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ヘッジ再開

このところモタついている金相場だが、本日の日経紙商品面にも「金相場の上値重く」として国際指標となるニューヨーク先物市場が7月中旬以来の安値を付け、景気回復期待からファンド資金が流れ込んで積み上がっている原油市場とは対照的な様子になっている旨が載っていた。

金は量的緩和縮小観測、原油は上記の通り景気回復期待ということでそれぞれ解り易いが、かつてのインフレを材料に相互に連動という習性も近年の経済環境の変化からこういった構図も過去のものになりつつある。

過去といえばもう一つ、一昔前にごく一般的であったヘッジが復活しつつあるとも同紙国際面に出ていたが、ここに出ていたロンドンに上場するロシアのペトロパブロフスクは金生産の半分をヘッジ、他にもここには出ていないものではオーストラリアのオシアナゴールドもヘッジ取引を開始している事が判明しており、今後この手が広がりを見せてゆくのかどうか注視しておきたい。


バルス!で一回転

さて、先週末は日テレ系の金曜ロードSHOWで「天空の城ラピュタ」が放映され、所謂バルス祭りがツイッターの世界記録を塗り替えたとかが話題になっていた。今年は大手ネット系企業の参戦までに至り、新年の「あけおめ」ツイート記録を更新したというからなかなか無視出来ない現象だろうか。

ジブリものといえばもう一つ、ちょうど1年前くらいに「ジブリにはショート?」として、金曜ロードSHOWにてスタジオジブリの作品が放映されると、その後は円高になり株価も下落するというアノマリーものを書いたことがあったが、こちらも健在。ちょうど米雇用統計に重なるというのもあるが、放映後の円相場は一時1円以上も急騰し、果たして週明け本日の日経平均も200円以上の急反落となった。

これでまたしてもこのアノマリーにハクが付いたというものだが、実際のところ放映前に機械的に日経平均のショートと円のロングをセットで組んだ向きは多く、こちらはツイッターとはまた違った祭りへの参加といったところだろうか。

まあ、実際に冗談でエントリーした向きも週明けにはしっかりと利益を頂いたワケでこれでまた信者が増えそうなものだが、しかしこんな祭りで世界記録樹立とかジブリトレードとか騒がれる日本はやはり平和だなとつくづく。


足利銀行上場申請

さて、昨日書いたクロニクルのように上場廃止から破綻の道を歩むモノがある一方で、破綻劇から再生するものもありで、10年前に上場廃止の憂き目をみたあの足利銀行を傘下に抱える足利ホールディングスが東京証券取引所に上場申請との報があった。

再上場は年内を想定して調整している模様だが、破綻銀行の再上場といえば06年のあおぞら銀行以来だろうか。ちなみにこのあおぞら銀行の再上場で多額の売却益を得たのは西武再上場を巡って揉めているあのサーベラス、二匹目のドジョウならぬクジラ狙いというところだがはたして今回も上手くいくかどうか?それは兎も角、当初の再上場予定からリーマン・ショックやら東日本大震災やらで遅れること数年、破綻から10年目にして漸く再生が完了となる。

しかし足銀株で思い出すのが、この株で数千万円儲かったとかでクリスマスイヴの前日に名古屋のテレビ塔の展望台から大量のドル紙幣をバラまいたという元銀行員という男性か。円ではなく何故ドル紙幣を?としたのは日銀が国策としてドル買い介入を行っていることに憤慨したからなどと嘯いていたのも面白かったが、これに触発された中毒者も多く依然破綻株はマネーゲームの対象になっている。


富士流通時代

さて本日は、先にジャスダック市場を上場廃止となっていたクロニクルが破綻したとの報があった。長引くデフレの影響からか宝飾事業が不振を極め、不適切な会計処理から有価証券報告書を期限内に提出できなかった為に今月上場廃止の憂き目にあっていたのだが、この手のパターンの多くがそうであったようにココもパンクとなった。

上場していた頃は昔から所謂箱としてその仕手性が有名であったが、その背景には取引銀行からの不正融資で逮捕者が出たりコロコロと社名が何度も変わるなど話題には事欠かなかった。そういえばこの不正融資の舞台となった親和銀行も上場廃止になりこの行名では市場に存在しない。

しかし、思えばココは上場前に富士流通として渋谷の道玄坂に店舗を構えていた頃が実に懐かしい。店舗こそけっして大きくはなかったものの、当時としては大手百貨店に負けないような物が並んでいた上に値段も手頃だったのを思い出す。また当時のスタッフが揃ってレオナールのネクタイを締めていたのも印象的で、どれも他とは一線を画していたのが鮮明に今でも思い出される。


観光産業REIT

さて本日の日経紙企業面には、リゾートホテル運営の星野リゾートとマンション分譲のリベレステが福島のリゾートホテルである裏磐梯猫魔ホテルをリニューアルすると出ており、投資資金はリベレステが、そしてホテル運営は星野リゾートがやるとなっている。

ところでこの星野リゾート、来年に三菱地所が着工する大手町再開発地区にも旅館を展開する旨の計画もあり依然精力的な展開を見せているが、既報の通りオフィスビル一辺倒であったREIT市場において旅館に特化した此処のREITもつい最近に上場、初値は57万円と公募価格を12%上回り翌日には65万円まで値を伸ばすなど好スタートを切っている。

REITの上場は先月の野村不動産マスターF以来今年これで4件目であるが、REITによる今年の今年の物件取得額は昨年の約8千億円を上回る1兆4千億円越と報道されており投資環境は好転しているといえよう。星野リゾートは5年後の資産規模500億円を目指すとしているが、価格と併せその進捗状況にも注目である。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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