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またも日本版○○?

さて、先週水曜日の当欄では「消費喚起」としてサイバーマンデーやブラックフライデーを取り上げたが、本日の日経紙経済面には「月末金曜は3時帰り」と題して、経産省と経団連や小売等の業界団体が個人消費を喚起するため、毎月末の金曜日を「プレミアムフライデー」と称する取り組みを来年2月24日から始める旨が載っていた。

サイバーマンデーやブラックフライデーは一段のセールだが、このプレミアムの方は上質なイベントに誘致する点でデフレの助長にも抵触しない点が特徴という。またこの日には午後3時に仕事を終えて、買い物や食事に出掛けてもらう事で低迷を続ける個人消費を盛り上げる狙いとし、長時間労働の是正など働き方改革にもつなげる考えという。

とはいえこの辺の勤務形態に関わる部分など当然企業側の理解を得る事が前提、また前回の末尾にも「消費構造の変化を把握しなければ米国に倣った消費喚起も名前負けになってしまうか。」と書いたが、消費増税以降低迷する根本を把握しないとブラックだろうがプレミアムだろうが、青写真に描いている金曜日は遠いのではないか?


ふるさと納税狂想曲

さて、先週末の日経紙夕刊一面には「ふるさと納税 潤い第2幕」と題して、ふるさと納税をした人に自治体が送る返礼品に絡んで、地元の生産者や加工業者の認知度が上がりそれに比例してリピーターの数も上がって彼らを潤している旨が書いてあった。

このふるさと納税といえば各種HPも続々立ち上がりその内容も煩雑な物になってきている感もあるが、それだけ各自治体がお得感を競った返礼品で続々と名乗りを上げてきている証左だろう。そんな事から個別自治体では前年度の数十倍に膨らむところも続出、夏場には総務省試算で昨年度に全国自治体が受け入れた寄付額も前年度3倍強に膨らむ見通しが報じられていた。

ところでまだ規制の手も緩かった頃は返礼品を金券にした自治体がこの効果で税収が40倍になった旨や、似たような換金性の高いモノでは純金製の手裏剣を出したところもあり早速これに某著名個人投資家が1,500万円の寄付を行った旨が報じられた事もあったが総務省の睨みを気にして早々に終了した経緯があった。

斯様に資産性の高い物に関しては総務省の勧告もあって今では自粛ムードだが、近年上記の宴のような増収を弾き出す裏では都市部等の税収減の深刻さも看過出来ないレベルとも謳われている。冒頭のような一定の相乗効果も出てきているものの創設から8年、下剋上の格差はますます拍車がかかりそうだ。


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2016年の流行?

さて、「ぐるなび総研」が発表する016年の世相を最も映した料理である「今年の一皿」にパクチー料理が今週選ばれた。同社は脇役の野菜に光が当たったとしているが、ここ数年はこれを主体にしたレストランが登場したり、有名ビストロも挙ってメニューに取り入れる動きが出ていたのでその素地は十分にあったのだろう。

世相反映といえばもう一つ、今月アタマにはその年に話題になった言葉から選出される「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞とトップ10が発表されたが、大賞には周知の通り「神ってる」が選ばれた。トップ入りしたのは他に後半一気に火が付いた「PPAP」、「マイナス金利」や「ゲス不倫」等々成る程といった言葉がズラリと並んだ。

そういえば本日の週間文春ではテレ朝の朝の顔ともいえる女性アナウンサーが共演する男性アナとの不倫を暴かれていたが、特に「不倫」はキーワード連鎖のジンクス通り次から次へとイメージと真逆のケースからある程度予想出来た範囲のケースまで数多暴かれ、世の紳士諸君もご婦人方から色眼鏡で見られるトバッチリを受けた向きも多いだろうがまあこれが現実というか実態だろう。

ともあれこれで今年の世相モノで残すのは「今年の漢字」のみ。日本株相場を表す今年の漢字は一足先にスパークス・アセット・マネジメントが「乱」と発表しているが、さてどんなものが今年は選ばれるのだろうか?


