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啓蟄

桃の節句が終ると本日はもう「啓蟄」であるが、これはご存知二十四節気のうちの一つで冬篭りの虫が春の陽気に誘われて土の中か顔を出すというもの。

ツクシを始めとしてふきのとうの花が咲き、幾多もの若芽が芽吹くとされる頃であるが見て愛でる向きあり、またこれらを食して愛でるのを毎年楽しみにしている向きもありで、四季を実感出来るもののひとつである。

ただ従来人造で或る程度の季節感が無くなった事例が幾つかあったが、昨今は広義でそれの歯止めが効かなくなったか今冬も平均気温が58年ぶり最高になり、イベント系やそれに付随する経済活動にも影響が出てきている点は憂慮すべきことだろう。


過剰流動性のボラ

週が明けても世界的な膨張収縮現象に歯止めが掛からず、本日は日経平均が575円安と今年最大の下げ幅となったのを始めに為替が115円台まで続伸、その煽りもあって商品先物各銘柄は値幅制限が拡大となってなおストップ安の崩落を続けている。

先月末に会計不信から「これも極端になって個別でオーバーナイト控えの動きが顕著化すると、またデイトレ時代第二幕の懸念も出て来よう。」とコメントしたが、このように常に追証懸念が付き纏う嵐になってみてこうした特異な商いが奏功してしまうという皮肉な結果になっている。

まあキャリーにしろ何にしろ、目に見えなかったリスクの増殖部分がこの崩落で表面化している分あらためて解り易くなっているので、どの辺でリセットというかコツンと来るか暫し高みの見物か。


何でもミニ化?

昨日全商連が発表した2月の商品先物出来高は前月比7.5%増加の636万546枚であり、金と大豆の伸びが大きく寄与した模様だ。

さて大豆といえば両銘柄共に循環物色の流れからか最近人気が高いが、東京穀物商品取引所の総取組高も昨年6月以来約8ヵ月半ぶりに50万枚を回復して来ている。

週初には東穀協会と東京穀物市況調査会が市況講演会を開催し、森実理事長自ら需給変動がより大きい時代に入って来る旨の講演をしているが、果たして本日あたりも非常にボラタイルな相場となっており前述の総取組高復調も相俟って力も入るところだろう。

ところでそんな折市場設計関係も諸説入って来ているが、何でも小さくすれば良いという右に倣えではなく独自性のあるものが今後求められよう。


大入り袋

本日の話題は何といっても過去10年間で最大の暴落を演じた上海発の世界同時株安、NYダウも米同時テロ直後に次ぐ下げ幅を記録、東証も早々にサーキットブレーカーを発動しザラバでは700円以上も急落、値下がり銘柄数は全体の97%を占め時価総額は18兆円の減少となった。

当然ながら商品相場もそのあおりを受けてストップ安続出であったが、両者共に投資物は近年何かと中国に傾斜していたので想定外とはいえ自然なコレクションというところだろうか。

今後PERの妥当性やら新興国市場に対する見方も慎重になって来ようが、結局市場環境が劇的に変化した訳でも無く、東証一つ取ってもしっかり手の入っている物は寄付から日計りでも充分一回転が効いた状況である。

余談だが全般では日経に出ていた「立花の大入り袋」は今回も見事指標になったか?


本日前場に金融庁は自民党の関係部会に公認会計士法の改正案を提示していたが、粉飾決算に関与した監査法人に事実上の制裁金である課徴金を課す等、規制強化色が一段と強くなった。

まあ今が話題の日興コーディアルや、年明け破綻したIXIも粉飾の疑いと本日報道されていたが会計不信も極まったというところか。

本日の大手紙だったか新興市場の不振に触れており市況も新興3市場共に下落となっていたが、こうした監査を強化すれば「叩けばホコリ」ではないが何が出て来るかわからない恐さと不信感をマーケットは如実に表しているという事か。

これも極端になって個別でオーバーナイト控えの動きが顕著化すると、またデイトレ時代第二幕の懸念も出て来よう。


バイナリーオプション

本日の株式市場で目立ったのは寄付からストップ高に買われた監理ポストの日興コーディアル、この手の状況になった企業にはよくある話だが米資産運用会社が突如として大量保有報告を出したり、米シティーグループが資本支援をする旨の報が材料として取り沙汰されている。

