポストの人材探しは困難を極めるか。

というワケで東芝は近日中に臨時株主総会を開き新しい取締役人事案を提案する見通しだが、原点となった禁断の大型増資で群がったアクティビストとのいばらの道は続く。しかし東芝はもとよりアクティビストが株式を保有する割合は日経平均採用企業で5割を越え、提案を受けた企業も1月から直近迄で20社を超えている様は一昔前のハゲタカ呼ばわりされた時代から隔世の感があり今やどう共生を図るかが意識される時代になっている。


痛し痒しの仮想通貨

さて、今週の日経紙マーケット面の銘柄診断では年初来安値を更新したオンラインゲーム大手のネクソンが出ていたが、年初来安値に沈んだ背景にはこのところ顕著になっている
ビットコインの下落など保有する暗号資産の下落から含み損を嫌気している部分がある。同じ東証一部の業界ではgumiやコロプラなどもまた暗号資産保有企業で知られるところだ。

純投資の向きもあればこうしたデジタルコンテンツ企業の特性で当欄でも取り上げた事のある最近登場してきたNFT(非代替性トークン)の絡みからこの手の扱いが自ずと増加したという背景もあろうが、海外でも今やCEO発言が仮想通貨の乱高下を誘発するテスラをはじめ米ソフトウエアのマイクロストラテジーなども仮想通貨に大きく賭けた投資で有名なところだ。

冒頭のネクソンとgumiとでは含み損と含み益と両者で明暗が分かれてしまった格好だが、冒頭の記事掲載日のビットコイン相場は一時3万ドルを割り込み4月に付けた高値から実に半値まで暴落するなど、保有にはそういった特性を抱え込む事でそこそこのキャッシュリッチ企業でない向きは財務への影響も無視出来ないか。とはいえ時代の流れで今後も暗号資産に絡む企業が増加してくるのは想像に難くないが、上記含め自ずとステークホルダーへの説明責任も不可欠となろうか。


双子パンダ

さて、周知の通り今月の4日に妊娠の可能性があることが発表され展示が中止になっていた上野動物園のジャイアントパンダ「シンシン」が、日付が変った深夜に無事に2頭を出産した。この上野動物園では4年ぶりとなるパンダの誕生で、双子というのは初めてのことであり前回のシャンシャンに続いてまたも6月の誕生となった。

早くも何時一般公開になるのか気になるところだが、29年ぶりの子パンダ公開となった前回は両親が中国から貸与された直後の11年度から6年ぶりに450万人を超えたものだったが今回はどうか。しかし思えば両親のシンシンとリーリーの返還期限は今年2月だったものが令和8年まで延長されているが、従来の返還期限の翌月のおめでたであったから実にラッキーであった。

ところでパンダ出産といえば関係者が気になるのは所謂「パンダ銘柄」ということになるが、やはりというか双璧の精養軒と東天紅はいずれも買い気配でスタートしたものの、あと東天紅は寄り天の格好で両銘柄共に大引けは安値引けとなっている。この辺は妊娠報道の際に一度相場を作ってしまったので止む無しという感もあるが、何れにしてもこのコロナ禍の沈滞ムードのなかで光る嬉しい報であったのは間違いない。


鉱山株彼是

先週の日経紙・グローバル市場では金鉱株の米ニューモントやカナダの金鉱大手バリック・ゴールド、また新興国でもパラジウムで4割のシェアを持つロシアのノリリスク・ニッケルや南アフリカのプラチナ大手アングロ・アメリカン・プラチナ株などいずれも5月まで上昇基調であった世界の鉱山株が軒並み調整している旨が出ていた。

鉱山株といえば著名投信の組入れ対象としても定評があり、例えば南ア・オーストラリア等の金鉱企業株式を主要投資対象としたブラックロック・ゴールド・メタルなどその上昇率から投信ランキングで度々取り上げられてきたものだが、昨日の住友金属鉱山の年初来安値更新にも見られる通り商品の一服と共に調整色を強めている。

ところで鉱山業界といえば南アのインパラ・プラチナムがカナダのノース・アメリカン・パラジウムを買収したり、中国の紫金鉱業もカナダの金鉱会社コンチネンタル・ゴールドを買収したりとM&Aが粛々と進行しているが、直近で銅相場高騰の牽制を露わにした中国もかつて資源安を好機に積極化してきた経緯がありその先の展望が気になるところでもある。


ETFの存在感

さて、本日の日経平均は米早期利上げの可能性が台頭した事などを背景にザラバではその下げ幅が1000円を超える大幅続落となったが、そんな中で米のVIX指数が警戒ラインといわれる20を約1か月ぶりに上回って来た事を背景に本日の値上がり率10傑には2位のVIX短期先物指数や9位の日経平均VI先物指数がランクインしていた。

また下落幅も上記の通り2月26日以来の大きさとなった事で、日経平均やTOPIXにJPX400系などのダブルインバース型やベア2倍型なども商いを集めていた。これらは言わずもがなETFのラインナップだが、先週末の日経紙・グローバル市場では「ETF残高世界で1000兆円」と題し5月末時点で世界のETF残高が4月末比2.8%増加し初めて9兆ドルを超えた旨が出ていた。

国内でも5月末時点で公募株式投信の残高が過去最高を更新しておりうち4割はETFが占めるなどその存在感が増している様子だが、一時1000円を超えた大幅安ですっかり鳴りを潜めていた日銀も本日は4月以来約2か月ぶりにETFを701億円購入しているなどこの辺も規模膨張に大きく影響しているのは間違いのないところ。

いずれにしても売買の機動性が高いうえ冒頭のようなVIXやVIなど一昔前には叶わなかったモノへ投資出来る枝葉が広がって来たのは感慨深く、金融緩和で膨張するホットマネーの受け皿として今後も対象資産の値上がりと共に資金流入も応分の伸びが継続されるのは想像に難くないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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