消費喚起

今週はアマゾン等でも「サイバーマンデー」と称したビッグセールが始まったが、この辺は米でお馴染感謝祭の次の月曜日を指しサイバーというだけあってオンラインショップにおけるセールを展開しているものを、最近日本でもこれを謳ったセール等が随分と増えてきた気がする。

オンラインショップといえばその前には「ブラックフライデー」を謳ったセールが何所も挙って開催されていたが、4日付けの日経紙・春秋でもこのブラックフライデーについて触れていた。セールの内容としては総じて特に目新しいモノでは無いようだが、米国の商習慣に倣って名前だけでも乗ってゆこうという感じか。

一方で消費の方は総合スーパーが売り上げ不振に悩み、百貨店もインバウンド一巡で大店の閉店も目立つ。個別では感謝祭が奏功し売上げが前年同期比7割以上増加したユニクロ等の例も見られるものの、消費構造の変化を正確に把握しなければ米国に倣ったシーズンセールの消費喚起も名前負けになってしまうか。


アジア相互

本日の日経紙には、香港と深圳の両証券取引所が週明けから株式の売買注文を取り次ぐ相互取引を始めたと載っていた。中国本土A株に関して政府は海外金融機関の一部にしか売買を認めていなかったものだが、これを経由し幅広い層の投資家がこれまで手を出せなかったモノへの売買が出来るようになる。

また一方で商品の方では東商取が深圳にて中国先物協会と商品先物取引の協力関係について覚書を結び、香港の有力先物会社とも覚書を締結、これらを通じて東商取に中国マネーの取り込みを狙う報も商品面にあった。東商取といえば先に中国系先物大手香港子会社と覚書に調印していたが市場活性化を視野にマネー取り込みの動きが出ている。

中国といえば政府の規制で上記の通り全ての株式取引が可能ではなく、個人投資家や機関投資家が直接海外先物市場に資金を投入して売買するのも禁じて来た経緯があり、こうした部分緩和の裏には人民元の国際化等様々な思惑があるのだろうがディスクロ等含めこの辺も今後の動向に注目したい。


歩み寄り

さて、周知の通り先週にはOPECがウィーン本部で総会を開き利害対立を抱えるサウジアラビアとイランが土壇場で歩み寄ったことから、実に8年ぶりの減産で最終合意する事となった。この結果原油先物はNYで50ドルを回復し、翌日の日経平均も大幅続伸する等様子見していた投資家のリスク選好姿勢が再度強まっている。

週明けの本日は過熱を冷ますような一服が続くような格好になったが、そんな中でも商社株や石油株は依然堅調と検討しているのが目立つ。資源関連等追い風が吹くが特に石油元売り大手などその備蓄量から在庫評価益はバカにならないし1ドルの原油価格上昇で大雑把に100億円近くの経常増益要因とはじかれる。

また資源関連といえばやはり商社が息を吹き返す。春先にドーハでの会合が不発に終わった辺りは資源デフレ蔓延といった感もあったのが記憶に新しく、これが恒常化していた為にPBRの低位に放置されていたものだが、週末には資源の雄、三菱商事が年初来高値更新を更新してきている。

上記の期には資源に偏重している各社は減損処理を余儀なくされたもので、こちらも1ドルの上昇で数億から数十億の増益要因となる事で漸く低指標から解放なるかといったところだが、マクロで見ればでは原油価格が現状より2割ほど上がると2017年度の実質国内総生産を0.1%押し下げるとの大手試算もあり総論ではまた課題も出てくる。


規制の匙加減

本日の日経平均は円安・原油高から続伸し終値で年初来高値更新となったが、前場高値からは大きく値を削る場面から連れて一部個別もボラタイルな展開が見られた。こうした乱高下の背景には依然として高速取引の軌跡も一部見られるが、先月にはこうした高速取引を手掛ける業者に金融庁が登録制を導入する旨が報じられていた。

一昨日の日経紙マーケット面でも「アナリスト不在の不幸」と題し、規制の動きからアナリストがいなくなった市場で栄えるのはコンピューターによる短期取引とパッシブ運用云々の一文が見られたが、日本取引所グループは上記の登録制導入に合せ各業者のIDを基にどの業者がどういう注文を出しているのか自ら把握出来るよう直接監視に乗り出すとも同紙で報じられていた。

これによって複数にバラして出していた者が同一か否か可也ガラス張りになって来ようが、現状で東証の全取引のうち超高速取引は発注件数で7割程度、約定件数で4〜5割を占めるまでになっているだけにこの動きも自然な流れだろう。とはいえ一方で市場が成り立つ要のリクイデティ提供というバランスもあり、市場構成において規制も今後の匙加減が重要になって来ようか。


懐疑の中に育つ

本日の日経紙マーケット面では「個人、逆張り姿勢鮮明」と題して、信用取引の売り注文が増えると発生する「逆日歩」が付いた銘柄数が、25日に679銘柄と2009年3月以来7年8ヵ月ぶりの高水準に達し、また信用売り残高も前の週に比べて668億円多い9,323億円と7年ぶりの規模に膨らんでいる旨が載っていた。

