投信リスク選好

本日の日経紙経済面には「アフリカ投信 解約停止」として、アフリカの株式や債券で主に運用する国内投資信託で、エジプトの政治混乱の影響からの同国証券取引所休場に伴いこの関連に投資する一部の投資信託の解約受付を停止した旨が書かれていた。

エジプトなどはポストBRICsとして有望視されていた経緯もあり、ここ新規設定が相次いでいたがS&Pが同国国債の長期信用格付けを投機的水準にまで下げ、13日からの取引再開に戦々恐々とする中を各社保有分の売却や比率の大幅引下げの措置に奔走している。

ところで数年前まで人気を誇ったグロソブなどは、その残高ピークが6兆円近くまで膨れ上がっていた08年からほぼ半減しているという。これらから流れ出たものが次々と高い分配金を狙える新興・資源国の投信に移ったわけだが、うちこうしたアフリカ関連投信の合計残高は670億円にのぼり、趨勢は安定より収益狙いという感じか。

投信のカントリーリスク顕在化に関しては、昨年の11月に純資産残高が急増したブラジル関連投信の例で、「新興国モノでは投資家への情報伝達など一部乏しいだけに一般は常にこの辺に注意をはらう必要があろう」と書いた事があったが、依然リスク意識が低くなっている表れともいえるか。


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