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跡地に見られる優勝劣敗

さて、いつもの通り道である三越を通り掛かった時にはや巨大なクリスマスツリーが中央ホールを飾っていたが、今週はこの三越伊勢丹HDが09年4-9月期の連結決算を発表している。果たして中身はこの三越が苦戦し大手百貨店では唯一、上期に営業赤字に転落していた。

まあ此処もJALではないが高コスト体質なのは否めず、最近では池袋店も閉鎖させたがそういえばこの跡地には昨年の今頃既報の通りヤマダ電機が日本総本店と呼ぶ大店を直近オープンさせた。この出店で激戦区池袋が家電の聖地と化す、この店を見ずして家電は語れない等その名に恥じる事なくコピーも斯様に強気だが、ポイントなど地域ぐるみでカバーするなどその包囲網というか正に市場を席巻する姿勢は凌駕そのもので恐ろしさすら覚える。

さて三越はそうとしてもう一つの伊勢丹も来年は吉祥寺店を撤退させるが、この跡地にはあのH&Mが出店する方向で話が進んでいる。ヤマダ電機しかりH&Mしかりで、コレだけ見ても販売不振で苦しむ百貨店と勝ち組の動きはまさに対照的である。

しかし跡地でなくともこんな光景探せば都内でも幾つもある。当欄で昨年のクリスマス頃にはルイ・ヴィトンが世界最大級の店舗計画を撤回した旨について触れたが、例えば予定していたこの銀座の新築ビルにはGAPが入居する予定。このGAP、上記のH&Mなどファストファッション激戦区の原宿においても直近で旗艦店をオープンさせているが、勝ち組の競合から外れた者との格差はますます広がってゆく。


在り得ない事も在り得る

そういえば今月アタマの日経紙家計面では「FX=投機商品・意識に変化の芽」としてリスク管理の整備進む等と特集が組まれていたが、そんな折に直近で話題になったのがカウボーイも一寸触れている通りFX市場の「くりっく365」で起きた南アランド・円が僅か1分間そこそこで30%も暴落してしまった事件か。

某マーケットメ−カーがボラティリティーリスクを踏まえてワイドなスプレッドを提示(ということになっている)していたところにヒットしてしまったという一連の流れであったが、当初システム障害によるものではなく正常な取引を謳っていた取引所側の動向が注目されていた折、果たして希望する顧客対象に特別救済措置を取るまでに至り一見収まったかのようにも見えるが公設市場だけにいろいろと注目度も高くなる。

さて、バクレートと一言で安易に使われているがこうしたケースは個別株オプションからワラント、一般個人が瞬時に数億円の利益を弾き出して話題にもなったあのジェイコム事件や、商品先物からはTOCOMの石油製品でとんでもない値段が付いた事もあったりと過去いろいろなケースが幾つも浮かぶ。

在り得ない値段あり、在り得ない株数もありのケースでは古くは仕手株に絡んで受け渡しをキャッシュなどでというパターンがあったが、近年のジェイコムなどでも在り得ない株数の約定からこのケースとなり、そう考えるとこうした部分は当時からあまり克服出来ていない課題とつくづく。何れも多くが共通してシステム問題が論議されるのだが、ケースバイケースでそのマーケットの線引きというか裁量ほど難解なものはないとも感じる。


双方に旨み?

本日は上値重いながら小幅続伸となった日経平均であるが、週末に各紙で報道された大型増資組のNECは小幅安、一方でT&Dはザラバで小幅高となっていた。この材料も今迄NECは織込み済み、T&Dは半年で再増資という事で発表後は両者に爬行色が出ていたが、これも一旦カバーが入った格好になったか。

但し後者の場合は一般的に考えられる銀行などと比較してしまうと、ファイナンスの必要性がそれほど急務な業界という認識はなかった部分もあり、そういった件がネガティブに捉えられた面も大きいか。このファイナンスものでネガティブ視された銘柄といえば本日の市場で目立ったのは曙ブレーキでこれが急落、公募増資で約3割近くの希薄化となるだけにそこまでのファイナンスリスクは織り込んでなかった模様である。