逆日歩増加に絡んでは3月決算企業の権利落ち日あたりから言われていたものの、その後も依然高水準が続いている事で配当や優待取を狙うクロスからの特殊要因だけではない事が言われ始めなかなか売り方もコストが高く付く割にはケツが入り辛い状況の露見パターンも多くなっている。

もう一つ信用取引に絡んでは過日回転日数の10日割れが続いている旨が報じられるなど短期志向もいわれていたが、総じてマーケットに対しての疑心暗鬼の表れか。相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つというが今後この逆日歩や回転日数等々ショートに傾斜している構図の恒常化に変化が出てくるかどうか注目される。


本末転倒

本日の日経紙マーケット面には、「高ROE銘柄に資金流入」として、昨日日経平均が反落するなかROEなどを基準に選ぶ株価指数であるJPX日経インデックス400が12営業日続伸となり、2015年2月以来の記録と並んだ旨が載っていた。円安や金利等外部要因に反応する相場が一巡し、ROE等の個別の指標に目が向けられている模様だ。

このROEだが今年の夏にも当欄で書いた通り、企業利益の陰りが見られるなかでこの部分を手っ取り早く達成域に持ってゆく為に彼方此方で自社株買いが盛んになってきている。今年もあと僅かだが、今年度も昨年に続いて自社株買いは過去最高水準を超えてくるのはほぼ確実な状況となっている。

ROEといえば近年8%等の数字が頻繁に登場するようになったが、前にも書いたように元々が低ROEのところなど自社株買いに勤しんだところで生産性が低下し、ひいては低成長の原因になってしまうパターンも多くあるワケで効果的な自社株買いが出来ている企業が如何ほどあるのかこの辺が次の課題として挙がって来ようか。


挙げられ続けるサイダー

本日の日経平均は8営業日ぶりに漸くというか小反落となったが、先週末までストップ高を交えて上場来高値を更新していたカルソニックカンセイも本日は漸く一服となっていた。周知の通り同社はKKRが傘下ファンドを通じてTOBするとの報で、同価格にサヤ寄せする格好から買いが殺到していたもの。

斯様にTOB価格が発表時時価より上方乖離しているケースなど事前に情報を掴めればサヤ寄せで濡れ手に粟の如くリスク無しで儲けられるワケだが、先週末にはかつてジャスダック上場の卑弥呼株式のTOBを巡って同社関係者の男性3人がインサイダー取引の疑いがあるとし証券取引監視委員会が金商法違反で強制捜査した事が報じられていた。

またその二日後にもあのライザップグループの子会社元社長について証券取引等監視委員会が資本業務提携におけるインサイダー取引疑いで強制捜査していた旨も明らかになっている。インサイダー取引に関しては当欄で約1か月前に取り上げていたばかりだが相変わらず新興ポスト中心に摘発のネタは尽きない。

今後これらの具体的な処分も明らかになって来ようが、この手のサイダー情報の「漏れ具合」は一昔とほぼ変わらないものの、その摘発率は諸々の要因から前にも書いたように各段に高くなっている事を関係者は念頭に置いておくべきだろうか。


ラストカード

さて、昨日の日経紙商品面には、39年ぶりの豊作で2016年産の新潟産一般コシヒカリの卸間取引価格が下落した旨が載っていたが、新潟コシヒカリといえばこうした需給の緩みから転作思惑が意識され先物相場の方は取引を開始した約1ヵ月前から1割高と上昇している旨も先週末の同紙に載っていた。

この「新潟コシヒカリ」、業務米対象の「東京コメ」と一般コシヒカリを指標化した「大阪コメ」に次ぐ新たな銘柄として取引が始まったものだが、特定産地に的を絞り現物決済時に産地倉庫で受け渡しを可能にしたほか売買単位も既存上場商品に比べ小口化するなど利便性を狙い米では初モノで登場していた。

これらから解る通りピンポイントで生産者を呼び込もうとしている様が窺えるが、それもそのはず農水省は前回の試験上場延長時に生産者等の幅広い参加を得ているかどうかを本上場申請時には検証すると明言しているからに他ならない。

ともあれこれも含め農産物先物の試験上場はかつて3回以上延長された事は無いだけに今回はラストチャンスともいえる。18年度をメドに国はコメの減反政策を廃止するが、生産者等の側もリスクヘッジの重要性がますます高まるのは必至。それだけに本上場をクリヤ出来るか否か今後の動向は要注目となってくる。