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増配という演出

本日の日経紙一面には日生や第一等の大手生保が、契約者に約束した保証利回りに運用成績が及ばない所謂「逆ざや」状態が08年3月期決算で解消する見通しと出ていた。

逆ざやといえば生保と並んでメジャー投資家の年金逆ざやも懸念される中、この大手二社が逆ざやを解消するのは01年3月期の情報開示開始以来初めてらしいが、以前に増復配機運の項に書いたように一部は企業収益改善に伴う株式配当増等も寄与もあった模様。

ただ、いまだ本音はディスクロしたくない?基礎利益の部分は減る見通しとの事で既存顧客の解約防止や保険金不払い問題批判をかわしたりする為の守りの増配と指摘されているようだが、この辺を見ていると昨今個別企業においても幾つかが減益下での増配企業政策を取っているという現状と重なって見える。


次期システムと整合性

さて、GW中にはWTIが10ドル近い暴騰を演じる等各商品が大きく動いた事もあって、連休明けの東京市場ではTOCOM銘柄中心にストップ高銘柄が続出であった。

以前にも書いたが夫々値位置が値位置なので以前と同率動いても可也の値幅になり、精神的にもう慣れたとはいえポジションによっては本日の白金よろしく一発で証拠金が飛んでしまうようなものも幾つか出て来る事態となる。

TOCOMあたりは次期システムの移行からやっとというかサーキットブレイク導入と言われているが、その場合にも現行証拠金基準額では整合性の取れないケースも当然ながらありこの辺も課題の一つとなるだろう。

商品でサーキットブレイクの発令事態とは想像するだけで凄そうだが、従前の証拠金管理も抜本的に考え直す時期にきている。


愚行

所用で銀座を通ったのだが、先の「昭和の日」にはみゆき通りで「フラワーカーペット2008」が開催されその界隈には甘美な花の香りが漂っていた。

この花弁のカーペットは球根の健康の為に意図的に早めに摘んだものだが、どうしてもこのチューリップの花弁を見ていると、もうほぼ毎日のように報道されている花への被害というか暴力を連想してしまう。

いつの間にか始まりほぼ全国的に広がっている事から模倣犯めいたものも含まれているのだろうが、それにしても「命あるものや綺麗なものを愛でる」という普通の人間なら幼い頃から持っているであろう感覚の崩壊が始まっているのだろうか?

ストレスのはけ口とか言われ、既に白鳥等までが酷い目に遭ったりしている事件が報道され末恐ろしい限りだが、何れにしろ早めの収束を望むばかりである。


復活大祭

日の並びがいまひとつという感じのGW狭間であるが、週末には知人と落ち合う予定や付き合いもあってイースター行事が開催されるニコライ堂へ深夜出掛けてきた。

昨年以来というご無沙汰組も居たが其れなりに近況を話しているとけっこう空白期も自然に埋まってしまうものだがこのイースター、その習慣や行動様式は各国で微妙に違いを見せるものの、お盆やハロウィーン同様に結局は意図する方向先は皆同じになるとあらためて思う。

しかし毎年の事ながら一時でも聖堂内に身を置き鐘の音色を聴いていると、日頃の喧騒を忘れ厳かな気分に浸れるというものである。


暫定の名が付くおかしな物

月末に差し掛かりTOCOM石油市場でも思惑が募っているガソリンの暫定税率問題であるが、これについて与党は参院で採決されなければ30日に衆院で再可決して成立させる方針であるという事を確認している模様。

さて4月まで給油控えがあったとか今回も駆け込み需要に備え不安だとかそれこそ臨戦態勢とかだが、普通に考えれば以前カウボーイも指摘しているようにちょっと前に戻っただけでバラつきはあろうが、可処分所得の割合で考えればたかだか数十円下がった程度でそんなに熱く語れるものだろうか? 

というかこれは道路族を擁護するものでは毛頭無く、道路特定財源として本来が約半値の揮発油税が復興という本来の目的を遂げた後も倍以上の状態が何十年も続くというのがおかしいのであって、それもなおコップから溢れた分はジャブジャブ無駄使いというからこちらこそ熱く語られるべきであろう。

一連の混乱でGSこそが物理的な事情も相俟って被害者だろうが、何れにせよ一般財源論と併せて政府の政策対応が欠けている事は明らか、偉いとされている方々は一体何をしているのだろうというのが正直なところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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