しかし一ヶ月前くらいに追随型増資ラッシュと記した通りで、今月に入ってもこうして続々とファイナンスが続いている。上記のT&D等もそうした範疇になるのか穿った見方をすれば、何かこう市場環境を睨みながら需要はさて置き取れる時に出来るだけ掻き集めてしまおうという風潮も一部に感じられるが気のせいか。

ただ過日も大手一角の連中と話していたのだが、曰くプライマリーマーケットはやはり旨みがあると。こうなると発行体が乗り気なのか引き受け側が乗り気なのかという論になってくるが、その何れにしても自己都合を優先しているうちにマーケットも需給悪化から疲弊してゆくパターンになった場合は結局自分の首を絞めることになるのではないか。


商品か企業か

さて先週から元気印なのはやはり金、週末の6日まで実に5日続伸し4日連続で史上最高値を更新と破竹の勢いである。直近の山はバリックのカバーとかトリガーとなっていた模様だが、今回はインド中央銀行がIMFから大量の保有金を購入するとの報がそれになった模様だ。

お陰で財務省発表の10月の外貨準備高の押し上げ効果にも一役買った今回の件、一般的本命視から逸れていたばかりでなく、当のインドといえば先にヒンドゥー教のダンテラスの祭りでも価格が高水準な為に全国金需要も減少等と喧伝されていた折、この水準からの成約の報だっただけにサプライズでもあったか。

こうなってくると資源セクターでも事業コストとの絡みから利鞘拡大で産金株等のパフォーマンスがまたいろいろと取り沙汰されそうな感もあるが、アジアなどでは実際に香港上場の金鉱山所有企業など数年間で約30倍にも大化けしており、我が国の別子の物色なんぞこれを見てしまうとまだまだカワイイものである。

この辺は今後の価格動向によって低コストがポイントとなるか埋蔵量がキーとなってくるのかという問題になるが、この金に限らず一部景気回復に伴う金属原材料等の需要拡大により、またぞろこうした鉱山業界もM&Aなどが回復してくるのは必至の情勢だろうか。


市場撤退前の一稼ぎ

今月に入って一万円の大台を割ってなお冴えない本日の日経平均であったが、そんな中で本日軒並み大幅な減収を発表したにも係わらずストップ高となっていたのは消費者金融株群、ご存知政府の規制緩和報道を囃して二日新甫の日経平均暴落の中でもやはりストップ高の異彩を放っていたが、過度の業績悪化不安で叩かれていただけにこの政府の姿勢軟化で一斉にカバーが入った格好になったか。

まあ上場していれば途中にこんな株価の高下で一喜一憂場面もあるだろうが、今週はその裏で同じ過払い金の請求圧力から風前の灯であった事業者金融のロプロが遂にパンクし上場廃止へと向かう。今は一寸見ない間に社名がコロコロ変る傾向にあるがこれは昔の日栄、売買停止迄の商いがまたも怪しいがSFCGと共に事業者金融のある意味で双璧といわれたこの二社とも消える事になったのはやはり時代の流れか。

上記の通りこの手は業界の情勢に応じ株価も乱高下し易いポストだが、乱高下といえば今週はまた自社株を仕手グループと共謀して操作したとしてユニオンHDの社長が株価操作疑惑を掛けられている旨の報道があった。

最近は本当に数年前に手掛けられた件がポツポツと表面化しているが、不思議と規模の大きそうなモノはなかなか挙がってこない。昔から社債なんぞに絡んで仕手と結託する会社もあったように記憶するが市場から消えればお蔵入りか。既に破綻してしまったこうした業界の中にもどう見ても外資等と出来レースをにおわせるケース在り、なぜ問題化しないのか不思議でもある。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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