上場維持云々で来月は嫌でも注目が高まる事になろうが、やはり今回の一連の会計処理や飛ばしのレベルとその後の改善策等の経緯を見ていると、その事由はともあれ今迄市場から消えていった一部上場企業と遜色?の無いようにも思えてくる。

明日は財務局に有価証券報告書の訂正報告を出す運びだが粉飾を馬鹿正直に申告したカネボウは今や市場から撤退、金融大手だけに政治の色が見え隠れするがこのオプションの行方は如何に。


3月末にてオンライン取引POEMSを廃止へ

フィリップフューチャーズは業務縮小に伴い平成19年3月30日(金)をもってオンライン取引「POEMS」を廃止へ。それに伴い平成19年3月5日(月)以降、すべての銘柄の新規建玉注文を停止へ。同社サービスはクレボ時代の2005年7月に開始され、約1年9ヶ月というサービス期間で終了。


オンライン取引POEMS廃止のお知らせ(PDF)

拝啓
時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて誠に残念ではありますが、弊社業務縮小につき平成19年3月30日(金)をもちましてオンライン取引POEMSを廃止いたします。つきましては平成19年3月5日(月)以降、すべての銘柄の新規建玉注文をお受けできなくなります。また平成19年3月30日(金)までにお持ちの建玉に関しましてはご決済して頂きます様よろしくお願い致します。その後はPOEMS利用規定第24条6項の適用となり平成19年4月1日(日)以降、オンラインシステムは一切利用できなくなります。
なお平成19年3月2日(金)大引け後、建玉をお持ちでないお客様に関しましては平成19年3月5日(月)にお預かり金をお客様ご指定の銀行口座に全額ご返金し口座閉鎖の手続きをとらせて頂きます。銀行や支店の合併等により銀行口座が変わっている場合はご連絡頂きます様お願い致します。
1年9ヶ月という短い期間でしたがご愛顧いただき誠にありがとうございます。
敬具

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解禁相場?

さて日銀の政策金利引き上げ発表から一夜明けた株式市場では、約6年9ヶ月ぶりに18,000円台回復となり、TOPIXに至っては91年11月以来約15年3ヶ月ぶりに1800台を回復となっていた。

何かこう昨年は過剰流動性がこうした主力マーケットへ流れようとしている折に、タイミングよくライブドアショックやら金融庁絡みの規制やらが目立った感があるが、利上げ後のお約束通りの円安をテコにここまでの動きになって来た市場を見ると政策転換と取れなくも無い。

株価抑制から緩やかなバブル?へという感もあるが、本日は商品も軒並み高、結局その素地は充分なので政策が決まれば方向性が出るのも実に明瞭である。


キャリーバブル

周知の通り本日の金融政策決定会合で利上げが決定したが、ゼロ金利解除以来7ヶ月ぶりに利上げを決める事で金利正常化に一歩近づく事となった。

米国や直近でも英国に見られるように事前の措置で、世界的に金融当局がインフレ警戒を怠らない状況の中で日本だけが従来の政策を続けた場合、例の円キャリー取引を助長させる問題もあっただけにその懸念も少し緩んだ事になる。

結局日銀の超低金利政策が国際金融市場に過剰流動性を齎し、日本発で世界へバブル供給というリスクを考えれば政治圧力が絡んでいる云々と言っている場合ではないだろう。

これで大きな政治日程が終了する秋口まで利上げ無しのムードが高まるだろうが、何れにせよ国際的な立場を考慮する真価が引続き問われる事になろうか。


資金調達手段

昨日の日経では仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンや、伊グッチ等の欧州主力ブランドの2006年売上高は二桁成長が相次いだ事が報道されていたが、個別では7割近い増収のところもあり破竹の勢いである。

そういえば特にイタリア勢ブランドの中で最近目立つ動きが株式公開を睨んだ役員人事、何れも来年あたりをメドにそうした動きが水面下で進んでいるらしいが、この辺は新興市場設備投資拡大に伴う資金需要を物語っている。

上記の伸びも中国市場が急伸した旨が書いてあったが、そういえば一頃の日本人によるブランドの買い漁りツアーが再来したと思った団体が、実は皆中国系だったと最近仏在住の知人が言っていた事を思い出した。