108ページ目   商品先物

リクイディティー

TOCOMは先週の理事会で、第2四半期の出来高が予算を10%ほど下回った事を明らかにし懸念を表明した。

会費収入が絡んでくるのでナーバスな部分と思うが、稼ぎ頭の石油製品が営業日の約半数をストップ制限に抵触させている状況では穏やかではあるまい。

リクイディティーというのはやはり要で上場株式等廃止基準にはこの項目が謳われるくらいだが、これに比べれば商品は何を基準に上場維持が為されているのか不可解な物も散見される。

それは兎も角、今回はキーコモディティーがこの状況になった事でTOCOMは原油よろしく主力二製品の取引単位引き下げを検討に入るが、この状況を改善する為のプライオリティーをどう采配するのか興味のあるところ。

手段

本日は日本ユニコムが28万9千株のストックオプションを取締役等に付与したとの報が出ていた。権利行使がほぼ時価となってはいるが株主資本その他の尺度からけっこう堅めのお約束ラインである。

ストックオプションといえばあのエンロン不正会計でこれが悪用されたのをすぐ思い出しそうなものだが、数年前の改正商法施行によって導入し易くなったこの手は本来経営者自らがリスク負担し業績向上を内外に約束する意味合いがあり、良い方向で今後様々な形として出て来る事を期待したいものだ。

利用基準

東穀取の役員や会員メンバーが欧州訪問し、先物業界関係者と交流して来た旨の記事を時事で見たが、歩みの遅いアジアマーケットでも一応関心は持って頂いている模様だ。

中の一文に「海外業者は、流動性があり、独自の動きをする商品に着目」とも謳ってあったが、実際のところは特異な体質を持つ取引所に関心があるのではないかとも思う。

この辺は数年前にパラジウムを絡めてコメントした事があったがまだまだ日本の市場は?特異?、外人勢は別なところで着目している。

相殺需給

石油製品の高騰が依然として目立つTOCOMであるが、本日はゴムも全限一代の高値更新とその勢いが凄まじい。

教科書通りの絵に描いたような逆鞘出世だが、毎度ながら商品は鞘が作らせる売込み型になると嵌ってしまうパターンが多い。

株式の場合同じ売り込みでもオルタナティブ系の運用残が勘違いされて、踏み上げが起こらない踏み上げ期待などされてしまう事もしばしばあるがその点、商品は判別がつき易い分より親切ともいえるか。

必要性

今年からザラバに移行した東京ゴムのボリュームが好調の旨を時事の記事で見かけたが、今後は更に石油製品よろしくEFP等の制度も視野に入れてゆくとの事である。

成功した前例は積極的に取り入れて行こうというところだろうが、それでも期近のリクイディティーの部分は思うようには運んでいないようだ。

こうした点ひとつ取ってもオプション対象をどう考えるかという部分まで繋がって来るのだがさて関係各位の行動を見てみる事としよう。

クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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