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次は環境バブルか

昨日急落したあと本日の日経平均は小反発であったが、今日は野村アセットによる投信設定が二本あり一つはバイオ関連の「野村ピクテジェネリック&ゲノムファンド」、そしてもう一つは環境関連の「野村RCMグリーンテクノロジーファンド」であった。

別に個別の投信設定なんぞは興味も無いのだが、直近で「証券業界、環境バブルに期待」とかいうタイトルで、金融危機で大きな打撃を受けた証券業界がこの?環境モノのバブル化?で株式市場や関連金融商品への投資資金流入を加速させ再浮上を目論んでいるという旨の記事を見掛けた後だけに一寸気になった。

両者共に以前から組入れ思惑もあって既に関連銘柄が物色されていた形跡があるが、はて何故この期に設定なのだろうか?それこそインフル関連よろしく一部銘柄は何度もオモチャのように繰り返し物色されて、相場としては手垢が付き過ぎてもう老境、仮にこんなモノを大量に組入れたらそれこそていのいい解体紛いなどという疑義が出てくるとは考え過ぎだろうか。

明後日にも大和住銀がこれまた環境関連の「環境ビジネスオープン」を設定する運びとかだが、受け皿とは聞こえが悪いが結果如何ではまさにピッタリの形容ともなってしまうのでさて各社の組入れまた運用拝見というところか。


角を矯めて牛を殺す、か

最近何処の紙面にもFX規制の文言が登場する頻度が高くなったが、本日の日経紙には株・債券版?FX取引??としてCFD取引についても金融庁が規制強化に乗り出す旨が出ていた。

FX取引に則する形で来年6月までに信託保全の義務付けのほか、同様に倍率規制も検討するというが、もともとこれらの規制案はFXと並行して行われ早々に次はCFDとのコンセンサスがあっただけに成る程という感じだろうか。

ところで先月に矢野経済研究所が当社FOREX PRESSを通じて実施したFX取引規制に関するアンケート調査では、やはりというか投資家の反応は取引をやめるが2割以上にものぼり反発色が強い。100倍程度までが標準といわれる中でFXにしろCFDにしろ相対モノを絞めたいという独自の事情が見え隠れしないでもないが、商品選択肢や時間的なアクセスのよさを犠牲にし既定路線の上に日本だけ絞めがキツくなればこれまた取引海外流出を誘発するのではないか?

この辺はまた触れたいが、しかし最近の矢継ぎ早且つ強制色の強い動きはきれいに当局の既定路線に則している感もある。こうした内部管轄含めたグレーゾーンを巡るカオス?を度々繰り返しているうちに、所管の立場も次の総合市場へ向けて整備されてゆくようなイメージなのだろうか。


証券も自主独自路線?

本日の日経紙には「苦悩する地方の証券取引所」として札幌、名古屋、福岡の3証券取引所の苦境の様子が載っていた。それも其のはず、先に関西商品取引所の全国4取引所の売買高に占める割合が1%にも満たない旨を書いたが、こちらも上記3取引所の株式売買代金を合計しても1%に満たないという惨状である。

そういえば昨年末だったか、大阪証券取引所がジャスダックの買収を決めた際に名古屋証券取引所の社長が「ジャスダックが単独で運営する事が出来なくなったにすぎない」と述べ、同取引所が他の証券取引所と経営統合する考えが無い意思表示をしていた事を思い出したが昨年は名証だけに新規上場した企業は6年ぶりにゼロを記録し、また東証重複上場の数社が上場廃止となっている。

ここ10年くらいで覚えのあるところでは新潟、広島、京都などの証券取引所が吸収等で消えていったが、今やこの3取引所の新興市場なんぞは失礼ながら外務員試験問題で重箱の隅を突付くような設問に使われる程度ではないか。

まあ、確かに国内株式売買代金の9割を占める東証でさえ相次ぐ海外企業の撤退等の地盤沈下問題を抱えている折、他は推して知るべしで斯様な現状で今後も上記のようなスタンスを貫き通せるかどうか各所手腕が問われるところ。


温暖化と果物

本日の産経紙だったか梅雨入りが発表されてからも近畿中心に降雨量が少なく、こうした空梅雨の影響で傘や除湿剤の売上がダウンしている旨の記事を見かけた。おかしな気象といえば今年は桜の時期から各所で夏日が観測されたりして、やれ蛍の見頃が早まったとか扇風機や日焼け止めも異常に売れたらしいが、量販店からコンビニまで異常?気象で品揃え調整は困難極めたのは想像に難くない。

そういえば過日、大変美味しいブラッドオレンジを御裾分けして頂いたのだが驚いた事にこれは国内産だという。なんでも近年の温暖化現象で今迄栽培の難しかった同種の栽培が可能になり、この手は今後増えてゆくとの事だ。温暖化でも斯様に世界中の果物が食せるようになってきたのは歓迎だが、それにしても日本は世界でも突出して果物が高い。

今年もマンゴーや夕張メロン等々の初セリが終ったがこんな時世でも数十万円の落札は出るし、先日も大手百貨店に入っている某フルーツショップで、外国人観光客と思われる向きが「これはクレイジーだ」と言いながら各種果物とその値札を面白がって写真に収めている光景を目にした。

まあ確かに完璧なデザインに加えてトンデモなく高い糖度やらで完成度を高める恐らくもうこの辺は日本の御家芸だろうが、海外ではそうした事例を見ないし、結局は贈答品で果物など独特な文化などからここまで派生したのだろうなとフト思った次第。


引き摺る鶴丸時代

本日は朝から一寸所用で成田空港へ。ちょうど通って来たチェックインカウンター近辺ではカートやら壁のパネルやらで何かと目に入ってくるクリック証券の広告が目立っていたが、インフル騒ぎも一過となったか地上スタッフや搭乗者やらマスクをしている人を探す方が難しいくらいで何時もと変らぬ光景であった。

さて中央塔の方ではJALのArtwinds25周年記念美術展など催されていたが、このJALといえば先の日経紙でも触れていたように、政府系金融機関の日本政策投資銀行などが月内にも1,000億円程度を融資する見通しになっている模様。

先にも急転直下の下方修正が痛々しかったが、そういえば株価の方もANAの下鞘がもう恒常化しており今やこちらの方が常識として固まってしまった。社長が電車通勤とかその年収がどうのとか話題になった時期があったが、失礼ながらそうしたパフォーマンスを以ってしても根本は特殊法人体質からの脱却遅れという部分が一番の問題点だろうか。

その辺は同紙でも指摘している通り政投銀による同社支援は過去10年で3回目という部分が物語っているだろう。そういえばつい先日もフライトアテンダントと食事をしていた際にも「ウチほどそっちの依存色が強い会社はないわね」と彼女が言っていたのをフト思い出した。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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