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限日好調

昨日の日経平均は続伸し8月末以来の19,000円の大台を一時回復し約2ヶ月ぶりの高値をつけたが、2ヶ月ぶりの高値といえば金相場もまたこの日は東京商品取引所で2ヶ月ぶりの高値水準となっていた。ドル建て金がこのところ底堅い推移となっていたこともあるが、やはり円安効果が大きいか。

さて、金といえば5月に上場した金の限日取引「東京ゴールドスポット100」は、この日建玉が初めて7万枚を超え、プラチナを上回りオプションを除く上場17品目のなかで金に次ぐ規模になった模様だ。またこの「東京ゴールドスポット100」、先週22日には初めて50枚のEFP(先物と現物の交換)による取引も成立している。

斯様にこの東京ゴールドスポット100の好調に加えて今年は原油もETF絡みの賑わいも寄与し、東京商品取引所の4-9月期の連結最終損益は前年同期の2億7777万円の赤字から2000万円程度の黒字になった模様。緩やかに業績は改善傾向を見せつつあるが、このまま売買減少に歯止めがかかり固めに入るのかどうか引き続き注視しておきたい。


ブランドコラボ

先週末の日経夕刊・オフナビでは「著名デザイナー×量販店」と題して、セブン&アイがジャンポール・ゴルチエ氏とコラボして販売に乗り出した旨が書いてあった。PB展開となり自身ブランドに比べて価格はどれも約十分の一程度で百貨店での発売後2週間の売れ行きは想定の3.6倍と好調という。

この手のネームバリューがあるデザイナーとのコラボといえば同紙にも書いてあった通りH&Mが先駆けか。初回のカール・ラガーフェルド氏の頃は日本未進出で覚えている向きは少ないと思うが、その後日本のDCブーム期に市場を席巻したコムデギャルソンの川久保玲氏が初の日本人起用となり、更にその後はジミー・チュウやあのヴェルサーチまで参加している。

本邦勢もそれを追いかけるようにユニクロがデザイナーとコラボを組み始め、やはり衝撃的だったのは当欄でも2009年に取り上げた事があったジル・サンダー氏とのコラボを実現した時だっただろうか?この「+J」は本当にデザインは言わずもがな仕立てと併せCPは抜群の品だったのを思い出す。

冒頭のセブン&アイがコラボしているジャンポール・ゴルチエ氏は「エルメス」のプレタポルテも手掛けているが、エルメスといえば今年のユニクロはエルメスの元デザイナーとのコラボを展開している。これらの背景にはアパレル不振下で両者利害が一致したという部分もあるが、相反する両者を融合させる時代背景の変遷も新たな商機を創造している。


フェラーリがIPO

さて、今週気になったイベントといえばやはり昨日にニューヨーク証券取引所にIPOしたイタリアのあのフェラーリだっただろうか。同社らしくNYCEの前にはフェラーリ車を並ばせる派手な演出で幕を開けたが、やはり抜群の知名度を誇るだけにその初値は公開価格52ドルを上回り、引け値は55ドルとなった。

この終値ベースの時価総額は約1兆2,500億円となり、国内の同業比較ではマツダやいすゞに並ぶ規模といったところか。ただ指標面で見ると例えばPERではマツダやいすゞの10倍前後に対して3倍強にもなる30倍強になる高水準となりこの辺が知名度のプレミアムなのだろうか?

ところでIPOといえば中国の景気減速の影響もあって今年の7〜9月期の資金調達額は4〜6月期比で約7割減少、合計で206億ドルにとどまり2012年1月〜3月期以来3年半ぶりの低水準になった旨も先の同紙で報じられていた。上場申請を取り下げた企業や延期した企業数は世界全体で60社を超え、IPOしても初値や終値が公開価格を下回る等変調をきたしていた折久し振りに沸いたこのIPOが起爆剤になるのかどうか今後が注目される。


市民権で急成長

本日の日経紙夕刊一面には「商戦広がる」と題して、もうすぐおとずれるハロウィーンが商業施設やお約束のディズニーリゾートやUSJなどテーマパークで集客を支える風物詩として定着するなど商戦の裾野が広がっている旨が載っていた。

なるほど近年はこの季節になると、街のレストランではハロウィーンラリーの準備態勢に入りフラワーショップではデコレーションケーキの如く綺麗に創られたカボチャものが棚を飾る機会がぐんと増えてきている。

その市場規模も昨年のハロウィーンに1,100億円規模になりそうだと当欄で書いた覚えがあるが、果たして昨年は1,220億円と日本記念日協会の推計が発表されている。同紙によれば2011年の市場規模は560億円だったというからその伸びは飛躍的、同時に新たな課題としてマナー絡めた混乱も浮上してはいるものの今年は当日が土曜日になるだけにはたして如何ほどの市場規模が弾き出されるのか興味深い。


販売量急増貴金属

本日の日経紙マーケット面には「プラチナ2ヵ月ぶり高値」と題し、ファンド筋のショートカバーから指標となるニューヨーク先物相場が昨日時間外取引で1,010ドル台の動きとなり、直近安値の10月初旬に比べて100ドル超高い水準まで戻りを入れている旨が載っていた。

ところでこのプラチナといえば先週末の同紙でも田中貴金属工業が今年の1月から9月のプラチナ販売量が前年同期比で3.6倍の9,891キログラムに達し、既に昨年の年間販売量の2倍以上になった旨があった。上記の通りの低迷で、取引価格が金を大きく下回り割安感が強まった事で販売が伸びた模様だ。

両者の逆鞘長期化はこれまで当欄で何度か触れているがこの辺はやはり需給が全てに優先、金の15分の1以下の生産量で希少性が光る時が再びおとずれるか否か。ちょうど来月7日にはゴールドフェスタ2015スピンオフで金・プラチナの魅力に迫る体感型イベントも開催するので興味のある向きは是非申し込まれたらいかがだろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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