本日は中部商品取引所にて「鉄スクラップ」が新規上場となった。
時期が時期なだけに同取引所理事長は、「先物業界のビジネスモデル転換の試金石になる」としているが、以前当欄で触れたように取引慣習のハードルを越えて上手く軌道に乗せる事が出来るかどうかが一般認知度が低い分ポイントとなって来るだろう。
取引所受難の時代、その成り行きに注目したい。
昨日金融庁は「投資サービス法」制定に向けた議論を再開したが、商品先物その他付随を一括りにした規制法の実現に関しては一般識者側と業界側には大きな溝が生じている模様だ。
時事には双方の意見が出ていたが何れも至極正論、しかしながら日本の特異なマーケットは殆どが一般投機玉によってそのリクイディティーが創造されているのは紛れもない事実であるにも拘らず、こうした場では産業界や当業者を全面に押し出しての反対議論には些か無理が見える。
出来高急減問題も昨今取引所の新たな悩みの種となっているが当業と一般、これら上記議論の過程でそのバランスを見出す事が出来るか否か。
先週はTOCOM銘柄が貴金属も新たに参入しストップ高のパレードであったが、一転週明けは7銘柄ほどストップ安交じりの崩落商状となっている。
東京金も全限がストップ安となったが、歩調を合せて今月から上げに拍車が掛かった別子こと住友鉱はそんな中でも約9年ぶりに4桁乗せを静かに果している。
政策的な背景に明るい向きはこうした部分を逃さず先物とのパッケージを抜け目無く組んでいるが、この手は双璧の石油等にもいえまだまだ現先双方終焉とはいえない部分もある。
連休の谷間の本日、TOCOMは大半の銘柄がストップ高となり活況であった。そう遠くない時期に来ると誰もが思っていた主力「金」のストップ高を始め貴金属がいよいよ始動、金は14年ぶりの高値、白金は19年ぶりの高値というから尋常では無いがそんな折に商品指数連動型の外国投信を販売する向きも出てきた。
8月には投機醸造としてこれらベンチマークにされる旨コメントした事があったが、今後もこの手が増殖してゆくのは間違いのないところである。
本日の取締役会で日ユニコムは日産証券を買収する方針を決定したと発表した。余談ながらここは既にセンチュリー証券を傘下に持っているが、同社同様に日産証券も仕手全盛の頃にはその手口が関係者に可也注目されていたものであった。
業界には次の展開を図るべく証券業に進出急の第二ステージ場面ともいえる動きがこれ以外にも水面下で窺えるが、やはり金融路線は人脈がキーとなって来る。
何か内側の構造は時々証券不況時の逆のパターンを見ているかのような気にもなってくる今日この頃である。