424ページ目

西武HD再上場

昨日は周知の通り、かつての西武鉄道が有価証券報告書の虚偽記載で上場廃止となって以来約9年ぶりに西武HDとして東証一部にはれて再上場をはたした。注目の初値は公開価格の1,600円と変わらずで寄付いたものの、あと揉み合いを経てジリジリと上昇し初日は意外?にも高値引けとなり、本日もザラバでは高値を更新する場面があった。

意外?としたのも、もともと2,300円ともいわれた想定価格から実際フタを開けてみれば仮条件下限価格の1,600円で決定、初値の下馬評は同業他社との比較で更にディスカウントが囁かれていたからに他ならないが、こんな一件で当初売り出しを予定していた筆頭株主のサーベラス・グループがドタキャンし売り出し株数が当初予定の約三分の一に減少した経緯もある。

これほどいろいろな背景から思惑?のある再上場でなければ其れなりに落ち着いた想定価格となっていたのかもしれないが、西武といえばやはり当欄で3年ほど前に55年の歴史に幕を下ろした赤プリについて触れた事があったが、ここも気が付けばはや再来年までに新生ホテルが稼働となる。鉄道事業の成長は見込み辛いだけにこうした分野へ活路を見出せるかどうか、土壇場でゴネたサーベラスの側の思惑とも相俟って今後の動きにも目が離せない。


行使水準

昨日の日経紙には「株高が役員・社員潤す」として、自分が勤める会社の株価が上昇し、値上がり益を手に出来るストックオプションを使う上場企業の社員が増えている旨が載っていた。昨年度に役員や従業員が権利を行使した企業数は一昨年に比べて倍増し、06年度以来7年ぶりの高水準となったという。

ストックオプションというと昨年もあったように外資系等に在籍していた役員などが国税とヤリあっているのがしばしば話題になるが、近年は一般でも縁が無いというわけではなく同紙にも書いてあるように一般社員からバイトに至るまで企業によっては普及してきている。

何れにしてもこうしたインセンティブが適う事で恩恵を実感できれば更なる意欲向上に繋がろうというもの。そういえばかつての上場取引員の中にもストックオプションを導入したところもあったが、余談ながらその他未上場組でも現金のかわりに株式付与などでお茶を濁していたところもあったもののほどなく消えたところもあったなと思い出す。


Paşte

本日の日経紙・春秋には「〜いまでも教会によっては、深夜から始まるミサに、ロウソクを手に信者が集まる。夜を徹して祈りを捧げ、賛美歌を合唱して再生を祝う」等とイースターに関することが書いてあったが、(いまでも)というより毎年恒例で都内の各教会でも復活祭の行事が行われている。

復活祭でも国よって微妙にその様式が異なることから、「あれは○○式で私達のやり方とは違う云々」との声がこれまで聞かれたものの、その教会も近年は各国事情に対応できるところが増えてきて皆がおもいおもいのところへ足を運ぶようになってきたものだ。

ところでイースターといえば日本では一昔前まで定番のクリスマスのようにイベント的な捉え方が無かったものの、今日の日経紙一面で営業最高益の記事が出ていたオリエンタルランドのディズニーリゾートなんぞがイースターのイベントを毎年大々的にこなしてきた効果もあるのか、近年は街中のパティスリー然り彼方此方でこれにちなんだものが浸透してきているように思える。


何所かで漏れる

先週末の日経紙夕刊一面には「弁護士、インサーダー疑い」として、顧問弁護士を務めるジャスダック上場企業が公募増資をするとの情報を事前に入手し顧問弁護士の立場で公表前に保有していた同社株を売り抜けたとして、東京都内の法律事務所所属の弁護士に証券取引等監視員会がインサイダー取引調査を進めている旨が載っていた。

弁護士のインサイダー取引が発覚し公表された例としては、1995年の日本織物加工の第三者割当増資に絡む売り抜け事件があった程度というから意外に少ないようにも感じるが、表に出てこないというだけでこのポストは実際は可也の事例が隠れているのではないか?

今回の件も前回の95年の件も増資で株価が下がるのを見越した売り抜けであったが、昨今は稀に株価が上がる例も出始めておりモノによってはインサイダーも読みが必要になってくるか。それはともかくも増資なら株価が下がる確率が高いという程度だが、確実に株価が紙屑近辺にまで崩落するのが対象企業破綻である。

過去幾つもの上場企業が市場から消えていったが、連日の逆日歩責めに遭いながらもじっと耐えて来るべきXデーを待ち望んでいた輩が兜町にはウヨウヨ居たのも情報元として上記のような間違いない筋からという実しやかな話が常に出ていたものだった。情報が伝播するほど逆日歩がハネ上がり売り禁がチラついたものであったが、銘柄を思い出すにその一つ一つが非常に懐かしくもある。


御三家も欲しい?

今週の日経紙・GLOBAL EYEには「伊ファッション「稼業」岐路」と題して、イタリアのファッション界を代表するヴェルサーチとアルマーニの同族経営二社が脱家業への分岐点を迎えている旨が載っていた。

惜しまれつつも紀尾井町の旗艦店が閉鎖したヴェルサーチは近年徐々に都内で復活の兆しを見せているが、同紙にも書いてある通りここは創業家が株を放出しあの米ブラックストーンが同株の引き受けと第三者割当増資で約300億円を投じる。一方のアルマーニは時おりその動向が報じられるもののいまだ創業者が全ての株式を保有している。

上記のヴェルサーチとアルマーニそしてかつて肩を並べたフェレで3Gと称され伊御三家であったものだが、ブランドグループの御三家といえば今はさしずめ「LVMH」、「ケリング」、そして「リシュモン」だろうか?これらの間で有名ブランドを巡り次々と買収劇が繰り広げられてきたがこれも過渡期に入り残っている非上場のブランドは今や希少価値も高まり垂涎の的ともいえる。

この辺はアルマーニ然り、同じイタリア勢からはドルチェ&ガッバーナあたりもこの部類に入るか。ファンドから出資を受け入れた上記のヴェルサーチは既にイグジットの思惑も絡み上場を視野に入れているが、そういった意味でこれら非上場ブランドの動向はファッション界に限らず寧ろそれ以上に今後は金融界から注目されるのではないだろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

7

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31