89ページ目   商品先物

過渡期

本日の日経だったか商品取引外務員が急減との記事があったが、昨年末から更に減少し年度末までに初の一万人割れとなる可能性が強まったとか。

外務員動向その他については時折当ニュースでも触れているが、年頭コメントでも「夫々がパイに合った適正な処へ回帰する動きは今年も続こうか。」と書いた通り減少自体は自然な流れ。

昨今商品業界のみが冬の時代の如く喧伝されているが、思うに金融系の証券、銀行から他業種までこうした過渡期はあったし、そのパイの規模から最後に来ている感もするわけである。

何れにせよスリム化とはいえ、時代に則した良い人材こそ残って欲しいものである。


非鉄・穀物第二弾

さて商品系でのeワラントで触れたのは昨年の春頃に出た「銅」と「大豆」であったと思うが、本日G・Sは似た毛色で「アルミ」と「コーン」の扱いを発表している。

非鉄から銅は未だ登場していないものの、アルミ・コーンは両製品とも国内先物市場が存在しリクイディティーがそれなりにあればこれら絡めたヘッジも其れなりに工夫できそうな感じである。

またそうした向きでなくともこちらを導入窓口とした先物への転向やその逆も然りで、こうした相乗効果で何れもリクイディティーが齎され商品そのものが徐々に啓蒙されてくるのを期待したいところ。


爬行色

さて他業界よろしく商品業界も第3四半期までの概況が出始めているが、本日も大手のザラバストップ安に見られるように各社軒並み業績悪化が顕著になっている。

前述したように負の流れの中で、来るべき時に則したビジネスモデル構築への転換期とも言われているが、意外に楽観論が多い中やはり数字が具現化して来ると現実に引き戻される。

年明けからの商品は従前の全般高というより爬行色の流れが濃くなっているが、今後ある場面では個別の得手不得手というかその占有率で選別買いという流れから株価の方も同様に爬行色になってくるのだろうか?


実物回帰

本日、田中貴金属工業は手持ちの金を現金化する人が増えた為、昨年買い取った投資用金地金の量が過去最高になったと発表している。

わが国に限らず伝統的に亜細亜勢はこうしたバリュー型の現物商いが多く、対して欧米型ではモメンタム型が多いといわれているが、前者の視点では不確定リスク増大の裏返しで実物資産への回帰が昨今信用リスクの避難場所になっているともいえる。

一昨年だったか以前に「誰の負債でもない金が際認識された」とコメントした事があったが、上記の鬩ぎ合いの中に先物やらETFやらが混在し今年も新たなトレンドを創るだろうが、何れにせよ未だ未だ注目なのは間違いのないところだろう。


懸案事項

さて年明けから軒並み急落の憂き目に遭った主力商品市場であるが、とりわけ国内の特殊事情である取組薄の事情では負の負荷が掛かりイレギュラーな乱高下が目立つ展開である。

幕間繋ぎのマネーゲームは他市場では良くある事であるが、こればかりしかも長期に亘るようであれば構造そのものに疑問符が付く状況になって来る。

こうした状況下国内ではIRや活力を取り戻すの掛け声も鼻息荒いが、世界的にETFの創設拡大や今後のリバランスを勘案するに、この状況が続くのは好ましくない事は関係者が一番良く知っているはず。

昨年末頃の当欄で「毛色の違う企業や投資家も大挙して参入ということになると、その受け皿の体力も懸念されないわけではない。」とコメントしたことがあったが、この課題は今年も大きい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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