株先30周年
先週末の日経紙マーケット面には、日本で株先物市場が創設されてから9日でちょうど30周年を迎えた旨が載っていた。大阪取引所の前身である大阪証券取引所が1987年6月に日経平均株価と連動し易い「株先50」を導入、翌年9月に登場した日経平均先物がその後の牽引役となりはや30年である。
昨年の日経平均先物の売買高は2076万枚で創設当時の88年から14倍の規模に膨らんだというから飛躍的な伸びだが、思えば実施当初の口座開設制限等の壁は高く当時は街金の取次紛いが一寸した流行りの時期もあったものの、ネット証券の台頭等からこれが各段に低くなったのもこうした伸びに一役買ってきたのは想像に難くない。
斯様にラージと共にミニも相場急変時などヘッジニーズの高さから個人投資家の取り込み等で大きく伸びたとはいえ、デリバティブ全体としては当欄で4月に「デリバティブ市場混戦模様」と題し書いたように売買高ランキングは17位にとどまっている。引き続き世界標準を見据えて監督官庁の壁を見直し、悲願の総合取引所実現が焦眉の急だろうか。