外国株選好
さて先の日曜日の日経紙一面では「老いる日本の株主」と題し、人口構成の割合の変化などを背景に株主も高齢化し、この30年で70代以上の保有額が全体の1割台から4割に高まっている旨が出ていた。気になるのはこの間に若・中年層が日本株に投資せずその投資先が上昇力の強い米国株など海外に向かっているという点か。
なるほど同頁には大手ネット系などで若・中年層ほどその投資マネーの向かう先は海外株に集中している実態が書かれていたが、この辺はNISAなど見てもその傾向が顕著に見て取れる。その背景には手軽にアクセス出来るようになった環境や啓蒙営業なども奏功しているのだろうが、相対的に本邦勢の株に対する見劣り感が否めないというのを肌で感じている部分もあろうか。
政府は資産所得倍増を打ち出し上記のNISA恒久化を進める旨を謳っているが、以前にも書いたように高寄与度の主力銘柄の最低単位に投資するのにNISAの年間投資上限額をはるかに超えてしまうケースが放置されているのが現状。上記の株主年齢のみならず企業の高齢化も謳われる昨今、このままでは低成長を嫌う個人マネー含め日本からのキャピタルフライトが加速しかねない懸念を今一度認識すべきだろうか。