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指定席

さて今週は東穀取の理事長退任会見があったり、東工取の新専務理事就任の報道も目に付いた。

東穀取の理事長後任には元農林水産事務次官、また東工取の新専務理事には元経産省審議官とほぼいつもの指定席というコースであるが、先に東証が自主規制組織トップに元財務省事務次官を推した時に様々な物議を醸し出したのが記憶に新しい。

天下り人事もまた証券とは事情が相違する部分があるにせよ、先の経済財政諮問会議のワーキンググループでは監督官庁と取引所の関係を規律あるものにする為に、取引所への天下りを制限すると共に上場商品に関する主務大臣認可を廃止、取引所の自主規制に任せる等の抜本的改革が必要であるとしている。

市場間競争の厳しい状況を創造する機運が高まる中を、この辺が動かないことにはグローバルな流れから取り残されるのは必至と見られるが、その道のりは遠いか。


活路

6月末までに三井物産Fを子会社化する予定のアストマックスであるが、昨日は大和證券に新株発行の第三者割当増資を実施する旨の報道がなされていた。

元はといえば当欄既報の通り今は無きグローバリーの玉が移動したような形で第三位に収まっていたが、今回の割当で筆頭株主に躍り出る事になる。

様々な思惑でこうした関係強化は商取各社も画策しているところだが、商品版ETFやファンド関係の枝葉もあって看板そのものにも興味を示す企業も幾つか出てきており、経営展開も今後その手が表面化したようなものが幾つか出て来る可能性が高まっている。


膨張マネー

本日も今ひとつパッとしないTOCOMであったが、JMのプラチナ2007は内容に取り立ててインパクトも無く、また金もIMFの金売却の噂や決算を控えたヘッジファンドの懸念もあって軟調展開であった。

IMFは年明けも賢人会議が売却提案云々と出た事があったが今後纏まる事があるんでしょうかという感じだが、ヘッジファンドの方は運用総額自体が倍増して膨張している分この件に限らず侮れない。

いつだったか国内某ファンドマネージャーの納税額が話題になった時期があったが、トップレベルでは年収が数千億円というからその規模は推して知るべしで、今後こうしたモメンタム系の膨張の影響は常に考慮してゆかねばならないか。


受け皿の機能性

先週にカウボーイも少し触れていた「ニアピンeワラント」が本日よりスタートとなった。

ワラントに関しては過去何度も取り上げたが今回は対象原資産のユニークさというよりそのストラテジーがポイントで、即ちロングバタフライが個人レベルでも簡素化されて出来るという点が面白い。

この手の発想で商品系や為替系も充実して来るとまた視点も違ったものになり、次の展開も開けると思うのだが国内レベルの受け皿ではまだまだ程遠いのは残念な限り。

次々と新商品を打ち出すG・Sだが、前提でその受け皿となるマーケットがしっかりと機能しているのは羨ましい限りである。


宣伝媒体

さて今週目に付いた話題といえば、先月末に国税局が東京地検に告発していた豊島区の投資家のFX取引や先物取引に絡む脱税の件だろうか。

先月は別に世田谷の主婦がFX取引で同様に所得税法違反容疑で告発されていたが、何れもまあ非常に教科書通りと言おうかよく普及?しているパターン、まあ立て続けの摘発背景には其れなりに当局がターゲットを絞り込んだ背景があったようだ。

儲かったとはいえやはり持っていかれる額が1億を越えてくると一般には惜しくなるのか、この手はここ半年でも軽く20億円を上回るという。

さて脱税の是非は兎も角、2年前だったか大納会に「マネーのシフトにはビギナーズラックであろうとも身近に出た成功者?の憧れが一番効果的であるのは否定出来ない。」と書いた事があるが、形態はともあれ一段と表面化する時代へ既に入っている。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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